【表紙】 平成25年度 第22回全国盲ろう者大会報告書 期間 平成25年8月23日(金)〜8月25日(日) 会場 幕張メッセ国際会議場(千葉県) この事業は、競輪の補助を受けて実施しています。 http://ringring-keirin.jp 【目次】 1.平成25年度第22回全国盲ろう者大会の概要 1 2.「全国盲ろう者大会」のプログラム別の概要 3 3.まとめ (1)実行委員長として 10 (2)副実行委員長として 11 (3)開会式 12 (4)歓迎パーティー 13 (5)第1分科会 15 (6)第2分科会 20 (7)第3分科会 22 (8)第4分科会 23 (9)第5分科会 28 (10)第6分科会 30 (11)第7分科会 33 (12)第8分科会 34 (13)第9分科会 37 (14)閉会式 46 (15)機器展示、作品展示・販売コーナー 47 (16)社会見学A−1 49 (17)社会見学A−2 51 (18)社会見学B 54 4.アンケート集計結果 56 <付録>都道府県別参加者内訳 【本文】 平成25年度 第22回全国盲ろう者大会 1.平成25年度第22回全国盲ろう者大会の概要 (1)目的 この大会は、盲ろう者・盲ろう児とその家族、通訳・介助員及び盲ろう教育・福祉関係者等が一堂に会し、年1回の情報交換を行い、我が国の盲ろう福祉のあり方について討議するとともに、通訳・介助技術のいっそうの向上を図る機会とし、もって社会福祉の増進に寄与することを目的としています。 (2)日程 平成25年8月23日(金)〜 8月25日(日)2泊3日 (3)場所 幕張メッセ 国際会議場 〒261-0023 千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目1番 電話 043−296−0001 FAX 043−296−0529 (4)全体の概要 視覚障害と聴覚障害を併せもつ盲ろう者は、他者とのコミュニケーションは言うに及ばず家族とのコミュニケーションさえも困難であることなど、情報から閉ざされています。 また、単独での外出には危険が伴うため、ほとんどの盲ろう者は、家庭内に閉じこもりがちな生活を送らざるを得ない実情にあり、家族をはじめ通訳・介助員による支援・協力は不可欠となっています。 全国盲ろう者大会は、全国盲ろう者協会が設立して以来、毎年実施しており(平成23年度のみ東日本大震災の影響のため、実施することができませんでした)、ここでの情報交換を契機として、全国各地域に「盲ろう者友の会」等地域団体が次々と設立されました。平成25年12月現在、45都道府県に地域団体が設立され、未設置の県は、青森県、福井県の2県を残すのみとなっています。しかしながら地域団体はあるものの、ほとんどの地域で、未だに盲ろう者の実態が十分把握されていません。 本大会では、盲ろう当事者と通訳・介助員とが寝食を共にしながら3日間を過ごすことによって、日常生活のあらゆる場面での通訳・介助を実践することができ、通訳・介助員にとっては年1回の貴重な技術研鑽の場ともなっています。一方、上述のとおり、日ごろ外出の機会がほとんどない盲ろう者に対しては、年1回の貴重な社会参加の場を提供しているなど、この大会は、我が国の盲ろう者福祉全般の牽引車ともいえる役割を果たしています。 今年は開催にあたり、千葉県在住の盲ろう者(NPO法人千葉盲ろう者友の会)、支援者をはじめ各関係団体並びに周辺地域の盲ろう者団体(茨城盲ろう者友の会、NPO法人群馬盲ろう者つるの会、埼玉盲ろう者友の会、NPO法人東京盲ろう者友の会、神奈川盲ろう者ゆりの会、新潟盲ろう者友の会、ながの盲ろう者りんごの会、盲ろうの子とその家族の会 ふうわ、全国盲ろう者団体連絡協議会)等の協力を得ました。 全国各地から参加した多くの盲ろう者や通訳・介助員及び関係者は、各種プログラムにも積極的に参加し、情報交換等を行うことにより、自立と社会参加に向けての動機づけができました。 2.プログラム別の概要 (1)開会式 本大会は、全国の盲ろう者並びに通訳・介助員、地元のボランティア等、1,100名の参加を得て、NPO法人千葉盲ろう者友の会理事の星野厚志氏の司会のもと開幕しました。 まず、全国盲ろう者大会実行委員長であり、NPO法人千葉盲ろう者友の会理事長の石川隆氏より開会の言葉が述べられ、開催地の千葉県を代表して、全国盲ろう者大会副実行委員長及びNPO法人千葉盲ろう者友の会理事の加藤清道氏より、歓迎の挨拶がありました。 そして主催者を代表し、社会福祉法人全国盲ろう者協会の阪田雅裕理事長より挨拶がありました。 開会式には、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課自立支援振興室長 君島淳二氏、千葉県副知事 諸橋省明氏、千葉市保健福祉局長 河野正行氏をご来賓としてお迎えし、ご祝辞を賜りました。 また、東京海上日動火災保険株式会社常務執行役員 中村勇氏、東京海上日動火災保険株式会社千葉支店長 中村一彦氏、東京海上日動火災保険株式会社千葉支店次長 徳永浩一氏、東京海上日動火災保険株式会社経営企画部CSR室長 長村政明氏、東京海上日動火災保険株式会社CSR室主事 須田真理子氏、楽天生命保険株式会社社会貢献推進部マネージャー 多久早織氏、財団法人鉄道弘済会公益事業本部社会福祉第一部部長 小林國昭氏、一般財団法人全日本ろうあ連盟理事 小出真一郎氏、一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会副理事長 川井節夫氏、社会福祉法人千葉県社会福祉協議会常務理事 松澤一美氏、社会福祉法人千葉市社会福祉協議会会長 高梨茂樹氏、社会福祉法人愛光理事長 法澤奉典氏、公益社団法人千葉県視覚障害者福祉協会会長 伊藤和男氏、社会福祉法人千葉県聴覚障害者協会理事長 植野圭哉氏、特定非営利活動法人千葉県中途失聴者・難聴者協会副理事長 近藤真由氏、一般社団法人全国手話通訳問題研究会千葉県支部広報部 吉原進氏、千葉県要約筆記サークル連絡会代表 風間徹氏、幕張メッセ電気設備業者連絡協議会会長 飯田美里氏、公益財団法人ちば国際コンベンションビューロー代表理事 蜩N男氏、公益財団法人ちば国際コンベンションビューローMICE事業部長 葛丈夫氏、公益財団法人ちば国際コンベンションビューローMICE事業部課長 鈴木武史氏、公益財団法人ちば国際コンベンションビューローMICE事業部課長代理 西田直美氏、公益財団法人ちば国際コンベンションビューロー 額賀敦子氏をご来賓としてお迎えしました。 休憩を一度挟み、全国盲ろう者体験文コンクールの表彰式が行われました。このコンクールは、財団法人鉄道弘済会より助成をいただき、本年度実施されたものです。 第4回目となる今回は、以下の方々が表彰されました。 特賞 岡田 光正(群馬県) 「私の足跡を振り返って」 入賞 大源 應子(大阪府) 「人と社会と繋がっていたい」 次に、平成24年度に新しく発足した盲ろう者地域団体より挨拶がありました。  新しく発足した友の会は、山梨盲ろう友の会(平成24年5月20日発足)です。 平成26年1月現在で、全国の友の会は45団体、設立準備会は1団体、未設置県は青森・福井の2県となっています。 (2)歓迎パーティー 千葉県の特産物がふんだんに盛り込まれた豪華な食事をいただきました。アトラクション等の企画はありませんでしたが、参加者同士で食事をしながらゆっくり交流することができました。 (3)第1分科会「全国の盲ろう者の生の声を聞く@」 前回の全国盲ろう者大会で挙がった意見をまとめ、各省庁に要望書として陳情にあがった報告、日ごろ困っていることや、国に対して要望したいこと等についての意見交換が行われました。大勢の参加があり、大盛況でした。 (4)第2分科会「盲ろう者のための健康づくりと盲ろう者によるマッサージのプチ講習」 講師の指導により、タオル等を使って健康ストレッチを行いました。また、盲ろう当事者によるマッサージ講習もあり、参加者の皆さんは大いに体を動かし大いに楽しんでいました。 (5)第3分科会「皆さん、知っていますか?使えますか?防災グッズ、あれこれ」  講師より、「何か起きたら?について」「非常食や防災用品」などを分かりやすく話していただきました。その後、試食や防災用品を手にとって体験をして楽しみました。 (6)第4分科会「全国の盲ろう者の生の声を聞くA」 第1分科会に引き続き、意見交換を行いました。 (7)第5分科会「お楽しみ処」 「ペットボトルカバーかぎ針編み」「マフラー棒編み」「ボンボン作り」「肩たたき棒作り」、ものづくり体験の企画をし、実施をしました。それぞれ盲ろう当事者の指導のもとで、参加者の皆さんは無我夢中で楽しまれていました。 (8)第6分科会「より良い盲ろう者向け通訳・介助員養成講座について考える」  当協会事務局次長橋間が、平成24年度に実施された実態調査を踏まえて作成された養成講座のモデルカリキュラムを基に講演をしました。講演後、意見交換や情報交換を行いました。 (9)第7分科会「盲ろう者の結婚を考える」  既婚盲ろう者3人から体験談を話していただきました。参加者の皆さんからは、どのようにパートナーと出会って結婚に至ったのかなど、積極的な質問がありました。 (10)第8分科会「盲ろう者のレクリエーション」  「人間知恵の輪」「感電ゲーム」「ジャンケンゲーム」等のゲームで、グループに分かれて競い合いました。思い切り身体を動かして大いに盛り上がりました。 (11)第9分科会「盲ろう者も活用できる情報機器」〜あなたも便利な情報機器を使ってみよう!〜  社会福祉法人桜雲会の長谷川貞夫氏より、同氏が開発した「ヘレンケラースマホ」を紹介していただきました。次に、情報機器を活用している盲ろう者3人からそれぞれ、どのように情報機器を活用しているか、また、生活にどのような変化があったのかについて話していただきました。参加者の皆さんは、真剣に話を聞いていました。 (12)閉会式 石川実行委員長より挨拶の後、NPO法人千葉盲ろう者友の会から、次回の大会開催地であるNPO法人兵庫盲ろう者友の会の参加者への引継ぎがありました。