文部科学省委託 令和3年度特別支援教育に関する実践研究充実事業 (その他政策上の課題の改善のための調査研究) 「学齢盲ろう児の学習と教育の内容と方法が卒後の盲ろう児の生活に与える影響に関する研究」 成果報告書 令和4年3月 特定非営利活動法人全国盲ろう児教育・支援協会 目次 第1章 研究調査の概要・・・7 1.研究概要・・・7 2.研究の目的・・・7 3.研究の目標・・・7 4.調査方法・・・7 5.調査対象・・・8 第2章 郵送による質問紙調査・・・9 1.調査方法・・・9 2.調査内容・・・9 3.調査結果・・・9 T.基本的情報・・・9 (1)回答者、回答代行者・・・9 (2)生年月日・・・9 (3)性別・・・9 (4)可能な発信コミュニケーション(複数回答)・・・10 (5)可能な受信コミュニケーション(複数回答)・・・10 (6)視覚障害の原因(複数回答)・・・11 (7)視覚障害の発症年齢の内訳・・・11 (8)視力の状態(複数回答)・・・12 (9)聴覚障害の原因(複数回答)・・・12 (10)聴覚障害の発症年齢の内訳・・・13 (11)聴力の状態(複数回答)・・・13 (12)視覚・聴覚以外の他の障害・・・14 (12)-1 視覚・聴覚以外の他の障害の有無・・・14 (12)-2 視覚・聴覚以外の他の障害の種類(複数回答)、(下位項目)・・・14 (13)医療的ケアの必要性・・・14 (13)-1 医療的ケアの必要性の有無・・・14 (13)-2 医療的ケアの内容(複数回答)、(下位項目)・・・15 U.学校生活・・・15 (1)在籍した学校種・・・15 (1)-1 幼稚部・幼稚園・保育園・・・15 (1)-2 小学部・小学校・・・16 (1)-3 中学部・中学校・・・16 (1)-4 高等部・高等学校・・・16 (1)-5 その他の学校(下位項目)・・・16 (2)在籍した学校の選択理由・・・17 (2)-1 幼稚部・幼稚園・保育園(複数回答)・・・17 (2)-2 小学部・小学校(複数回答)・・・18 (2)-3 中学部・中学校(複数回答)・・・19 (2)-4 高等部・高等学校(複数回答)・・・19 (2)-5 その他の学校(複数回答)・・・20 (2)-5-1 その他の学校(複数回答)、(下位項目)・・・20 (2)-5-2 学校の選択理由・・・20 (3)転校・・・21 (3)-1 転校の有無・・・21 (3)-2 転校の理由(複数回答)、(下位項目)・・・21 (4)指導体制・・・22 (4)-1 小学部・小学校・・・22 (4)-2 中学部・中学校・・・22 (4)-3 高等部・高等学校・・・22 (4)-4 その他の学校(下位項目)・・・23 (5)学齢期に獲得した発信コミュニケーション方法(複数回答)・・・23 (6)学齢期に獲得した受信コミュニケーション方法(複数回答)・・・23 (7)用いていた教材・・・24 (7)-1 小学部・小学校(複数回答)・・・24 (7)-2 中学部・中学校(複数回答)・・・24 (7)-3 高等部・高等学校(複数回答)・・・25 (7)-4 その他の学校(複数回答)、(下位項目)・・・25 (8)特に活用した・印象に残る教材・・・25 (8)-1 特に活用した・印象に残る教材の有無・・・25 (8)-2 具体例・・・26 (9)学習の有用性・・・26 (9)-1 学習の有用性の有無・・・26 (9)-2 学習が有用な理由(下位項目)・・・27 (9)-3 学習が有用でない理由(下位項目)・・・28 (10)学びたい内容(複数回答)・・・28 V.学校以外・・・29 (1)教育・指導・・・29 (1)-1 教育・指導の有無・・・29 (1)-2 教育や指導の内容(複数回答)、(下位項目)・・・29 W.現在の生活状況・・・30 (1)生活場所・・・30 (2)平日の日中の過ごし方(複数回答)・・・30 (3)平日の生活満足度・・・31 (3)-1 平日の生活満足度・・・31 (3)-2 生活満足度の理由(複数回答)、(下位項目)・・・31 (3)-3 生活満足度の理由(複数回答)、(下位項目)・・・32 (4)休日の日中の過ごし方(複数回答)・・・32 (5)休日の生活満足度・・・33 (5)-1 休日の生活満足度・・・33 (5)-2 生活満足度の理由(複数回答)、(下位項目)・・・33 (5)-3 生活満足度の理由(複数回答)、(下位項目)・・・34 (6)困り事・・・34 (6)-1 困り事の有無・・・34 (6)-2 困り事の具体例(下位項目)・・・34 (7)将来の希望・・・35 (7)-1 将来の希望の有無・・・35 (7)-2 将来の希望を叶えるためにしていること・・・35 (8)今後学びたい内容(複数回答)・・・36 (9)意見・感想・・・36 (10)学校教育に望むこと・・・37 4.分析・考察・・・39 T.基本的情報に関して・・・40 (1)回答者について・・・40 (2)障害の状態について・・・40 (3)コミュニケーションについて・・・40 U.学校生活に関して・・・41 V.学校以外に関して・・41 W.現在の生活状況に関して・・・42 第3章 インタビューによる調査・・・43 1.調査方法・・・43 2.調査内容・・・43 3.調査結果・・・43 T.盲ろう障害の程度・・・44 U.学校で受けた教育の内容・・・44 (1)学校選択とその理由・・・44 (2)学校教育での指導形態や指導方法・・・44 (3)学校教育に対する評価・・・45 V.