2023年度「全国盲ろう者大会」の中止について
このお知らせは、2月13日に全国の盲ろう者友の会、通訳・介助員派遣事務所に対し、郵送にてご案内いたしました。
全盲ろう発第2022117号
2023年2月13日
盲ろう者友の会等地域団体
派遣事務所 代表者
関係者 各位
社会福祉法人 全国盲ろう者協会
理事長 真砂 靖
平素より、盲ろう者福祉の向上のためにご支援ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、当協会では、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、2020年度から3年にわたり、全国盲ろう者大会を中止としてきました。2023年度においても、昨夏の第7波、今冬の第8波の流行に鑑み、大変残念ではありますが、全国盲ろう者大会を中止することといたしました。
昨年より緊急事態宣言やまん延防止等重点措置といった行動制限は撤廃され、大勢の人が集まる各種イベント等も開催されるようになってきました。また、本年5月8日より新型コロナウイルス感染症について、感染症法上における位置づけを2類から季節性インフルエンザと同様の5類へ移行するという方針が、国から発表されました。このようにウィズ・コロナという考え方のもと、国においても、医療体制の見直しを含め、コロナ対策としても徐々に変わってくるものと思われます。
しかしながら、第7波・第8波での感染者数の増加、医療へのアクセスが困難であること、また第8波における感染に伴う死者数の増加等を見ておりますと、まだまだ油断すべきではないと考えています。国の方針転換による、これまでのような通常の生活に戻していくという方向性は歓迎するところですが、今後のコロナウイルスの感染状況の変化、ウイルス自体の感染力や悪性度の高い性質への変異などの状況によっては、再び従来の対応の維持という方針への転換も否定できないことから、もうしばらくは状況を見定めたいと考えております。
また、全国各地から盲ろう者、通訳・介助員等が一堂に会し、そこで万一盲ろう者がコロナに感染した場合、感染症法上の5類では隔離措置は撤廃されますが、病状悪化の場合は入院ということも考えられます。昨秋、国からは医療機関に対して、コミュニケーション支援を必要とする障害者がコロナ感染で入院した場合、病院への家族や支援者の受入れを検討するようにという通知も出されてはいますが、盲ろう者が入院した場合の対応がどうなっていくかというところも、医療機関の対応状況を見定める必要があるだろうと考えています。
以上のような点を踏まえた上で、大会の開催には慎重を期さざるを得ないと判断しました。現段階においては、今夏の状況を予測することも極めて難しいことから、まずは、これまで同様盲ろうの皆様が新型コロナウイルスに感染しないことを優先するといった観点で、全国盲ろう者団体連絡協議会にもご意見を伺った上での苦渋の決断であります。 全国の仲間と集える大会の開催を待ちわびているという声も寄せられており、そのご期待にお答えしたいという思いはある一方で、大会開催地において万一盲ろうの皆様がコロナに感染した場合のことを考えますと、それによって盲ろうの皆様が困難な状況に置かれ、苦しい思いをされることは避けたいと考えている次第です。皆様におかれましては諸般の事情をご賢察の上、なにとぞご了承いただきますようお願い申し上げます。
各団体様におかれましては、貴会関係の皆様にご周知いただきますよう、併せてお願い申し上げます。
なお、今後の全国盲ろう者大会につきましては、今後の新型コロナウイルス感染症の状況、国等の対応状況を踏まえた上で、安心・安全に大会が開催できる見通しがついた時点で開催できるよう、引き続き会場確保等含めて準備をしていく予定です。
また、2023年度におきましては、全国盲ろう者大会に変わるオンラインによるイベントを開催する方向で検討しておりますことを申し添えます。オンラインイベントにつきましては、助成金の見通し等が立った時点で、改めてお知らせするとともに、盲ろう者友の会等地域団体の皆様には、本イベントへのご協力をお願いしたいと存じますので、併せてお願い申し上げます。
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