その後、参加者同士でお別れの交流をしました。 (13)友の会コーナー 友の会の紹介や活動状況が展示され、お互いの理解を深める一助となりました。 (14)作品展示・販売コーナー 8人と4団体より、盲ろう者が製作した手芸品や竹細工などが展示され、また、実演販売も行われるなど、参加者の関心を惹いていました。 (15)機器展示コーナー 12社より、最新のIT機器や便利グッズが展示されました。ほとんどが、このような機会にしか手に触れることのできないものばかりで、多くの参加者の興味を惹いていました。 (16)社会見学A−1「ディズニーシーではじける1日を・・・」 7つのテーマパークでさまざまな催し物や乗り物などに乗る体験をして、参加者の皆さんは楽しい夢の1日を過ごすことができました。 (17)社会見学A−2「成田山新勝寺の国指定重要文化財を堪能、表参道を見て食べて楽しく散策〜♪」  「成田のお不動さま」としてよく知られている成田山新勝寺まで、ガイドボランティアより説明を聞きながら散策しました。参加者の皆さんは美味しいものを味わい、たくさんのお土産を買って大いに楽しまれました。 (18)社会見学B 幕張散策「国際ビジネス街の中のオアシスを訪ねて」  案内地図などを頼りに、幕張メッセ周辺の主要な観光名所を巡りました。あいにくの雨でしたが、散策を楽しむことができました。観光名所のうち、4箇所では、郷土色豊かなお菓子のお土産も用意されました。 3.まとめ 実行委員長並びに副実行委員長の報告、及び各担当友の会、担当者、大会参加者による報告を記載します。 (1)実行委員長として  第22回全国盲ろう者大会を千葉で開催できたことを大変うれしく思っています。  1年前から準備してきた全国盲ろう者大会も皆様のお蔭をもちまして大盛況に終えることができました。大会が始まる前日まで猛暑が続いていましたが、大会期間中は、暑くもなく、土砂降りもなく、過ごしやすい天候に恵まれた大会だったと思います。  全国盲ろう者大会は、平成24年度から全国の6つのブロックが持ち回りで大会の企画、運営にあたることになり、平成25年は関東・甲信越ブロックが担当になることから、千葉で全国大会を開催し、世界に向けて復興アピールをしてはどうかと提案があり、今回、千葉での開催となりました。  平成24年6月に、主催者である全国盲ろう者協会、関東・甲信越ブロックの各盲ろう者友の会、全国盲ろう者団体連絡協議会の代表で構成する実行委員会を立ち上げました。そして、実行委員会を開き、会場の下見を行い、メーリングリストでも打ち合わせをしながら、準備を進めてきました。  大会を開催するにあたり、本当に多くの皆様のご協力をいただきました。この大会に関わっていただいたすべての方々に心よりお礼を申し上げます。実行委員長として至らない点は多々ありましたが、皆様に支えられなんとか頑張る事ができました。 本当にありがとうございました。  この大会を通じて、多くの出会いがありました。この出会いを今後に生かしていくためにも、「つながり」を大切にしていきたいと思っています。  平成26年度の大会は兵庫県神戸市で開催されます。皆様、神戸でお会いしましょう。  (文責:石川 隆) (2)副実行委員長として  第22回全国盲ろう者大会を千葉市で開催できたことを大変うれしく思っています。  今回の大会は、1,100人以上の人が集まるという、大会史上最高の参加人数になりました。予想を上回る人数となり、また、幕張メッセでの開催となったため、会場の使用は時間厳守で行うなど大会の運営には色々な困難がありましたが、大きなトラブルもなく、無事に終了いたしました。これは、大会の運営に直接関わった方々だけでなく、通訳・介助員の皆様、開催地のボランティア、地域の方々など本当に多くの支援者のご協力をいただいたお蔭です。副実行委員長として、心より感謝申し上げます。  大会の準備や運営にあたり、多くの方々が盲ろう者のことや通訳・介助員のことについて深い関心とご理解を示されました。大会は終わりましたが、この気持ちは決して忘れてはならないと思います。この大会を契機として、盲ろう者福祉の更なる向上に努めたいと思います。  次回は兵庫県神戸市で開催されます。年に一度の盲ろう者の集まりであり、多くの方々に盲ろう者への関心を高めさせるイベントである全国盲ろう者大会が、今後ますます充実したものになることを願っています。 (文責:加藤 清道) (3)開会式 担当:NPO法人千葉盲ろう者友の会 日時:8月23日(金)14:00〜16:00 場所:コンベンションホール 司会:星野 厚志 参加者:726名(うち盲ろう者204名) 内容:  第22回全国盲ろう者大会が、8月23日(金)〜25日(日)にかけて千葉県千葉市美浜区の幕張メッセ国際会議場で行われました。千葉盲ろう者友の会は、開会式を担当しました。  開会式の準備を始めたのは1年前でしたが、式次第のプログラムを決めたのは2ケ月前でした。司会進行や開会の言葉、開会宣言、歓迎挨拶など担当する人を決めて、式次第のシナリオが出来上がったのは8月に入ってからでした。  開会式当日、12時から千葉盲ろう者友の会のメンバーで開会式の予行演習をしました。檀上に上がる階段や、マイクの位置などを確認し、司会の練習や挨拶の練習を行いました。私は開会の言葉の挨拶の練習をしたのですが、途中で言葉を忘れてしまいました。開会式本番では、一応メモを持参していましたが、メモを見ることもなく、挨拶することができたので、予行演習をやってよかったと思いました。  いよいよ開会式が始まりました。開会式の冒頭、パソコン要約筆記の情報保障がスクリーンにつながらなくなるというハプニングがあったものの、皆さんのご協力のお蔭で、開会式はスムーズに進み、予定していた時間よりも早く終わることができました。  通訳・介助員から、「開会式の会場はとても広く、人がいっぱいいて賑やかだった、司会の進行も挨拶もとてもよかった」と言っていただきました。  全国盲ろう者協会のスタッフの方や通訳・介助員、支援者、多くのボランティアの方々の支えがあって実施できた大会だったと思います。心からお礼を申し上げます。 ありがとうございました。      (文責:石川 隆) (4)歓迎パーティー 担当:実行委員会 日時:8月23日(金)18:00〜20:00 場所:ホテルニューオータニ幕張2階「鶴の間」 司会:川島 朋亮 参加者:600名(うち盲ろう者184名) 内容: 今回、実行委員会が歓迎パーティーを担当することになりました。実行委員会が歓迎パーティーを企画するのは初めてのことです。  第1回の実行委員会の会議で、分科会や社会見学を担当する友の会が次々と決まる中、この歓迎パーティーを担当する友の会がなかなか決まらず、実行委員会で担当するということに決まり、あとはメーリングリストで内容を決めていくことになりました。  時間は2時間だったので、今回は、アトラクションやゲームなどの企画はせず、参加者の皆さんにはゆっくり交流していただくことになりました。  第3回実行委員会の会議で、司会進行、歓迎の挨拶、乾杯の音頭の役割分担を決めました。司会は神奈川盲ろう者ゆりの会の川島氏に決まり、歓迎の挨拶も司会者が兼ねることになりました。乾杯の音頭を、みやぎ盲ろう児・者友の会の早坂氏に打診したところ、快く受けていただきました。  歓迎パーティーは、1年ぶりの出会いを楽しみにしている人や、またの再会を約束できる場でもあります。料理は後回しにし、先に久しぶりの再会をしようと、あちらこちら移動して交流を深めている人が多く見られました。反対に、知り合いを探すのに苦労されていた方もいて、時間が足りなかったという方もいたようです。食事は美味しかったのですが、盲ろう者の方には食べにくかったということも聞いています。  ハプニングは特になく、楽しく終えることができました。                (文責:石川 隆) (5)第1分科会 担当:全国盲ろう者団体連絡協議会 日時:8月24日(土)9:00〜12:00 場所:会議室 301 司会:高橋 信行 参加者:盲ろう者73名 内容:「全国の盲ろう者の生の声を聞く@」 1 分科会の目的・主旨  現在、盲ろう者が抱えている諸問題について自由に意見を出し合い、解決方法について参加者全員で考える。協議するなかで論点整理を行い、自己努力によって解決すべきこと、社会に対して要望すべきことの振り分けを行う。 後者については集約して、今後の行政に対する要望活動につなげる。 2 分科会で出された意見 (1)選挙・投票について ・公職選挙における投票の際、投票所まで、通訳・介助員と一緒に行くが、受付の後、通訳・介助員の同行が認められない。代わりに選挙管理委員会の係員が付いてくれるとはいえ、慣れていない係員による移動介助を受けたり、コミュニケーションをとることは大変不安である。投票所内での通訳・介助員の同行を認めてほしい。 ・政見放送において字幕が付けられているが、白内障のため字幕の文字が見えにくい。字幕をもっと見やすく表示してほしい。 ・投票の際、選挙管理委員に、自分の書いた文字が、投票用紙の枠の中に入っているかどうかを訪ねたが、コミュニケーションがうまくとれず、結局わからなかった。 ・投票所で候補者名簿が見えないため、投票する候補者は事前に家族と相談して、決めるようにしている。  以前、代理の人に投票させてほしいとお願いしたが、係の人から断られたので、もう投票所に行きたくない。 ・白杖を使っているので、単独で投票所に行くことにしている。前もって、投票する人を決めておいて、投票するようにしている。しかし、できれば通訳・介助員の同行で投票したい。 ・投票所において、通訳・介助員の触手話通訳を受けながらの投票が認められた。地域によって扱いが異なるのかもしれない。 ・盲ろう者の団体が単独で要望するのではなく、視覚障害者団体、聴覚障害者団体など他の団体と連携して要望していくとよいのではないか。 ・要望書を提出するという形での要望ではなく、盲ろう者が集まってデモ行進のようなことをしてはどうか。 ・選挙の時、家に投票案内のはがきが郵送されるが、それに障害の種別が記載されているとよい。