学校外で受けた教育・指導の内容・・・46 (1)学校外で受けた教育・指導に対する評価・・・46 W.現在の生活状況・・・47 (1)生活の場所・・・47 (2)日中の過ごし方・・・47 (3)生活の上での不満や将来の希望・・・47 (4)就学中と卒後の生活・・・47 4.分析・考察・・・49 第4章 文献調査結果の概要・・・51 1.概要と考察・・・51 2.文献リスト・・・53 おわりに・・・63 【資料編】 資料1.郵送調査質問紙・・・69 資料2.インタビュー調査票・・・79 資料3.研究経過・・・81 資料4.研究委員会・・・83 ---7 第1章 研究調査の概要 1.研究概要  盲ろう児に対する学校教育や学校での学習が、卒後の盲ろう児の幸せな人生を実現するために最大限役立つものとなるよう、盲ろう教育の実践や盲ろう児の卒後の生活などに関する調査・研究を行う。つまり、文献調査のほか、学校を卒業した盲ろう者やその保護者、教員などに対するアンケート調査及びインタビュー調査などを実施し、就学時の盲ろう児が学校(学外の専門機関等を含む。以下、同じ。)で受けた教育(学習歴)が、卒後の生活にどのように影響しているのかを分析する。また、この成果を学校現場にフィードバックし、一人ひとりの盲ろう児の現在の状況から卒後の生活までを見すえた望ましい盲ろう教育の実現に資する。 2.研究の目的  特別支援学校等で盲ろう児を担当する教員が、受け持つ盲ろう児の卒後の生活までを見すえた長期的展望を持てるようにすることが研究目的である。すなわち、盲ろうの子どもの持つ潜在的な可能性を最大限引き出していくための教育的支援ができるよう、学校教育がその後の盲ろう児の人生において果たしている役割などを、具体事例により明らかにする。 3.研究の目標  わが国の盲ろう児の教育が、「その個人にとって最も適切な言語並びに意思疎通の形態及び手段で、学問的及び社会的な発達を最大にする環境において行われることを確保する(障害者権利条約第24条)」ための現実的条件を整備する。 4.調査方法 ・郵送による質問紙調査  学校を卒業した盲ろう児76名に対して、障害を持った、障害を発症した年齢や経過、盲ろう児が学校で受けた教育の内容やそれに対する評価、現在の生活状況、周囲とのかかわり方、生活する上での不満や将来の希望などに関する郵送調査を行い、33件の有効回答を用いて全体的な傾向を分析した。 ・インタビューによる調査  学校を卒業した盲ろう児と家族、教員15名に対して、郵送調査の調査項目に加えて、教育実践の具体的内容や現在の生活や活動にとって大変役立っていると思われる教育内容などについて、半構造化手法による詳細なインタビュー調査を行った。 ・文献調査  わが国におけるこれまでの盲ろう教育の実践記録や、学校を卒業した盲ろう児・者の生活記録などについて、広範な文献調査を行い、426点の文献を確認し、詳細なリストを作成した。 ---8 5.調査対象  視覚と聴覚の両方に障害がある「盲ろう」の状態にあり、高等学校・高等部までの学校教育を受け、既に卒業している人が本調査の対象である。ただし、入学時には「盲ろう」ではなかったが、在学中に障害が進行して卒業時には「盲ろう」となっていた人も含める。また、現在、大学等に在学中の人も、高等部を卒業しているので含める。  郵送による質問紙調査の対象者は、「盲ろう児とその家族の会 ふうわ」の会員、当協会で把握している盲ろう児・者である。インタビューによる調査の対象者は各インタビュアーと繋がりのある盲ろう児・者やその家族、教員等である。文献調査は、インターネットや公益財団法人重複障害教育研究所の資料等である。 ---9 第2章 郵送による質問紙調査 1.調査方法  回答期間は、令和3年12月1日〜令和4年1月11日で、「盲ろう児とその家族の会 ふうわ」の会員・当協会で把握している盲ろう児・者やその家族を対象に、紙での郵送とメールで質問用紙を送付し、回収した。76名の盲ろう児・者に送付し、33名から回答を回収した。 2.調査内容 資料1参照 3.調査結果 T.基本的情報 (1)回答者、回答代行者 総数 33 本人 7 21.2% 父 2 6.1% 母 23 69.7% 兄弟姉妹 0 0.0% 親族 0 0.0% 施設職員 0 0.0% その他 0 0.0% 本人と母 1 3.0% (2)生年月日 総数 33 10代 4 12.1% 20代 9 27.3% 30代 12 36.4% 40代 4 12.1% 50代 2 6.1% 60代 2 6.1% (3)性別 総数33 男 22 66.7% 女 11 33.3% ---10 (4)可能な発信コミュニケーション(複数回答) 回答者総数 33 表情やしぐさ、姿勢の変化 18 54.5% 実物を示す 12 36.4% オブジェクト・キューやマーク 6 18.2% 話し相手の手を動かす(クレーン動作) 5 15.2% 身振り(身振りサイン) 13 39.4% 手話 14 42.4% 指文字(日本語式指文字・ローマ字式指文字) 12 36.4% 文字(墨字) 3 9.1% 点字 4 12.1% 指点字 5 15.2% 音声(話ことば) 11 33.3% キュード・スピーチ 0 0.0% 写真や絵 2 6.1% その他 5 15.2% ※その他の内訳 ・ピクトグラム(本人専用) ・手話を触って分かるように変化させたもの。