更に、通訳・介助員の同行についても明記されているとよい。 ・選挙について、盲ろう者の実態を調査してもらった上で、国に制度や法律を作ってほしい。 ・盲ろうという障害が重度障害として位置付けられていないことが問題だと思う。  重度身体障害の場合、投票所の中でも代筆が認められている。盲ろう者も重度障害であることを理解してもらい、通訳・介助員の同行や代筆が認められるとよい。 ・最近見た参議院の政見放送では、手話通訳が付けられておらず、内容がわからなかった。衆議院の政見放送では、手話通訳が付いていてよく理解できた。  また、政見放送は昼間だけではなく、夜間にも放送してほしい。 ・選挙の公開討論会に盲ろう者の不安などを意見として出して討論してもらったらよいのではないか。 ・いろいろなことを要望するにあたり、まず盲ろう者自身が勉強していくことが大事だ。私は期日前の投票をする場合が多い。専任の通訳・介助員と一緒に行くようにしている。 ・私は、通訳・介助員と一緒に投票に行く。投票所に着いたら、通訳・介助員と離れるが、係員の支援を受けながら、投票用紙に点字で候補者の名前を記入して、投票箱に入れる。  このように点字が書ければなんとか投票できるわけだが、盲ろう者の中で点字が書けない人もいる。こうした自分で文字が書けない人の投票をどうするかということが問題である。  公職選挙法で立会人を二人つけての代理投票、不在者投票、代理人の郵便による投票なども認められている。総務省に要望して様々な例外規定を認めてもらうとよいのではないか。  最近は被後見人の投票も認められたので、何らかの変化が期待できるかもしれない。 (2)希少難病によって盲ろう者になった人への支援について ・希少難病で、盲ろうになった人について支援するように要望してはどうか。高額な医療費が負担になっていると聞いている。 ・信号機の色は、見えなくて聞こえない盲ろう者にとってはわからない。  リモコンのような機械を使用して、色が分かるような信号機を設置してほしい。 ・信号機について、シグナルエイドの体験会を行ったと ころ、難聴の盲ろう者では音が聴きやすくなり効果的であった。 ・私は地域の交通部会で触知式信号の勉強会に参加させてもらっている。地域では5年前から触知式信号が少しずつ増えてきた。しかし2年前、いたずらにより触知式部分が故障した。修理には多額のお金がかかるそうでなかなか直してもらえない。 ・触知式の信号について警察署に問い合わせたことがある。要望する人の数が少ない、つまり盲ろう者の数が少ないので設置が難しいとの回答であった。 ・私が以前香港を訪問した際、香港中の信号機が触知式であったことに驚いた。香港にできることはその気になれば日本でもできるだろうと思う。 ・アメリカの場合は車社会なので、歩行者用の信号は町などではみかけるが、一般の道路には付いていない。  アメリカの盲ろう者は、道路を横断する際には、他の歩行者に支援を求めて、安全に道路を渡れるようにしている。 3 まとめ ・選挙に関する広報のあり方については、盲ろう者が今よりさらに情報を得やすくなるよう、政見放送に手話を必ずつけること、見やすい字幕を付けること、盲ろう者の視力や聴力の状態に適したメディアで情報を提供してもらうようにしてほしい。 ・投票に関しては、投票所において、盲ろう者が通訳・介助員の支援を受けながら、投票ができるように、総務省などに例外規定を設けていただくよう要望していきたい。 ・希少難病によって盲ろうになった方への支援についても今後考えていきたい。 ・盲ろう者が信号機を利用しながら単独で安全に移動できるよう、触知式信号機の設置などの方法について今後も検討を続けていきたい。  (文責:高橋 信行) (6)第2分科会 担当:新潟盲ろう者友の会 日時:8月24日(土)9:00〜12:00 場所:会議室 303 講師:松永 みどり氏 参加者:96名(うち盲ろう者33名) 内容:  新潟盲ろう者友の会会長の挨拶の後、「盲ろう者のための健康体操とストレッチ」が講師の松永先生の指導の下、始まりました。 事前に参加者に配布したラップの芯で準備運動の後、タオルを使ってのストレッチと筋肉トレーニングをしました。 先生の終始にこやかな笑顔と軽妙な説明に、盲ろう者と通訳・介助員も和やかな雰囲気で楽しんでいる様子が伝わってきました。 健康体操が終了し、先生に対して質疑応答の時間を設けました。予想以上に多くの方が質問されていました。 次のプログラムでは、松永先生から阿部(新潟盲ろう者友の会)にバトンタッチとなりました。 モデルにプチマッサージをしながら参加者に説明して進めていきました。その後、通訳・介助員が説明を受けながら椅子に座った盲ろう者にマッサージを行います。 ひと通り終わったところで盲ろう者と通訳・介助員が交替しました。 3人組みで行っている方は、イメージとは違いましたが「楽しくやっていますよ」という声に安堵しました。 終了間際には、想定していなかった質問も数件ありました。マッサージに詳しい方からの質問には、担当者として狼狽してしまい、心拍数が跳ね上がりました。先生が指導された「ADL(日常生活動作)対応型健康体操」を毎日の生活の中で取り入れれば、参加者の悩みも、ある程度は改善できるのではないかと思いました。 反省点は以下の2点が挙げられます。 @申込が予定参加者数を上回り、墨字資料と点字資料が参加者全員に行き渡らなかったこと。 A「健康体操でタオルを使用するのでご持参ください」と案内に記載すべきだったこと。 無事に第2分科会が終わり、同じ県の方からも「良かったですよ。」と言われ、実行委員の肩の荷がおりました。 大会は多方面から大勢の方々のご尽力と、一つの大会を成功させるという目標で、長い時をかけて緻密に準備をしていくものだとわかりました。その中のひとりとして大会に関わってきたことは、個人的にも大きな財産となりました。 大会を通して盲ろう者がもっともっと社会に認識されるよう、盲ろう者自身が働きかけていかなければならないと思います。 全国盲ろう者協会と千葉県の関係者、ならびにスポンサーに感謝の意を表し、千葉大会第2分科会の報告とさせていただきます。         (文責:阿部 修) (7)第3分科会 担当:埼玉盲ろう者友の会 日時:8月24日(土)9:00〜12:00 場所:会議室 302 司会:代 百合子 講師:中西 正浩氏(東京都登録通訳・介助員) 参加者:盲ろう者39名 内容:  3.11東日本大震災後、盲ろう者の防災に対する意識は高まってきましたが、第3分科会では防災グッズにはどのようなものがあるのか、自分は何を用意したらよいのかがわからない方のために、実際に防災グッズを紹介したいと考えました。参加者の皆さんには講演の後、実際に体験していただくため防災グッズに触ったり、非常食を試食できるように準備しました。皆さん大変興味を持ってくださり、充分に実感していただけたと思います。 意見交換では、喉の病気で笛を吹けないためにボタンを押して音を出すものを準備している人、両手を使えるようにヘッドライトを用意している人などを紹介しました。お互いに情報交換できる分科会になりました。 (文責:武井 富貴子) (8)第4分科会 担当:全国盲ろう者団体連絡協議会 日時:8月24日(土)14:00〜17:00 場所:会議室 301 司会:高橋 信行 参加者:盲ろう者53名 内容: 1.分科会の目的・主旨  現在、盲ろう者が抱えている諸問題について自由に意見を出し合い、解決方法について参加者全員で考える。協議する中で論点整理を行い、自己努力によって解決すべきこと、社会に対して要望すべきことの振り分けを行う。後者については集約して、今後の行政に対する要望活動につなげる。 2.分科会で出された意見 盲ろう者というカテゴリーの認識、法制化関連 ・障害者スポーツ大会に参加した際、障害種別の中に視覚障害や聴覚障害があっても盲ろう者という種別はなかった。聴覚障害者では介助者の同行が認められず、視覚障害者ならば介助者の同行が認められるということで、私は仕方なく、視覚障害者として登録した。  今後は、盲ろう者についての認識を持ってもらい、盲ろう者として登録ができるようにしてほしい。 ・視覚障害というカテゴリーがあって、聴覚障害というカテゴリーもあるのに、盲ろうというカテゴリーがない。まさに、盲ろうは福祉の狭間におかれているという事例だ。盲ろうを法的に定義することが重要ではないか。 ・障害者総合支援法においても、盲ろう者のことは直接的には一言も書かれていない。しかし、地域生活支援事業については、盲ろう者に対する施策が義務付けられている。 (2)金融機関の利用について ・視力が徐々に低下し、銀行の預金通帳が見えなくなった。点字の通帳があればよいと思う。 ・銀行のATMは、音声が聞こえる盲ろう者は操作できるが、音声が聞こえない盲ろう者は操作できない。音声が聞こえない盲ろう者でも操作できるようにしてほしい。 ・金融機関の利用については、社会福祉協議会と契約して、通帳を確認してもらったり、お金の出し入れについても、対応してもらっている。このような解決策もある。 ・大きなボタンで操作できるATMを作ってほしい。 ・ATMのディスプレイがまぶしくて見えにくい。画面表示を白黒反転できる機能を付けてほしい。 ・東日本大震災後、節電のため銀行の店内が暗く見えにくくて困っている。  それで、諸届けを記入しなければならない時、自分で書くことが難しいので、息子に代理で記入してもらったり、店員にお願いしたりするが、その時、手数料を取られたりすることは納得できない。 ・私は全盲ろうのため、通帳を見たり、ATMの画面を見たりすることはできない。家族や信頼できる通訳・介助員に協力をお願いする等、いろいろな方法がある。  社会福祉協議会と契約し、通帳確認をお願いしたり、点字のATMを操作するといった自立的な方法もある。  通訳者に頼りたくない場合は、銀行の窓口で銀行員と手書き文字でやり取りする方法もある。  しかし、私自身はそれらの方法はほとんどやっていない。信頼できる通訳・介助員にカードを渡して必要な金額をおろしてもらっている。あるいは、銀行員に手伝ってもらって操作をしている。通帳の取引明細を見たいのであれば、ゆうちょ銀行を使うとよい。すべての取引を点字印刷物で2週間に一度、郵送してくれる。無料である。 ・ATMの利用については、コンビニの店員にATMの操作を依頼している。  通訳・介助員やヘルパーにプライバシーが漏れるより、他人であるコンビニの店員のほうがリスクが少ないと思うからである。  ゆうちょ銀行から点字の取引明細が2週間に一度届いたら、それを処分するのが大変だから、そうしたサービスは受けていない。  Webを使ってPCで操作できるネットバンキングを活用するとよい。 (3)就労支援 ・通勤の際、日が短くなる時期は帰り道が暗くなり、歩くことが難しくなる。そこで、移動支援を受けたいと考えているが、行政との話し合いがうまくいっていない。 ・私はクリーニング関係の会社で働いている。はじめの頃、洗濯物の汚れを見つけることができなかった。そこで、サポートする人が付いてくれることになり、仕事を続けていくことができている。 ・私は三療を仕事にしていてよかったと思っている。患者とのコミュニケーション、問診など色々な工夫が必要だが、様々な工夫や努力により、全盲ろうになっても仕事ができている。  そういう意味で盲ろう者にとって、三療は素晴らしい仕事だと思う。 ・会社員の時は1人暮らしをしていた。1人で通勤していた。朝と夜はヘルパーのお世話になっていた。自立支援では経済的行動についてサポートが受けられない。そこで、ヘルパーが帰るときに、駅まで付き添う、といった形で駅まで支援してもらい、そこで駅員にバトンタッチするなど、苦肉の策で対処していた。帰宅については、残業があり、同僚に帰宅支援をお願いしていた。外出先での打ち合わせという方法で、何とかやっていた。 ・盲ろう者は、できないことはできないので、できることを増やしていくようにしている。 職場の中では、職場介助者が派遣されていた。手書き  の原稿をパソコンに打ち込んでもらう等の支援を受けた。現在は、在宅での就業である。  これまでを振り返って、一番役に立った職能訓練は、PCを使った情報活用能力の訓練だったと思う。おかげで、家に居ながらPCやWebを活用して様々な仕事をこなすことができている。 (4)その他 ・現在、全国において6つのブロックで、友の会が協力しながら頑張っているが、これをどんどん進めていってほしい。 ・福祉機器については、視覚障害者が使えるものや、聴覚障害者が使えるものなど、いろいろあるが、体温計や体重計は盲ろう者には使えない。盲ろう者が使える機器がとても少ない。もっと盲ろう者が使える機器を増やしてほしい。 3.まとめ ・「盲ろう」というカテゴリーの認識、法制化関連について、社会においては、まだまだ「盲ろう者」の存在やニーズは、十分に理解されているとはいえない。法的に盲ろうを定義することの是非は別として、我々は今後も、啓発のための活動を続けていく必要がある。 ・金融機関の利用については、ATMを自分で操作する方法や、何らかの支援者に依頼する方法、ネットバンキングの活用など、盲ろう者は様々な方法で行っていることがわかる。従来からある点字や音声で操作できるATMの増設、白黒反転、拡大文字などで見やすさに配慮したATMの開発・設置、盲ろう者にも使いやすいネットバンキングインターフェースの確立、盲ろう者に対する人的サポート体制の充実、盲ろう者のWeb活用能力向上と盲ろう者に対するPC活用能力指導体制の確立などといった課題が見えてきた。 ・就労支援については、働く意欲と能力がある盲ろう者に対して、適切で十分な職能開発が行われ、盲ろう者が仕事に就きその能力を十分に発揮できるようになると良い。その他に、必要な支援が受けられるようにしてほしい。その土台として、盲ろう者が十分な教育を受け、職能訓練の機会が与えられること、就労した会社の上司や同僚が、盲ろう者について良く理解していること、適切な役割が与えられること、安全な通勤の保障等が重要と思われる。 ・福祉機器については、視覚障害者や聴覚障害者が使えるものなど、ある程度の種類があるが、盲ろう者が使えるものは少ない。今後、盲ろう者にも使える機器が開発・販売されるよう要望していく必要がある。      (文責:高橋 信行) (9)第5分科会 担当:NPO法人群馬盲ろう者つるの会 日時:8月24日(土)13:00〜17:00 場所:会議室 303 参加者:55名(うち盲ろう者18名) 内容: 「お楽しみ処」と題して、体験コーナーを企画しました。実際に体験しながら、交流できたら良いとの考えのもと、当会でやっているものの中から4種類を選び、あやとりコーナー以外は、材料費のみ希望者からいただきました。 @ペットボトルカバーのかぎ編み体験コーナーと 指編みマフラーの2種類を体験できるよう準備し、ペットボトルカバーを時間内に出来あがるよう、途中まで編むという工夫をしました。指編みマフラー体験者から「友の会に持ち帰ってやってみたい」という感想もありました。また、男性の参加者もおられ、微笑ましさを感じました。 A肩叩き棒作りコーナーは、広告紙を棒状にし、約15〜20本を袋に詰め、リボンで結びます。簡単に作れるので、出来上がった作品で肩をたたき、笑顔が見られました。 Bボンボン作りコーナーでは、市販の器具に毛糸を巻きつけ球状にし、個性あるストラップを作成しました。 Cあやとりコーナーは、星・うで抜き等の実演及び体験コーナーで、参加者全員に紐をプレゼントすると、皆さん、手が自然に動き、同時に会話にも花が咲いていました。 この分科会が、参加者の皆様にとって、ほんの少しでも、生きがいを見つけるきっかけとなれば幸いです。 コミュニケーションの違いにより、伝える事の大変さを知ると同時に達成感も味わいました。協会を始め、多くの方の支えのもと、この分科会を終了できた事を感謝いたします。さらなる目標にチャレンジしていきたいと思います。      (文責:群馬盲ろう者つるの会) (10)第6分科会 担当:NPO法人東京盲ろう者友の会 日時:8月24日(土)14:00〜17:00 場所:会議室 301 司会:藤鹿 一之 参加者:198名(うち盲ろう者51名) 内容:  平成25年4月より施行されることになった「障害者総合支援法」において、盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業、及び養成事業が、都道府県の地域生活支援事業の必須事業となりました。  それに伴い、平成24年3月25日付けで各都道府県、政令指定都市、中核市に対し、厚生労働省より「盲ろう者向け通訳・介助員の養成カリキュラム」(以下、標準カリキュラムという)についての提言がありました。  この「標準カリキュラム」は、全国盲ろう者協会が厚生労働省に提出した提言を基に定められたものです。  そこで全国盲ろう者大会で「より良い盲ろう者向け通訳・介助員養成講座について考える」というテーマで分科会を開くことになりました。  分科会では、まず、全国盲ろう者協会事務局次長の橋間氏より、「標準カリキュラム」が出されることになった経緯、性格、基本的な構成、必要な研修時間数、研修講師、カリキュラムの内容等について分かりやすく説明していただきました。  主な内容は、以下の通り。 ・平成24年度、厚生労働省より委託を受けた障害者福祉総合推進事業による「盲ろう者通訳・介助員養成カリキュラム内容に関する調査」を実施した。(対象者は盲ろう者、及び通訳・介助員) ・通訳・介助員の養成には、必修科目42時間、選択科目42時間、合計84時間の研修が必要であり、最低でも必修科目42時間の実施を目指す。 ・必修科目については、全科目の実施が基本。 ・選択科目は、地域の実情に応じて適切な科目を選択する。 ・必修科目は、盲ろう者の生活及び支援のあり方についての理解と認識を深め、盲ろう者との日常的なコミュニケーションや盲ろう者への通訳及び移動介助を行う際、最低限必要な知識及び技能を習得することを目標とし、選択科目は盲ろう者の多様なニーズや場面に応じた通訳及び移動介助を行う際、必要な知識、及び技能を習得することを目指す。 ・必修科目の構成と内容(詳細は省略)  この後、橋間氏の説明に対する質疑応答、及び  意見交換、情報交換を行いました。  フロアから出された意見等は以下の通り。 ・養成研修会への受講申込者を増やすためには盲ろう者自身がPRすることが大切。 ・受講者が盲ろう者についての知識を深めるためには養成研修会を受講してもらうだけでなく、受講後、盲ろう者友の会主催の交流会等に参加してもらい、盲ろう者と沢山コミュニケーションを取ってもらうようにする。 ・国立リハビリテーションセンター主催の「盲ろう者向け指導者研修会」(養成研修会を開催する際、企画・立案に携わる人材の育成を目指す)や、全国盲ろう者協会主催の「盲ろう者向け通訳・介助員養成のためのモデル研修会」を積極的に受講して欲しい。 ・受講者とたくさんコミュニケーションを取り、盲ろう者の通訳・介助に対するモチベーションを上げ、受講後、通訳・介助員として活動してくれる受講者を増やすよう努力する。 ・講師を育成するため、友の会で研修部を設け、研修部員が講師を担当する。 ・必修科目は42時間だが、必ずしも、今すぐに42時間行わなければならないというわけではない。42時間行うことを目標とし、可能な範囲で養成研修会を開催する。 ・カリキュラムの立て方について。「標準カリキュラム」で示された順番通りにする必要はない。地域の実情に応じ、「標準カリキュラム」を参考にしながら、実施しやすい順番でカリキュラムを立てれば良い。 多くの参加者から積極的な意見が出され、実り多き分科会となりましたが、時間の関係で意見のある方、全員に発言していただくことができず、残念でした。  予算が少ない、受講を希望する受講者が少ない、指導者不足等、課題は山積していますが、今後も「より良い盲ろう者向け通訳・介助員養成講座」の開催ができるよう、全国の皆さんと共に頑張っていきたいと思っています。              (文責:藤鹿 一之) (11)第7分科会 担当:全国盲ろう者団体連絡協議会 日時:8月25日(日)9:00〜12:00 場所:会議室 302 司会:早坂 洋子 参加者:盲ろう者48名 内容:「盲ろう者の結婚を考える」  まず受付では、担当した福田(全国盲ろう者団体連絡協議会)が、アンケートのまとめと抽選番号ペーパーを配布しました。  雨天だったため、「社会見学をやめてここに変えたい」、「申し込んでないけど、傍聴してもよいか」と当日受付で申し込む参加者もいました。そのため、部屋中に人があふれ、満席で椅子が足りなくなり、立ったままの方もいるほどでした。  分科会では、3人の既婚盲ろう者、広島の大杉氏、岐阜の東野氏、新潟の吉田氏より体験談を話してもらいました。出会いから結婚へ如何にしてゴールインしたか、苦労や悩みからどのようにして解決へとたどり着いたか、夫婦生活の近況などなどドキドキしながら、泣きそうになるほど真剣に聞いていた様子もありました。  3人の方からは、次のような共通するアドバイスがあり、共感を覚えました。  「自分自身が盲ろうだからパートナーに甘えてばかりいるのではなく、自立できる範囲にすべき」  「夫婦ゲンカしても、じっくりと見つめ合ってお互いに理解し、支え合う事が大切」  3人のお話はさらに聞きたくなるほどで、質問も多数あり、意見交換の時間はとれませんでしたが、結婚に対するモチベーションが高まりました。  最後に抽選会を行い、当選者3名に恋愛結婚運アップのパワーストーングッズを贈呈しました。  この分科会に参加してくださった方々、本当にありがとうございました。       (文責:福田 麻美) (12)第8分科会 担当:全国盲ろう者団体連絡協議会 日時:8月25日(日)9:00〜12:00 場所:会議室 303 司会:畦池 千代子 参加者:盲ろう者35名 内容:「盲ろう者のレクリエーション」  盲ろう者が楽しめるゲームをインターネットなどで調べましたが、数が少なかったので、自分の所属する熊本盲ろう者夢の会が交流会で行っているゲームを、全国の皆さんにもご紹介しようと考えました。  ゲームは、「人間知恵の輪」「感電ゲーム」「ジャンケンウェーブ」「それ、立て!」の4つを用意しました。  スムーズに進める為、参加者の皆さんには、内容を第2報に同封して送りました。(当日は、「それ、立て!」は、参加者の安全面を考慮し中止しました)  参加者を各地域ごとに3つのグループに分け、優勝チームには賞品も準備し万全で臨んだのですが、開始時刻になっても参加者が半分も集まらず、40分ほど遅れて開始しました。  突然のキャンセルや、直前の申し込み(これはある程度想定内でしたが)があり、準備していたグループ分けの数を再調整したりと手間取ってしまい、参加者の皆さんに大変ご迷惑をおかけしてしまいました。  グループを調整したため、事前に用意した優勝賞品は、参加賞という形で盲ろう者の皆さんにお配りするはずでしたが、皆さんが帰り始めた頃に気がつき、慌てて入り口でお渡しすることになってしまいました。  本来なら閉会式の席を借り、参加者の皆さんにお詫びを申し上げるべきでしたが、この場をお借りしてお詫び申し上げます。  手落ちだらけの分科会でしたが、それでも参加された盲ろう者の方々から以下の感想をいただきました。 ・いつも一人で家にいることが多いので、今日は皆さんと一緒にゲームができて本当に楽しかった。 ・ジャンケンウェーブは、ただジャンケンをして終わりではなく、ずっと参加できるもので、最後には全員が一つになって大きなウェーブができて、とても良かった。 ・感電ゲームは初めてで、とても楽しく、自分のところでも取り入れたい。 このような嬉しい感想をいただき救われた思いです。 その他の感想等を以下に記載します。 ・人間知恵の輪で、つないだ手がとけなかったので、とける方法を今度教えてもらいたい。 ・感電ゲームは、初めてのゲームでとても楽しかった。 ・ジャンケンウェーブが楽しかった。ジャンケンだけでなく勝った人の後ろに並ぶのは知っていましたが、ジャンケンする人が、勝ったら少し腰を下げて後ろの人に勝ったことを伝えるのは珍しくてよかった。  最後になりましたが、盲ろう者協会を始め担当県の皆様、そして大会実行委員長の石川様、本当にお疲れ様でした。            (文責:畦池 千代子) (13)第9分科会 担当:神奈川盲ろう者ゆりの会 日時:8月25日(日)9:00〜12:00 場所:会議室 301 司会:川島 朋亮 参加者:盲ろう者73名 内容:「盲ろう者も活用できる情報機器」 【進行】 9:00  開会・説明 9:15  ヘレンケラースマホの紹介       長谷川 貞夫氏(社会福祉法人桜雲会) 9:35  各ユーザーによる講演  1.九曜 弘次郎氏(富山盲ろう者友の会・全盲難聴)  2.森 敦史氏(東京盲ろう者友の会・全盲ろう)  3.田畑 快仁氏(神奈川盲ろう者ゆりの会・    弱視ろう) 11:20  休憩 11:30  情報・意見交換 12:00  閉会 【内容】  「ヘレンケラースマホの紹介」  開会と説明の後、まず、開発者である長谷川貞夫氏にヘレンケラースマホの紹介をしていただきました。機能や使い方などを説明された後、皆さんの前で実際にアシスタントと一緒に実演をしてくださいました。会場の福祉機器展のデモンストレーションで体験してみましたが、以前と比べて、一段と使いやすく感じられました。ヘレンケラースマホの普及が図られることで、盲ろう者の今後の生活の利便性が向上することを期待したいと思いました。  続いて、日常生活で情報機器を活用されている盲ろうの方々が、全盲、弱視それぞれの立場で、どのようなきっかけで情報機器を使い始めたか、どのような苦労があったか、どのように活用しているかなどについて、とてもわかりやすくお話してくださいました。 「各ユーザーによる講演」 1.九曜 弘次郎氏 (1)情報機器を使い始めたきっかけと苦労について  中学生の時、盲学校の先生に勧められたのがきっかけで、キーボードの打ち方や基本的な使い方を教わった。自分でパソコンを購入して、解説書や説明書などを読みながら独学したり、分からないことは友人と教えあったり、パソコン通信やメーリングリストなどで質問したりしてアドバイスしてもらった。  しかし、当時は周りにパソコンを使う人が少なく、説明書・解説書の内容が点訳されたものやテキストデータの入手はごく限られていた。また、当時はシステムが不安定で、点字や音声が出なくなることがよくあったり、ときには誰かに画面を見てもらわなければ復旧できなくなるなど、いろいろと苦労があった。 (2)使用している情報機器について  WindowsXPにスクリーンリーダーを入れて、ブレイルメモを接続して点字ディスプレイで使っている。  スクリーンリーダーはいくつか持っているが、普段はCatwalk(キャットウォーク)というスクリーンリーダーを愛用している。  外出先ではブレイルセンスプラスを使ってメールなどをしている。昨年の暮れにiPhone5を購入。ブレイルセンスプラスと接続して点字ディスプレイで使っている。 (3)どんなことに使っているか? ・メール ・ホームページの閲覧 ・読書 ・ツイッター、フェイスブックなどのSNS ・ネットショッピング ・インターネットバンキング ・メーリングリストの管理 ・ホームページ作成 ・仕事や盲ろう者関連の資料作成 ・簡単なプログラミングなど (4)情報機器を使い始めたことで生活がどのように変わったか  インターネットを通じて、普段あまり接することのない立場の人たちとの出会いがあり、そういった人たちと意見交換できることで視野が広くなった。 (5)その他  盲ろう者が利用できれば生活が便利になると思われるものでも、実際には使えないものや、ごく一部の機能しか使えないものが多いのが現状なので、メーカーや開発者の方々には盲ろう者が利用できるように配慮してもらいたい。  使い方を指導したりサポートできる人材の育成が必要。さらに、当事者同士で使える機器の情報や便利な使い方などの情報交換ができると良い。  点字ディスプレイなどの特殊機器は高額な上、機能がどんどん進歩するので、経済的支援策が必要。 2.森 敦史氏 使用している情報機器について (ア)ブレイルセンスプラス  最も使用頻度が高く、日常的に使用している。 主に使っている機能は下記の通り。 ・メール ・インターネット(ウェブブラウザ・クイックブラウザ) ・ファイル管理 ・その他:MSNチャットなど 【参考】 ●ブレイルセンスプラス: http://www.extra.co.jp/sense/brlsenseplus.html ●モバイルWi-Fiルーター(ドコモ): http://www.nttdocomo.co.jp/product/data/l09c/ index.html?icid=CRP_PRD_history_area (イ) ノートPC、ブレイルテンダー  ブレイルテンダー(点字ディスプレイ)と接続した状態でノートPCを使う。主にブレイルセンスの補助的な役割として、パソコンを使用している。また、ブレイルセンスなどが故障した際の代替的な役割としても、使用している。  パソコンで行う主な内容は以下の通り。 ・インターネット ブレイルセンスで補えないインターネットへ       の書き込みなど。 ・レポートや資料の管理 完成したレポートの容量(文字数など)の確認や資料   の管理など。 ・メール 一つのアドレスでブレイルセンスからもPCからも送 受信が可能。 ・BMチャット 個人PCと大学にあるPCそれぞれにブレイルメモとの接続が可能なBMチャットのソフトが入っている。主に手話を知らない健常者との会話やパソコンテイクなどに使用。ただし、漢字入力ができないことが難点となっているため、使用頻度はそれほど高くない。 ・その他 点字の表示の可否や環境を研究中であるが、今後スカ イプの使用なども検討。 (ウ)携帯電話 携帯は主に緊急用として、auの簡単携帯を使用。 ・メールについて 友人などからの急ぎのメールは携帯のアドレス宛で、自動転送機能を設定することで、携帯に届いたメールは、パソコンやブレイルセンスで受け取ることも可能。 ・電話について 緊急時に家族との電話が必要な場合があるため、健 常者が電話番号を知らなくても簡単に家族につながるように設定している。 ・その他  写真撮影などに使用。 3.田畑 快仁氏 情報機器を使い始めたきっかけ (ア)パソコン  小学2年生の時に、父がくれた専用のパソコン。  ワードで短文を作成。 (イ)携帯電話  小学4年生から使用。  友達が使っているのを見て、携帯電話を購入。 (ウ)iPad  中学1年生のときに購入。  国語塾の先生が、漢字を白黒反転で示したり、言葉の  意味を写真や動画で見せて説明して下さったのがきっかけ。 iPadについて  iPadは、見たい部分をすぐに拡大が出来るところが便利。 (ア)私のiPadの使い方  普通のiPadは家で、iPadミニは外出するときに使用。 主な使い方は以下の通り。 ・バスや電車の時刻表など調べる ・言葉の意味を調べたい時は国語辞書と英語辞書を使    う ・地図を見る ・メール ・筆談のときに使う ・写真を見る ・ビデオを見る ・計算 (イ)iPadの値段の一例 大きなiPad(Wi-Fi 16GB)42,800円 小さなiPad(Wi-Fi 16GB)28,800円  以上3名の方からお話を伺った。  予想を超える200人以上の参加者があり、スタッフがあわてて椅子を追加したが、それでも席が足りなかった。立ち見の方も大勢いた中で、盲ろうのほとんどの方々は途中退出しないで、最後まで興味深く聴講されていたなど、分科会テーマへの関心が高いことが伺えた。多くのご参加をいただき、無事大盛況のうちに終えることができた。  しかし、関心が高かったにもかかわらず、時間の都合で、参加者からの質疑応答が数人しかできず、情報・意見交換の時間が少なかったのは残念に思った。  他に、反省の面も多々あったが、この経験を今後の活動に生かしたいと思う。 【反省点】 ・当日の配布資料として、講師3名のレジュメは、墨字版と点字版を用意したが、当日進行プログラムは墨字版しか用意できなかった。プログラムの点字版や拡大版等、資料の準備にもう少し工夫と考慮が必要と感じた。 ・受付を開始しても、会場準備の都合で、参加者はすぐ入室できなかった場面があった。受付開始とともに、すぐ入室できるよう配慮すべきだった。 ・受付のテーブルが一つでは足りず、途中でもう一つ追加した。受付担当及び通訳・介助員、ボランティア、参加者の数、資料を配布するスペース等、準備段階で考慮する必要があった。 ・受付で資料を配布する途中で、参加者の通訳・介助員から磁気ループの音が小さいとの苦情があった。担当スタッフとの連絡が取れずにいたところ、磁気ループは聞こえるようになったが、このような時の連絡等、事前に確認しておくことが必要だと思った。 ・ボランティアを5名お願いしたが、手話ができる方が一人もいなかったために、受付が滞った。また、マイクを渡す仕事も、読み取りにマイクが必要であるなど、基本的なことへの理解がないために、指示をするのが大変だった。結局、ゆりの会の2名が動き回った。 ・1回目の休憩時間は5分だったが、会場内の一番前に座っていた方々が退出するのに、2〜3分を要するので、10分ぐらい休憩時間があっても良かったと思う。 【最後に】  盲ろう者のニーズに応じた情報機器及びソフトの開発は今後の課題だが、3名の講師のお話で、不便・困難の面はあっても、iPadやiPhoneなど一般の情報機器でも、知恵や工夫などによって、盲ろう者でも活用できるということを示してくださった。  また、九曜氏から「全国盲ろう者協会のコミュニケーション訓練促進事業の企画委員会で、『盲ろう者のためのソフト』の必要性について議論している。皆さんからの意見などがあったら出してほしい」とのリクエストがあった。  この分科会が大盛況だったのは、生活の利便性が上がることを求めてということよりも、人と人が繋がり、結びつくことの喜びを、機器を使ってより豊かにしたいという多くの方々からのご賛同を頂けたからではないだろうか。そのようなかけがえのない素敵な時間を皆様と共有できたことを嬉しく思った。  これもひとえに、情報機器の紹介とご講演いただいた方々、参加の皆様、全体手話通訳、PC筆記通訳など情報保障にご協力くださった皆様、そしてご協力くださったボランティアの皆様のおかげと、心より感謝申し上げたい。             (文責:川島 朋亮) (14)閉会式 担当:ながの盲ろう者りんごの会 日時:8月25日(日)14:00〜16:00 司会:上原 康彦 場所:国際会議室 参加者:300名(うち盲ろう者90名) 内容: 前半は、石川実行委員長より挨拶、続いて次回開催地兵庫県との引継式を行いました。NPO法人兵庫盲ろう者友の会と、NPO法人千葉盲ろう者友の会の代表がそれぞれ挨拶を交わしバトンタッチをしました。次に、各友の会からの行事のPRを行いました。 後半は、大会の「最後の交流」に、会いたい人の名前を壇上で呼びかけてもらうという企画で、想像以上にたくさんの申し出があり、大いに盛り上がりました。参加者同士でゆっくり交流ができ、良かったと思いました。 しかし、今回は「分科会の報告」の時間を設けなかったので、「分科会の報告がなくて、つまらない」とのご意見もありました。次回の検討課題にしていただきたいと思います。 全国盲ろう者協会、実行委員の皆様、千葉盲ろう者友の会の皆様には、大変お世話になりました。ありがとうございました。         (文責:上原 康彦) (15)機器展示、作品展示・販売、友の会コーナー 担当:茨城盲ろう者友の会 日時:8月24日(土)、8月25日(日) 場所:会議室 201 内容: 茨城盲ろう者友の会は24日と25日の2日間、機器展示、作品展示・販売、友の会コーナーを担当しました。今回は3つのコーナーが同じ会場に集まり、休憩時間は大変なにぎわいでした。機器展示コーナーでは、盲ろう者も使えるハイテク機器や福祉用具の展示販売が行われました。実際に機器や用具に触れて試す盲ろう者と、説明をする業者の熱心なやり取りが各ブースで見られました。作品展示・販売コーナーでは、盲ろう者の皆さんが作ったすばらしい作品が数多く並びました。製作者へ作り方を聞いたり、実演している盲ろう者と触手話で会話をしたり、大勢の皆さんが楽しそうに買い物をしていました。千葉の特産品はたくさん試食品があり、どれもおいしくて、地元への良いお土産になったと思います。友の会コーナーではパネルに交流会などの写真を貼り、活動の様子を紹介していました。写真には笑顔がいっぱいの皆さんが写っていました。他にも友の会発行の機関誌やパンフレットを紹介していました。 24日は筑波技術大学の学生による「未来へ点字をつなげる宣言」の要旨文の発表が行われました。周りのにぎやかさに負けないように大きな声で力を込めて発表していました。熱心に聞いてくれた皆さんに感謝いたします。このコーナーでは、高価で手が届かないような機器を実際に手で触り、説明を聞き、使い方を試すことができます。そして他の盲ろう者からいろいろな情報を聞き、日常に役立てることもできます。この場で友人と出会い交流できた盲ろう者もいました。このコーナーは、盲ろう者の情報交換と交流の場として重要な場所だと感じました。皆様のご協力により、無事担当できましたことを感謝いたします。    (文責:茨城盲ろう者友の会) (16)社会見学A−1 担当:NPO法人千葉盲ろう者友の会 日時:8月24日(土)9:00〜17:00 場所:ディズニーシー 参加者:約300名 内容: ディズニーシーへの移動は専用のバスではなく、各自で公共機関を利用しての参加でした。 朝の7時30分に、担当者が舞浜駅に集合しました。その後、打ち合わせ等を行い、8時からそれぞれの場所へ移動し、案内を開始しました。 それぞれが、案内のチラシを手に持って、参加者への案内を始めました。混雑に関して一番心配だったモノレール駅の切符売り場は、駅と事前の打ち合わせをしたにも関わらず、また当日駅員を増員して配置して下さったにも関わらず、事前の打ち合わせが徹底しておらず、混乱がありました。ですが、ボランティアの方々の力強い協力をいただき、何とか案内をする事ができました。 ディズニーシーへの入場は、事前にパスポートを配布していたので、スムーズに入場できているようでした。 道案内のボランティアの皆様には、8時から10時30分まで、暑い中、本当にお世話になりました。 10時30分には、全ての道案内も終了し、中の様子を見るためディズニーシーへ入場しました。 夏休みと週末との重なりで、大変な混雑でした。人気のアトラクションは、1時間30分以上待ちの状態でした。 激しいアトラクションを乗り終えた盲ろう者も何人か見かけ、心配になり様子を見たりもしました。 ディズニーシーにしかない人気の食べ物、「餃子ドック」を並んで買いました。1個420円で、細長い肉まんのようなものです。とても美味しかったです。 とにかく暑い日だったので、パレードの水の大放水にもびしょ濡れになりながら楽しんでいる人が大勢いました。大放水については、皆さんに事前にカッパや着替えの準備をお知らせしていましたが、ある盲ろう者は、「突然頭から水がかかってきたので、ディズニーシーは、もうこりごりだ」と言っていました。 夕方5時頃、突然の雷雨がありました。近くに参加者を見かける事は無かったのですが、夜までいた方は傘の準備をしていたのか心配になりました。 大きな事故やトラブルもなく無事終了し、安堵すると共に、多くの方々の協力に心から感謝申し上げます。 (文責:斎藤 正美、田中 幾子) (17)社会見学A−2 担当:NPO法人千葉盲ろう者友の会 日時:8月24日(土)9:00〜17:00 場所:成田山新勝寺 参加者:89名(うち盲ろう者24名) 内容: 8時30分から、全国各地よりご参加の皆さんを、指定のホテルまでお迎えに上がりました。バスを2台貸切、千葉でもっとも有名なお寺、成田山新勝寺へ向かうコースの始まりです。各バスが、指定のホテルを巡回し、最後のホテルで2台が合流するような設定で路順が組まれ、出発しました。 乗車時の混乱を避けるため、各ホテルに参加者が揃っているかどうかの事前確認を、ボランティアの方々にお願いしておきました。