独自サイン ・手の平書き(ひらがな) ・例えば、待って、行く、嬉しい、欲しいなど ・独自のサイン (5)可能な受信コミュニケーション(複数回答) 回答者総数 33 直接体に触れられる 18 54.5% 実物を示される 17 51.5% オブジェクト・キューやマーク 9 27.3% 身振り(身振りサイン) 13 39.4% 指文字(日本語式指文字・ローマ字式指文字) 15 45.5% 手話 15 45.5% 音声 8 24.2% 点字 4 12.1% 指点字 9 27.3% 文字(墨字) 4 12.1% 拡大文字 1 3.0% キュード・スピーチ 0 0.0% 写真や絵 6 18.2% その他 8 24.2% ---11 ※その他の内訳 ・本人の様子をみて ・本人専用のピクトグラム ・手書き文字 ・触手話及び触手話を変化させたもの。独自サイン ・手のひら書き、手のひらサイン ・手のひらにひらがなを書いてもらう。 ・独自のサイン ・簡単な独自のサイン (6)視覚障害の原因(複数回答) 回答者総数 33 CHARGE症候群 5 15.2% アッシャー症候群 1 3.0% ダウン症候群 0 0.0% サイトメガロウィルス感染症 0 0.0% 先天性風疹症候群 6 18.2% 未熟児網膜症 4 12.1% 中枢性視覚障害 1 3.0% 網膜色素変性症 5 15.2% 無眼球症・小眼球症 3 9.1% 緑内障 3 9.1% 白内障 10 30.3% 事故 0 0.0% わからない 4 12.1% その他 8 24.2% ※その他の内訳 ・網膜剥離、他 ・左眼のぶどう腫のため失明 ・視神経の異常 ・シャルコーマリートゥース病 ・角膜混濁 ・視神経萎縮症 ・網膜芽細胞腫 ・ヘルペス脳炎 (7)視覚障害の発症年齢の内訳 総数 33 0歳 24 72.7% 1歳 2 6.1% 3歳 3 9.1% 未就学時 1 3.0% 14歳 1 3.0% わからない 2 6.1% ---12 (8)視力の状態(複数回答) 回答者総数 33 全盲 13 39.4% 弱視 7 21.2% 明るい光がわかる 14 42.4% 大きな文字を見ることができる 2 6.1% 新聞の文字を見ることができる 2 6.1% 視野障害がある 6 18.2% まぶしさがある 6 18.2% 色覚多様性(色の識別に支障がある)である 1 3.0% 眼鏡やコンタクトレンズをかけると日常生活には困らない 0 0.0% 測定不能 10 30.3% わからない 0 0.0% その他 4 12.1% ※その他の内訳 ・小学6年生の時に網膜剥離になって眼鏡もコンタクトレンズも使えなくなり視力をなくした。少し光はわかると思う。高等部まで眼科にいっていたが、病院の先生からこなくてもいいと言われ行ってない。 ・右は視力なし。 ・右は全く光もわからない。左は、手動弁10cmくらいの視力。 ・文字を見る時は虫メガネを使用(以前はメガネを使用していたが、今は不使用)。 (9)聴覚障害の原因(複数回答) 回答者総数 33 CHARGE症候群 5 15.2% アッシャー症候群 1 3.0% ダウン症候群 0 0.0% サイトメガロウィルス感染症 0 0.0% 先天性風疹症候群 6 18.2% 中枢性障害 0 0.0% 中耳炎 1 3.0% 遺伝性難聴 0 0.0% 事故 0 0.0% わからない 15 45.5% その他 6 18.2% ※その他の内訳 ・両耳補聴器を使用 ・感音性難聴2名 ・シャルコーマリートゥース病 ・ヘルペス脳炎 ---13 (10)聴覚障害の発症年齢の内訳 総数 33 0歳 21 63.6% 1歳 2 6.1% 2〜3歳 1 3.0% 4歳 1 3.0% 小学校入る頃 1 3.0% 7歳 1 3.0% 9歳 1 3.0% 11歳 1 3.0% 左5歳、右18歳 1 3.0% わからない 3 9.1% (11)聴力の状態(複数回答) 回答者総数 33 ろう 16 48.5% 難聴 11 33.3% 耳元での大きな声を聞きとることができる 2 6.1% 少し離れていても大きなはっきりとした声を聞きとることができる 2 6.1% 少し離れていても普通の話し声を聞きとることができる 0 0.0% 補聴器を装用すると、生活音を活用することができる 6 18.2% 補聴器を装用すると、日常会話には困らない 0 0.0% 人工内耳を装用すると、生活音を活用することができる 1 3.0% 人工内耳を装用すると、日常会話には困らない 2 6.1% 測定不能 5 15.2% わからない 3 9.1% その他 3 9.1% ※その他の内訳 ・人工内耳を装用するとある程度日常会話が可能。 ・右は聞こえず、左耳も高度の難聴。 ---14 (12)視覚・聴覚以外の他の障害 (12)-1 視覚・聴覚以外の他の障害の有無 総数 33 はい 25 75.8% いいえ 8 24.2% その他 0 0.0% (12)-2 視覚・聴覚以外の他の障害の種類(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 25 知的障害 17 68.0% 肢体不自由 8 32.0% 病弱 2 8.0% 発達障害 6 24.0% 内部障害 5 20.0% 精神障害(発達障害を除く) 3 12.0% わからない 1 4.0% その他 4 16.0% ※その他の内訳 ・胃腸系が弱く、少しの生クリームなどすぐに下痢になる事もある。 ・平衡機能障害 ・自閉症(20才で診断) (13)医療的ケアの必要性 (13)-1 医療的ケアの必要性の有無 総数 33 はい 13 39.4% いいえ 20 60.6% その他 0 0.0% ---15 (13)-2 医療的ケアの内容(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 13 経管栄養 0 0.0% 口腔・鼻腔内吸引 0 0.0% 気管切開部の管理 0 0.0% 人工呼吸器 0 0.0% 酸素療法 0 0.0% 導尿 1 7.7% 胃ろう・腸ろう 1 7.7% 定期的・継続的な服薬(抗痙攣剤等) 9 69.2% その他 6 46.2% ※その他の内訳 ・緑内障、白内障の経過観察、点眼薬有。 ・喘息気味で吸入などする必要あり。薬を飲む。発作止めなど薬を飲む事が大事な毎日。 ・インシュリン注射、血糖チェック ・エナルモン、ホルモン注射(1回/4w) U.学校生活 (1)在籍した学校種 (1)−1 幼稚部・幼稚園・保育園 総数 33 視覚支援学校 4 12.1% 聴覚支援学校 7 21.2% 地域の幼稚園または保育園 7 21.2% 障害児通園施設 3 9.1% 視覚支援学校と聴覚支援学校 1 3.0% 視覚支援学校と地域の幼稚園または保育園 3 9.1% 視覚支援学校と障害児通園施設 3 9.1% 聴覚支援学校と地域の幼稚園または保育園 1 3.0% 聴覚支援学校と障害児通園施設 1 3.0% 聴覚支援学校と地域の幼稚園または保育園及び障害児通園施設 1 3.0% その他 1 3.0% 無回答 1 3.0% ※その他の内訳 ・肢体不自由支援学校 ---16 (1)-2 小学部・小学校 総数 33 視覚支援学校 16 48.5% 聴覚支援学校 10 30.3% 知的支援学校 1 3.0% 肢体不自由支援学校 2 6.1% 病弱支援学校 0 0.0% 地域の小学校の特別支援学級 0 0.0% 地域の小学校の通常学級 2 6.1% 視覚支援学校と知的視覚支援学校 1 3.0% 肢体不自由支援学校→視覚支援学校 1 3.0% その他 0 0.0% (1)-3 中学部・中学校 総数 33 視覚支援学校 18 54.5% 聴覚支援学校 8 24.2% 知的支援学校 3 9.1% 肢体不自由支援学校 2 6.1% 病弱支援学校 0 0.0% 地域の中学校の特別支援学級 0 0.0% 地域の中学校の通常学級 1 3.0% 肢体不自由支援学校→視覚支援学校 1 3.0% その他 0 0.0% (1)-4 高等部・高等学校 総数 33 視覚支援学校 15 45.5% 聴覚支援学校 8 24.2% 知的支援学校 2 6.1% 肢体不自由支援学校 3 9.1% 病弱支援学校 0 0.0% 地域の高等学校 1 3.0% 視覚支援学校と聴覚支援学校 1 3.0% その他 0 0.0% 無回答 3 9.1% (1)-5 その他の学校(下位項目) 回答者 7 特別支援学校専攻科 3 42.9% 4年制大学 3 42.9% 短期大学 0 0.0% その他 1 14.3% ---17 ※その他の内訳 ・視覚支援学校生活科 (2)在籍した学校の選択理由 (2)-1 幼稚部・幼稚園・保育園(複数回答) 回答者総数 33 自宅の近くだったから 10 30.3% 盲ろうの子どもが在籍をしていたから 4 12.1% 保護者が仕事をしていたから 2 6.1% わからない 2 6.1% その他 15 45.5% 無回答 2 6.1% ※その他の内訳 ・視覚障害だったため、触る事を覚えさせたかったから。 ・聴覚障害教育を実践している機関だった。 ・居住する市の指導 ・視覚特別支援の静かな環境でマンツーマンで教育を受けられたから。 ・理解・指導してくれるであろう先生がおられた。 ・耳が聞こえず、言葉も発せられなかったから。 ・乳児時通園事業へ行き新しく通園施設が出きてそのまま施設通園した。 ・聴覚に障害があったから。 ・視覚か聴覚のほうか悩んだが、視覚のほうを選んだ。 ・地域のお友達の中で過ごさせたかったから。 ・重度重複障害を受け入れてもらえたから。 ・明るい光が見えていたため耳を活かす方法はないかと年中でろう学校を選択。年長時に盲ろう児の在籍している盲学校を見つけ転校。 ・聴覚(障がい教育)について学ぶ必要を感じたため。 ---18 (2)-2 小学部・小学校(複数回答) 回答者総数 33 自宅の近くだったから 5 15.2% 盲ろうの子どもが在籍をしていたから 5 15.2% 教育委員会等の指導を受けたから 5 15.2% わからない 1 3.0% その他 19 57.6% 無回答 2 6.1% ※その他の内訳 ・盲学校に在籍。 ・ろう学校より盲学校のほうが良いと思ったから。 ・幼稚部の時、学校と話し合い、小学部へ受け入れられた。 ・初歩。まだしっかり歩けてなかったから。 ・盲ろう児教育の経験がある教員がいたから。 ・ろう学校への通学を希望した。 ・一人一人の子供に合わせた教育をされていたため。 ・理解してくれる先生が校内におられ、引継ぎにも期待できた。 ・ろう学校に視力が良かったため通った。 ・幼稚部を卒業したら小学部と決めていたから。 ・幼児の通園時から盲学校の先生などにも指導を受け盲学校を選んだ。 ・聴覚障害のため。 ・手厚い指導が受けられそうだったため。 ・盲学校から養護学校になったのは、母の長期入院があり、本人が通学するために寄宿舎から通うのは養護学校しかなかったため。 ・本人が見て理解していると思ったから。 ・重度重複障害を受け入れてもらえたから。 ・自閉的傾向があり必要性を感じたため。 ---19 (2)-3 中学部・中学校(複数回答) 回答者総数 33 小学部に在籍していたから 17 51.5% 自宅の近くだったから 2 6.1% 盲ろうの子どもが在籍をしていたから 2 6.1% 教育委員会等の指導を受けたから 2 6.1% わからない 0 0.0% その他 14 42.4% 無回答 1 3.0% ※その他の内訳 ・盲学校の中の教室を借りて親子で過ごした。