これにより、乗車ホテルの変更など突然の事態にもスムーズに対応でき、混乱やトラブルなく参加者全員がバスに安全に乗車し、成田山新勝寺へと向かうことができました。 全体手話通訳者は4名で、各バスに2名ずつ乗車して、ボランティアでお手伝いしていただきました。 車中では、ご参加の皆さんに、成田のマスコットキャラクター「うなりくん」のキーホルダーと、千葉盲ろう者友の会会員の方が作成した千葉県のマスコットキャラクター「チーバくん」のしおりを記念品としてお配りしました。それぞれご存知の方も多く、とても喜んでいただきました。 当日は成田ケーブルテレビの取材も入りました。 成田山新勝寺に到着してからは4つのグループ(1グループ約20名程度)に分かれて境内を巡りました。その際、成田山のガイドボランティアの方々に大変お世話になりました。熟練のガイドボランティアの方々の説明を受けながら、新しい総門をくぐり、水屋で身を清め、香閣でお線香の香煙をたくさん浴び、「健康でありますように」と願いました。点在する重要文化財に感嘆し、大本堂で手を合わせ祈願し、参加者は思い思いに成田山新勝寺を堪能されたようでした。 中でも、石摺不動はとても人気で、石に刻まれたお不動様に触れればご利益があるということで、皆さんじっくりお不動様に触れ、お願い事をされていたようです。時間の都合でみなさんに体験していただくことはできなかったのですが、御護摩の炎にお財布や杖等大切な物をあてるとご利益があるとされる御火加持を体験された方も何人かいらっしゃったようでした。 昼食を予約していた方は「旅の駅海老屋」でお弁当を食べていただきました。予約していない方は、成田山の表参道に点在するお食事処で自由にお昼をとっていただきました。成田は、うなぎで有名ということもあり、地元の方においしいうなぎ屋さんを熱心に尋ねている参加者もいらっしゃいました。 昼食後は、自由散策の時間とし、帰りの集合時刻14時50分まで各自自由に散策を楽しんでいただきました。 成田山の中にあるパワースポットに行った方や、特産物のお漬物を買った方、成田ゆめ牧場の乳製品を食べて美味しかったと話している方など、短い自由散策の時間をみなさん有意義に過ごされているようでした。おみやげをたくさん買って、定刻にみなさん集合していただきました。 渋滞が心配された帰りの高速道路も、流れがスムーズだったため、予定の帰宅時刻よりも1時間早くホテルに到着し、その後幕張の国際会議場に足を運ばれるという方もいらっしゃいました。 出発時は、曇っていた空も時間が経つにつれどんどん快晴となり、熱中症を気にしながらの観光でしたが、幸い体調を崩される方はいらっしゃいませんでした。 電車が大好きだという盲ろう者は、帰りはバスではなく、電車で帰宅されました。千葉のモノレールにも興味津々で、「乗って帰りたい」とお話されていました。 成田山のガイドボランティアの方々には、事前に盲ろう者のことを説明し、知っていただきました。焦らず安全に移動し、ゆっくり説明していただくといったご配慮は、とてもありがたかったです。 昼食でお世話になった「旅の駅海老屋」の方々、そしてバス会社の担当者様、社会見学成田山新勝寺コースに関わっていただいたすべてのみなさんのおかげで、無事、事故もなく、楽しく終えることができました。ありがとうございました。    (文責:千葉盲ろう者友の会) (18)社会見学B 担当:NPO法人千葉盲ろう者友の会 日時:8月25日(日) 9:00〜14:00 場所と参加者: ・三陽メディアフラワーミュージアム36名(うち盲ろう者12名) ・見浜園75名(うち盲ろう者25名) ・花時計60名(うち盲ろう者19名) 内容: 「マリーンズミュージアム」では、グローブやボール、キャッチャー用具一式を用意して、直に触っていただけるようにしました。昔、野球をした経験がある盲ろうの男性は、キャッチャー用具一式を身につけ構えていました。実際のリリーフカーに乗ったり、ブルペンに座ったり、グローブを付け外野フライを捕ったりと、個々に楽しんでいました。 「三陽メディアフラワーミュージアム」では、触って匂いを楽しむコーナーがありました。実際に植物に触れ、感触や匂いを楽しんでいました。温室では特別にスコールを体験できました。傘をさしながらスコールの中をゆっくり歩きました。 時間に間に合わず残念がっていた盲ろうの方もいました。ここでは、ミッキーマウス型のお煎餅を配りました。「割れないように持ち帰ります」と嬉しそうでした。レストランを利用する方もいました。 「見浜園」では、ピーナッツ煎餅を配りました。この日結婚式の写真を撮っている方もいて、幸せのお裾分けをいただきました。会場の幕張メッセから一番近い場所ということもあり、雨でしたが沢山の方に、日本庭園を楽しんでいただきました。 「花時計」では、醤油サイダーを配りました。醤油サイダーは珍しいのでお土産になると喜んでもらえました。雨をよける場所がなく大変でしたが沢山の方に来ていただきました。花時計の前で写真を撮る盲ろうの方もいました。 当日は雨の出足となりましたがそれでも多くの参加者に幕張散策を楽しんでいただけました。当初の参加人数より少ない参加でしたので、残ったお菓子は閉会式での交流会時にお茶受けとして皆さんに配りました。 (文責:千葉盲ろう者友の会) 4.アンケート集計結果 配布949人(盲ろう者262人、盲ろう者以外687人) 回答151人(盲ろう者21人、盲ろう者以外130人) ※2013年8月31日集計分 ■1 あなたの立場についてお聞きします  盲ろう者 通訳・介助員 その他 男性 8人 15人 0人 女性 13人 112人 3人 ■2 あなたが、大会に参加するのは何回目ですか?  盲ろう者 通訳・介助員 その他 初めての参加 5人 44人 2人 2回目の参加 2人 19人 1人 3回以上の参加 14人 64人 0人 ■3 あなたは、この大会を、何で知りましたか? あ 全国盲ろう者協会から送られた案内状を読んだ い 友の会の会報を読んだ う 通訳・介助員から聞いた え 盲ろう者から聞いた お その他  盲ろう者 通訳・介助員 その他 あ 10人 65人 1人 い 3人 31人 0人 う 5人 21人 2人 え 3人 22人 2人 お 0人 8人 0人 複数回答・無回答あり ※その他の理由 ・昨年の大会で予告があった ・恒例行事(複数回答有) ■4−1 参加した動機(きっかけ)について あ 友達が参加するから い 以前から参加したいと思っていたから う 盲ろう者に依頼されたから え その他  盲ろう者 通訳・介助員 その他 あ 4人 8人 0人 い 10人 62人 1人 う 0人 42人 1人 え 6人 22人 1人 複数回答・無回答あり ※その他の理由 【盲ろう者】 ・誘われたから ・旅行も兼ねている ・全国大会の話を聞かされてから 【盲ろう者以外】 ・開催地が近かったため。(複数回答有) ・初参加以来楽しみにしている。 ・盲ろう者が行きたいと言ったため。 ・多くの盲ろう者や、通訳・介助員に会える楽しみ。 ・通訳・介助員として学びたいことがたくさんある。 ・他の通訳・介助員の活動を見ることができるため。 ■4−2 参加した目的について あ たくさんの友達をつくるため い 情報収集のため う コミュニケーション技術の向上のため え その他  盲ろう者 通訳・介助員 その他 あ 6人 26人 0人 い 15人 64人 1人 う 3人 62人 1人 え 0人 20人 1人 複数回答・無回答あり ※その他の理由 【盲ろう者】 ・地域で活動している盲ろう者の様子を知りたい。 【盲ろう者以外】 ・色々な経験をするため。 ・仲間に会うため。(複数回答有) ・盲ろう者との交流を深める。(複数回答有) ・盲ろう者の手助けをするため。盲ろう者の家族の負担を少しでも軽くするため。 ・通訳・介助技術の向上。(複数回答有) ・盲ろう者の現状を知るため。学ぶことがたくさんある。 ・通訳・介助依頼を受けたから。 ・自分の成長のため。 ・この機会でないと会えない方達がいるから。 ・他の地域の状況も見るため。 ・通訳・介助員の姿勢を見るため。 ・他の盲ろう者と話すため。 ・全国の盲ろう者の実態が分かるから。 ・大会とはどういうものなのか体験するため。 ■5 開催時期や日数、案内、連絡等の進行、また会場の設備やサービスについて  盲ろう者 通訳・介助員 その他 よい 11人 46人 2人 普通(特に支障なし) 9人 51人 0人 改善を望む 1人 30人 1人 ※「よい」の具体的な理由 【盲ろう者】 ・点字資料が用意されていてよかった。 ・会場内のトイレなどの設備も良かった。(複数回答有) ・会場が広くて良かった。(複数回答有) 【盲ろう者以外】 ・パソコンの設定がわからなかったが、協会スタッフがすぐ対応してくれた。 ・会場までの案内にボランティアがいたので、安心できた。 ・トイレの場所はすぐにわかるように、会場の柱等に案内がほしい。 ・参加者がとても多く、盛会だった。 ・分科会会場がもう少し広ければよかった。 ・事前案内がしっかりしていた。 ・社会見学時等のボランティア案内も大勢いて良かった。 ・駅から近い会場で良かった。 ・交通の便もよく、会場周辺の施設も充実していた。 ・ボランティアの方々が、この大会をきっかけに盲ろう者の世界に興味を持ち、一緒に活動していければよい。 ・情報保障が障害に合わせて充分に配慮されていた。 ・男子トイレにボランティアを配置するのはよかった。(複数回答有) ・パソコン要約筆記と磁気誘導ループの設置は大変ありがたかった。(複数回答有) ・スタッフやボランティアも多く、スムーズに動くことができた。 ・弁当の形状は、盲ろう者が食べやすかったようだ。 ・雨だったが傘をささずに移動できてよかった。 ・歩行困難の方、車椅子の方もアクセスがスムーズだったと思う。 ※「普通」の具体的な理由 【盲ろう者以外】 ・歓迎パーティーで、アトラクションがなかったのが良かった。(交流だけに専念できるため) ・分科会において司会は特定の人だけではなく、参加者全員に発言の機会を与えるべきである。 ・受付の担当者はスムーズに受け答えができるようにしてほしい。 ・自分が担当する盲ろう者が参加する分科会も、依頼時に知りたいと思った。 ・他団体も会場を使用していたが、その方々が、私達盲ろう者を知るきっかけになればよい。 ・事前資料と当日配布資料の持ち運びが大変だった。 ・駅から会場までの間、多くのボランティア案内を配置してほしかった。 ・本部とホテルニューオータニが分かれていてわかりにくい。 ・時間を守らない人がいて困った。 ・成田山専属のガイドの話が長すぎた。 ・今年は記念Tシャツの販売がなく残念だった。 ・開催日は8月上旬にして欲しい。 ※「改善を望む」の具体的な理由 【盲ろう者】 ・男性トイレのボランティアを増やしてほしい。 ・交流のできる雑談室を設けてほしい。 ・分科会時のマイク数を増やし、マイク回しの人員を増やしてほしい。(時間がもったいないため) 【盲ろう者以外】 ・分科会時、全体手話通訳者の手話が見えなかった。(複数回答有) ・手話通訳者は事前打ち合わせをしてから通訳に臨んでほしい。 ・幕張メッセへのアクセスが大変だった。 ・ディズニーシーでの待ち合わせ場所がわからなかった。 ・歓迎パーティーの時間が足りなかった。(複数回答有) ・幕張メッセからパーティー会場間の道がわからなかったのでボランティアがいると良かった。 ・歓迎パーティーではアトラクションが無く残念だった。(複数回答有) ・会場が狭かった。(複数回答有) ・分科会会場において音声通訳する人の音が気になった。 ・情報機器の分科会では、盲ろう者が機器を実際に触れればわかりやすくなると思った。 ・「受付、荷物預かり」など、わかりやすい案内があれば良かった。 ・機器展示会場が狭かったので、展示物とお土産コーナーを分けてもよかったと思う。 ・大会案内や資料はわかりやすく良かった。 ・担当する盲ろう者の分科会の明示をしてほしい。(特に県外の盲ろう者の通訳・介助の場合) ・駐車場から会場まで遠すぎた。 ・広すぎて建物がわかりにくい。 ・会場に飲み水の準備をしてほしい。 ・当日の通訳・介助をする盲ろう者と待ち合わせするために、事前に分かる範囲で情報がほしい。 ・顔を知らない盲ろう者とどのように会えばよいのか資料だけではわからなかった。 ・担当盲ろう者が希望している分科会も明示してほしい。 ・閉会式の交流会の、会いたい人を呼ぶ方法は良かった。全国ろうあ者大会のように、ブロック分けするのも1つの方法である。 ・ループとブリスタの席を離したほうが良い(音が気になる) ・開会式終了後から歓迎パーティーの開始までの休憩時間が長すぎた。 ・パソコン要約筆記のスクリーンが低すぎた。 ・ろう者のための情報保障について配慮不足を感じた。 ・必要な時に大会スタッフが会場にいなかったのは残念だった。 ・第2報と当日資料の区別がつかなくなった。区別できるようにしてほしい。 ・磁気誘導ループは事前に希望しているので、場所・設定は確実にしてほしかった。 ・部屋の前には分科会の番号だけでなく、テーマも表示してあると分かりやすい。 ・成田山の社会見学は時間が短かった。 ・ある盲ろう者を一緒に担当する通訳・介助員同士が事前連絡できるようにしてほしい。 ・大会本部スタッフの人数が少なすぎると思う。 ・ブリスタのテープが1人1本しか渡せない、なくなったらもらいに来るようにと言われて困った。 ・バス降り場(幕張メッセ前)に案内の人がいなかった。 ・ステージを設営し、分科会の講師はその上で講演してほしかった。 ■6 「プログラム全体について」  盲ろう者 通訳・介助員 その他 よい 10人 51人 2人 普通(特に支障なし) 8人 60人 0人 改善を望む 3人 16人 1人 ※「よい」の具体的な理由 【盲ろう者】 ・情報をもらえて良かった。 ・「近隣病院リスト」があってよかった。 【盲ろう者以外】 ・良く練られた計画だった。 ・分科会が9つと多彩であり、また「養成講座について考える」という新しい企画もよかった。 ・文字が大きくて見やすい。 ・発言が活発で活気が感じられた。 ・「全国の盲ろう者の生の声を聞く」は、情報共有や公的機関などへの意見を提出する際の内容を具体化するためにも、今後も必要な分科会だと思う。 ※「普通」の具体的な理由 【盲ろう者】 ・パーティーでゆっくり交流できるのは良いが、時間が短かった。 【通訳・介助員】 ・参加したいものが多すぎる。 ※「改善を望む」の具体的な理由 【盲ろう者】 ・分科会の司会は盲ろう者が良い。 ・交流時間がとても少なかった。 ・歓迎パーティーではゲームやイベント等があるともっと盛り上がると思う。 【盲ろう者以外】 ・閉会式では分科会の報告が欲しかった。(複数回答有) ・歓迎パーティーの際、他県の盲ろう者と交流する為、県ごとに席を指定したり、閉会式と同じようにマイクを使ってアナウンスをすれば、もっと交流しやすいと思う。 ・分科会で人数の調整に時間がかかった。 ・体験文コンクールの受賞者の声がほしかった。 ・開会式で司会の顔が見えなかった。 ・1人あたりの質疑応答の時間を決めてほしい。(複数回答有) ・開会式で参加盲ろう者の紹介が行えたらよい。 ・歓迎パーティーの時間が2時間では足りないと思った。(複数回答有) ・会場施設ガイドを載せて欲しかった。 ・体験文コンクールの受賞作品を開会式で読んでほしかった。 ・開会式を再開する際は進行担当者からどのような状況であるか全体に説明してほしい。 ■7 「全体について」(謝金・開催地・企画等) 【盲ろう者】 (新企画) ・盲ろう者運動。ろうあ運動のようなもの ・全国盲ろう者・手話・話・コンテスト ・相談室を設ける。 ・盲ろう者に関する制度について。 (開催地) ・東北(岩手・宮城・福島) (謝金) ・謝金が少ない (その他) ・歓迎パーティーにアトラクションは必要である。 ・分科会の内容がつまらない。もっと良い企画を考えてほしい。 ・最終日に社会見学があれば良い。観光と分科会、両方参加したい。 【通訳・介助員】 (新企画) ・お見合いパーティー ・より多くの人たちと交流できる場を設けてほしい。 ・通訳・介助員の大会や研修会(複数回答有) ・通訳・介助員の集まる分科会 ・盲ろう者(高齢者)の介護について ・盲ろう者の精神保健問題について ・自宅で引きこもっている盲ろう者をいかに友の会などにつなげるか ・盲ろう者の就職問題について ・ブレイルメモ、ブレイルセンスを使っている方々の模擬演習。 (開催地) ・関東地区 ・九州 (謝金) ・書面で説明がほしかった。 (その他) ・集合時間に遅れてくる人が多い。 ・会場にはわかりやすい案内表示を掲げてほしい。 ・お土産売り場のスペースにもう少し余裕がほしかった。 ・各分科会の結果を冊子にまとめ、作成・配布してほしい。 ・ふうわと一般保育があるのはよかった。 ・保育は他と比べると、早い時間から遅い時間まで預けられよかった。 ・配布資料の不足があった。 ・分科会の「ヘレンケラースマホ」の話はわかりにくかった。 ・通訳・介助員もパソコンのことを勉強したかった。 ・分科会の質問者が盲ろう者なのか、通訳・介助員なのかが分からない時があった。 ・「盲ろう者の生の声を聞く」は続けてほしい。 ・閉会式で手話通訳が小さくて見えなかったので拡大してほしい。 ・担当する盲ろう者の分科会があらかじめわかればよかった。 ・分科会の数が多すぎる。 第22回全国盲ろう者大会 都道府県別参加者内訳 都道府県 盲ろう者 盲ろう者以外:全盲 弱視 全ろう 難聴 その他 無 合計 北海道 4 0 0 1 0 0 5 10 青森県 0 0 0 2 0 0 1 3 岩手県 3 0 0 0 0 0 8 11 宮城県 2 0 0 0 0 1 4 7 秋田県 2 0 0 0 0 0 2 4 山形県 4 0 0 0 0 0 8 12 福島県 7 0 0 1 0 0 10 18 茨城県 5 2 2 4 1 0 11 25 栃木県 1 0 0 0 0 1 0 2 群馬県 7 0 0 6 0 0 15 28 埼玉県 15 0 0 8 1 0 43 67 千葉県 14 1 1 5 2 1 69 93 東京都 38 3 4 16 3 1 83 148 神奈川県 21 0 0 13 2 0 56 92 新潟県 9 0 0 2 0 0 12 23 富山県 1 0 0 0 0 0 5 6 石川県 2 0 0 4 0 0 5 12 福井県 6 0 0 2 0 0 7 15 山梨県 2 0 0 4 0 0 2 8 長野県 2 0 0 2 0 0 11 15 岐阜県 3 0 0 2 0 0 10 15 静岡県 7 0 1 1 0 0 17 26 愛知県 6 0 0 3 0 0 12 21 三重県 0 0 0 1 0 0 1 2 滋賀県 5 0 0 1 1 0 9 16 京都府 9 0 0 5 0 0 14 28 大阪府 10 0 0 6 0 0 9 25 兵庫県 11 0 0 2 1 1 23 38 奈良県 3 0 0 0 0 0 5 8 歌山県 3 0 0 2 0 0 2 7 鳥取県 1 0 0 1 0 0 1 3 島根県 4 0 0 0 1 0 4 9 岡山県 5 0 0 2 0 0 10 17 広島県 9 0 0 4 1 0 12 26 山口県 5 0 0 1 1 0 9 16 徳島県 4 0 0 4 0 0 3 11 香川県 4 0 0 1 0 0 5 10 愛媛県 6 0 0 1 0 0 6 13 高知県 1 0 0 1 0 0 3 5 福岡県 7 0 0 1 0 1 8 17 熊本県 1 0 0 0 0 0 2 3 大分県 3 0 0 0 0 0 5 8 宮崎県 2 0 0 1 0 0 1 4 鹿児島県 3 0 0 1 1 0 5 10 沖縄県 4 1 0 3 0 1 2 11 アメリカ 1 0 0 0 0 0 1 計 262 7 8 114 16 7 535 949 【裏紙】 書名:平成25年度 第22回全国盲ろう者大会報告書 発行:2014年1月31日 発行・編集:〜日本のヘレン・ケラーを支援する会 〜 社会福祉法人全国盲ろう者協会 〒162-0042 東京都新宿区早稲田町67番地 早稲田クローバービル3階 TEL 03-5287-1140 FAX 03-5287-1141