2年で転校。 ・時限事に先生が変わる事に不安があり、肢体不自由支援学校に妹が行っていたため、転校した。 ・兄弟の転校のため。 ・コミュニケーションの向上を目指して転校。 ・小学部同様、一人一人に必要な教育をされていたから。 ・理解してくれる先生が校内におられ、引継ぎにも期待できた。 ・ろう学校と同時に、週1回程、当時の久里浜にある国立特殊教育総合研究所に通った。 ・視力が低下したから。 ・小学部の引継ぎなど学校がよく考えてくれたため。 ・小学5年生より養護学校(知的)に通っていてその流れで、中学部も通う事になった。 ・盲学校へ行きたかった。手話のできる先生がいないので無理と言われた。 ・小学6年生に突発性難聴になり、支援学級ではなく、自閉症に重きをおいたため。 ・盲ろう教育の専門性が高いと感じたから。 (2)-4 高等部・高等学校(複数回答) 回答者総数 33 中学部に在籍していたから 19 57.6% 自宅の近くだったから 3 9.1% 盲ろうの子どもが在籍をしていたから 2 6.1% わからない 0 0.0% その他 10 30.3% 無回答 2 6.1% ---20 ※その他の内訳 ・学校が改築となり、外に出る事が好きな子ども達だったため、高等部をあきらめ、障害者総合施設に、妹と2人、移動した。 ・通っていた視覚は近くになかったため(肢体不自由もあるので聴覚)。 ・理解してくれる先生が校内におられ、引継ぎにも期待できた。 ・視力はまだ良好だったため、ろう学校。 ・学校がよく考えてくれたため。 ・身体的に尖足が進み、歩き辛くなり移動がスムーズに出来なくなり、知的から肢体不自由の養護学校に通った。 ・小学6年生に突発性難聴になり、支援学級ではなく、自閉症に重きをおいたため。 ・盲ろう教育の専門性が高いと感じたから。 (2)-5 その他の学校(複数回答) (2)-5-1 その他の学校(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 7 特別支援学校専攻科 3 42.9% 4年制大学 3 42.9% 短期大学 0 0.0% その他 1 14.3% ※その他の内訳 ・視覚支援学校生活科 (2)-5-2 学校の選択理由 ・聴覚・視覚の障害に理解があり、配慮される大学だったから。 ・鍼灸マッサージ師の資格を取得するため。 ・将来、働くことを考えていたから。 ・進学を希望したから。 ・ITを学ぶ事により盲ろうでも、出来る事が増え、視野(世界)が広がると考えた。情報技術を身に付けたかった。 ・中高と通った学校に生活科ができ、社会に出るための作業訓練や、更に長く教育を受けることができるため。 ---21 (3)転校 (3)-1 転校の有無 総数 33 はい 13 39.4% いいえ 18 54.5% その他 1 3.0% 無回答 1 3.0% ※その他の内訳 ・地域の学校との交流 (3)-2 転校の理由(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 13 転居をしたから 5 38.5% 通学を考慮したから 2 15.4% 障害の程度が変わったから 4 30.8% 異なる障害種の学校での教育を希望したから 4 30.8% 在籍していた学校とあわなかったから 1 7.7% その他 6 46.2% ※その他の内訳 ・兄弟のために転居したから。 ・高等部が無かったため。 ・母の長期入院があり、在籍していた学校に通う事ができなくなったため。 ・盲ろう児の在籍している学校を見つけたから。 ・在籍していた学校の教育に限界を感じた。 ---22 (4)指導体制 (4)-1 小学部・小学校 総数 33 個別 3 9% 集団 7 21% 個別と集団の両方 21 64% わからない 0 0.0% その他 1 3% 無回答 1 3% ※その他の内訳 ・集団。転校後は3番「個別と集団の両方」。 (4)-2 中学部・中学校 総数 33 個別 4 12.1% 集団 6 18.2% 個別と集団の両方 21 63.6% わからない 0 0.0% その他 1 3.0% 無回答 1 3.0% ※その他の内訳 ・皆についていけないため教室を借りて母と過ごした。2年で転校。 (4)-3 高等部・高等学校 総数 33 個別 3 9.1% 集団 5 15.2% 個別と集団の両方 21 63.6% わからない 0 0.0% その他 0 0.0% 無回答 4 12.1% ---23 (4)-4 その他の学校(下位項目) 回答者 7 個別 0 0.0% 集団 4 57.1% 個別と集団の両方 3 42.9% わからない 0 0.0% その他 0 0.0% (5)学齢期に獲得した発信コミュニケーション方法(複数回答) 回答者総数 33 表情やしぐさ、姿勢の変化 17 51.5% 実物を示す 12 36.4% オブジェクト・キューやマーク 5 15.2% 話し相手の手を動かす(クレーン動作) 3 9.1% 身振り(身振りサイン) 16 48.5% 手話 9 27.3% 指文字(日本語式指文字・ローマ字式指文字) 9 27.3% 文字(墨字) 4 12.1% 点字 5 15.2% 指点字 3 9.1% 音声(話ことば) 10 30.3% キュード・スピーチ 2 6.1% 写真や絵 4 12.1% その他 4 12.1% ※その他の内訳 ・口話 ・独自サイン ・できる先生がいれば ・簡単な独自のサイン (6)学齢期に獲得した受信コミュニケーション方法(複数回答) 回答者総数 33 直接体に触れられる 16 48.5% 実物を示される 17 51.5% オブジェクト・キューやマーク 9 27.3% 身振り(身振りサイン) 12 36.4% 指文字(日本語式指文字・ローマ字式指文字) 10 30.3% 手話 11 33.3% 音声 10 30.3% 点字 29 87.9% 指点字 3 9.1% 文字(墨字) 4 12.1% 拡大文字 3 9.1% キュード・スピーチ 1 3.0% 写真や絵 8 24.2% その他 5 15.2% ---24 ※その他の内訳 ・本人専用のピクトグラム ・口話 ・独自サイン。手話を変化させ触覚で分かるようにしたもの。 ・手のひら書き ・触手話ができる先生がいれば (7)用いていた教材 (7)-1 小学部・小学校(複数回答) 回答者総数 33 実物 21 63.6% 玩具や大型遊具 12 36.4% 教員の手作り教材 23 69.7% 個別に準備された市販の教材 13 39.4% 教科書(拡大教科書・点字教科書を含む) 12 36.4% 絵本 11 33.3% ワークシートなどの印刷された教材 5 15.2% ICT教材 2 6.1% 特になし 1 3.0% わからない 0 0.0% その他 5 15.2% ※その他の内訳 ・黒板を使っての授業 ・家族の手作り教材 ・体を動かす (7)-2 中学部・中学校(複数回答) 回答者総数 33 実物 19 57.6% 玩具や大型遊具 16 48.5% 教員の手作り教材 22 66.7% 個別に準備された市販の教材 12 36.4% 教科書(拡大教科書・点字教科書を含む) 13 39.4% 絵本 7 21.2% ワークシートなどの印刷された教材 6 18.2% ICT教材 1 3.0% 特になし 1 3.0% わからない 0 0.0% その他 3 9.1% 無回答 1 3.0% ※その他の内訳 ・家族の手作り教材 ---25 (7)-3 高等部・高等学校(複数回答) 回答者総数 33 実物 15 45.5% 玩具や大型遊具 11 33.3% 教員の手作り教材 18 54.5% 個別に準備された市販の教材 10 30.3% 教科書(拡大教科書・点字教科書を含む) 9 27.3% 絵本 3 9.1% ワークシートなどの印刷された教材 6 18.2% ICT教材 2 6.1% 特になし 1 3.0% わからない 0 0.0% その他 5 15.2% 無回答 3 9.1% ※その他の内訳 ・家族の手作り教材 ・中学校で使っていた一部 ・プリント (7)-4 その他の学校(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 33 実物 2 6.1% 玩具や大型遊具 0 0.0% 教員の手作り教材 1 3.0% 個別に準備された市販の教材 1 3.0% 教科書(拡大教科書・点字教科書を含む) 5 15.2% 絵本 0 0.0% ワークシートなどの印刷された教材 1 3.0% ICT教材 1 3.0% 特になし 0 0.0% わからない 0 0.0% その他 0 0.0% 無回答 27 81.8% (8)特に活用した・印象に残る教材 (8)-1 特に活用した・印象に残る教材の有無 総数 33 ある 15 45.5% ない 5 15.2% わからない 10 30.3% 無回答 3 9.1% ---26 (8)-2 具体例 ・幼稚部から小学部に在籍していたときに、ブランコやトランポリンなどの遊具のオブジェクトキューを作ってくれた。 ・単語、助詞等の点字を貼り付けたブロック。 ・濁点の理解が難しかったとき、身近にある物を使って身体で音を感じながら点々のつく言葉を覚えた。楽しく学べて勉強がおもしろかった。 ・リベット(点字) ・プラスチック容器に穴をあけてその穴からまるい玉を入れるという作業用の手作り教材です。(この玉を全部入れおわる間は先生は少しはなれるからと(実際は遠目で見守っている)一人で過ごす時間の教材を作って下さいました。(玉入れ学習) ・シュレッダーのハンドル回しを試したらできて継続して作業に入れていただいている。 ・くもんの文字。五十音がまるい紙に印刷されている。 ・今30代の息子が小学部、中学部、高等部と春、夏、秋、冬と色々と工夫して下さった事を思い出します。具体的に教えて下さい。とありますが、夏などは、小学部まだまだ小さな息子に大きなタライを用意して、見守りながらジョウローで水をかけたり、ハサミを使う事も手をとり、色々な物を用意して下さったなあ…季節を感じる事をたくさんして下さったように思います。具体的でなくてすみません。風船をいっぱいもありました。だんごを作って食べるもありました。 ・小学部の時、皆で活動する時に娘に流れが分かるようにカードを作って下さったり、全体で見る資料など、手元で見られるように娘用の物を作っていただいていた。 ・スプーンですくうことを教える為、タッパーの片方を切り離し、スプーンが向こうの壁にぶつかることですくうことを教えてくれた。 ・数学で使った立体模型。レーズライターを使って書いた図の教材。立体地図、地球儀、人体模型。昆虫模型。 ・電車のおもちゃ、レーズライター、立体コピーなど。 ・型はめ、リベットさし←点字を大きくした物。 (9)学習の有用性 (9)-1 学習の有用性の有無 総数 33 役に立っている 23 69.7% 役に立っていない 2 6.1% わからない 4 12.1% その他 1 3.0% ---27 ※その他の内訳 ・50%位 (9)-2 学習が有用な理由(下位項目) ・身ぶり、サインを使うようにしてくださっていたので生活に役立っている。自分のできることを増やしてくださったこと、ごはん、ハミガキ、トイレなど生活面に関しては、身につけられたと思う。 ・くり返し行うことで少しずつ本人に身についていったから。 ・障害者支援施設で、担当の方々とトラブルも無く、毎日喜んで通っている。 ・コミュニケーション方法を身につけることができた。 ・手話教育の中で学べたことで語彙数が増え、教科学習はもちろん社会的に必要な知識を増やすことができた。 ・資格取得で今現在の仕事をしている。 ・指文字、点字の獲得により多方面での世界が広がっている。生活の質も向上している。 ・小学校:体をつかうこと。中学校:手話を学んだ。高校:なし。 ・社会的常識や人とのかかわり方を学べた。 ・コミュニケーション支援(手話、指文字)、日常生活に必要なあいさつ、トイレなど身につけることができた。 ・できる動作を時間をかけて、増やしていただいた。 ・子供の特徴や成長に合わせて指導して下さったので、より身に付いたと感じています。特に、特殊教育総合研究所では、気長に、そして教材を工夫して下さって、良い成長を促していただけたととても感謝しております。 ・言葉を習得し、きれいに発声できるようになったこと。点字の読み書きができるようになったから。 ・50音を覚えたこと。数を勉強したこと。 ・人が、伝えようとしている事が(本人に意味がわからなくても)分かるため、安心する材料になる。経験した事はよく覚えているため、同じような場面で、自分からすすんで、行動する事もできた。 ・体力作りに力を入れて下さった事は、今の息子の土台となっていると思っています。今こそ入院は有りませんが、幼稚部、小学部などは数えきれない程入院しており、体温調節など出来ず、体調に気を配って下さった温かさは、親としての励みにもなり、頑張る力となっています。今でもお世話になった先生方の年賀状などに「元気ですか?」とのコメントをいただくに至っております。先生とのつながりがあることは嬉しい事です。 ・重度重複障害ではあるができることが少しずつ増えたため。 ・国語:文章を勉強した。社会:いろいろなことを勉強した。英語:アルファベットを勉強した。理科・数学:勉強した。 ・ほとんどの食事は手で確認して、つまんで食べることが多い(実際介護者も盲ろうの体験をしてみると、手で触らなければどんな物が出されているかわからないため手を使うことは当然だ ---28 と思う)が、ごはんや、サラダ、シチューなどのように手で食べにくい物はスプーンで食べることができて、助かっているから。 ・学校で学んだことが一般社会で生活していくうえで役に立っていると思っているため。 ・国語の文法は文章作成の基本を学べた。社会や数学、英語なども一般的常識を身に付ける事ができた。小学から将来にむけて、墨字から点字にきりかえ習得する事ができた。 ・色んなコミュニケーションを教えてもらったため何とか色んな人と話ができている。 ・読み(点字)、書き、四則計算など基本的な事を学習できた事は日常生活を送る上で買い物などするときに役に立っていると思う。 ・時計の勉強も難しかったが、触読式時計を使って自分で時間を知ることが出来ている。 ・ろう学校での口話(簡単な読みとり)。 ・これまでに学んだコミュニケーションを現在も使って人とやりとりをしている。通所先での作業のいくつかは学校で出来るようになった作業をとり入れている。 (9)-3 学習が有用でない理由(下位項目) ・盲学校に入っていたので小学部で点字をおぼえたが、耳が悪いため孤立していたため、家に居た方が良かった。 (10)学びたい内容(複数回答) 回答者総数 33 毎日学校に通いたい 8 24.2% 生活のリズムを整えたい 7 21.2% いろいろな勉強がしたい 11 33.3% 友だちを作りたい 8 24.2% コミュニケーション方法を獲得したい 13 39.4% コミュニケーション方法を増やしたい 16 48.5% 多くの人とのコミュニケーションをとることができるようになりたい 10 30.3% 日常会話の様々な技術を身につけたい 17 51.5% 社会生活で活用できる技術や知識を得たい 11 33.3% 文字や点字の学習をしたい 7 21.2% ICTの機器操作方法の知識や技術を得たい 7 21.2% 余暇生活の楽しみを作りたい 13 39.4% わからない 2 6.1% その他 3 9.1% 無回答 4 12.1% ※その他の内訳 ・学校が大好きで今でも「学校に行きたい」と言う。 ---29 V.学校以外 (1)教育・指導 (1)-1 教育・指導の有無 総数 33 はい 20 60.6% いいえ 8 24.2% その他 2 6.1% 無回答 3 9.1% (1)-2 教育や指導の内容(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 22 療育センター 6 27.3% 在籍していた学校以外の学校(教育相談など) 8 36.4% 公的な研究所 6 27.3% 民間の研究所 2 9.1% 塾などの私的な教育機関 2 9.1% 訓練会など 1 4.5% 放課後デイサービスなど 5 22.7% 盲ろう者友の会など 10 45.5% 家庭教師などの個人 0 0.0% わからない 0 0.0% その他 4 18.2% 無回答 1 4.5% ※その他の内訳 ・学校の寮に入っていた。 ・スポーツ協会 ・盲ろう教育研究会 ・(社福)日本ライトハウス ---30 W.現在の生活状況 (1)生活場所 総数 33 自宅で家族と一緒に生活をしている 28 84.8% 自宅で一人暮らしをしている 2 6.1% グループホームで生活をしている 0 0.0% 入所施設で生活をしている 1 3.0% 長期入院中である 0 0.0% 自宅で家族と一緒に生活をしていると、グループホームで生活をしている 2 6.1% その他 0 0.0% (2)平日の日中の過ごし方(複数回答) 回答者総数 33 一般就労をしている 2 6.1% 福祉的就労をしている 14 42.4% 主に自宅で過ごしている 9 27.3% 学校等に通っている 2 6.1% 通訳・介助員制度を利用して外出をしている 7 21.2% その他 8 24.2% 無回答 1 3.0% ※その他の内訳 ・入所施設の中で日中活動を行っている。 ・生活介護 同行援護を利用。 ・ヘルパーさんと外出(行動援護)。 ・障害者通所施設に通所し、後は自宅で過ごしている。 ・福祉サービスに通所している。 ・生活介護の事業所に通っている。 ---31 (3)平日の生活満足度 (3)-1 平日の生活満足度 総数 33 はい 15 45.5% いいえ 5 15.2% わからない 9 27.3% その他 4 12.1% ※その他の内訳 ・本人ではないため回答不能。 ・まあまあ ・本人に確認できないのでわからない。 (3)-2 生活満足度の理由(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 17 仕事や活動が楽しい 10 58.8% 外にでかけることができる 12 70.6% ゆっくりと自分のペースで生活をすることができる 10 58.8% 多くの人と関わることができる 5 29.4% 特定の友人との関わりができる 1 5.9% 趣味や特技を生かすことができる 2 11.8% わからない 0 0.0% その他 3 17.6% ※その他の内訳 ・獲得したコミュニケーション方法が通じる。 ・体を動かすと健康でいられるから。 ---32 (3)-3 生活満足度の理由(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 6 仕事や活動が楽しくない 0 0.0% 仕事や活動ができない 2 33.3% 外にでかけることができない 1 16.7% ゆっくりと自分のペースで生活をすることができない 0 0.0% 多くの人と関わることができない 1 16.7% 特定の友人との関わりができる 0 0.0% 趣味や特技を生かすことができる 2 33.3% わからない 1 16.7% その他 3 50.0% ※その他の内訳 ・通院や散歩は喜んで出かけるが、毎日ではないので…。 ・息子の障害にあった支援が出来ているかどうかが悩む事がある。 (4)休日の日中の過ごし方(複数回答) 回答者総数 33 主に自宅で過ごしている 20 60.6% グループホームや施設などから自宅に通っている 1 3.0% 友人などと遊びに出かけている 1 3.0% 家族などと遊びに出かけている 16 48.5% 通訳・介助員制度を利用している 13 39.4% 盲ろう者友の会の活動に参加している 16 48.5% その他 5 15.2% 無回答 1 3.0% ※その他の内訳 ・入所施設で過ごしている。 ・土・日は町内の老人ホームにお世話になっている。 ・同行援護制度を利用。 ・移動支援(福祉事業) ・ドライブが好きで、よく父とドライブに行っている。 ---33 (5)休日の生活満足度 (5)-1 休日の生活満足度 総数 33 はい 15 45.5% いいえ 3 9.1% わからない 9 27.3% その他 5 15.2% 無回答 1 3.0% ※その他の内訳 ・回答不能 ・もう少し活動したい。 ・本人の意見は分からないが、ずっと家に居るので、外出したいのではと思う。グループホームに入ったので、週末は、ヘルパーさんと外出していたので、今は、ものたりないと思っているのではと親は思っている。 ・本人に確認できないのでわからない。 (5)-2 生活満足度の理由(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 17 仕事や活動が楽しい 6 35.3% 外にでかけることができる 11 64.7%% ゆっくりと自分のペースで生活をすることができる 7 41.2% 多くの人と関わることができる 6 35.3% 特定の友人との関わりができる 4 23.5% 趣味や特技を生かすことができる 1 5.9% わからない 1 5.9% その他 2 11.8% 無回答 1 5.9% ※その他の内訳 ・好きなように、自宅の中を探索したり、思いっきり紙もやぶれる。 ---34 (5)-3 生活満足度の理由(複数回答)、(下位項目) 回答者総数 5 仕事や活動が楽しくない 0 0.0% 外にでかけることができない 4 80.0% ゆっくりと自分のペースで生活をすることができない 0 0.0% 多くの人と関わることができない 0 0.0% 特定の友人との関わりができる 0 0.0% 趣味や特技を生かすことができる 0 0.0% わからない 0 0.0% その他 1 20.0% 無回答 1 20.0% (6)困り事 (6)-1 困り事の有無 総数 33 ある 13 39.4% ない 10 30.3% わからない 5 15.2% その他 0 0.0% 無回答 5 15.2% (6)-2 困り事の具体例(下位項目) ・コロナ禍で2年間自宅に帰れていない。自宅に帰らせてあげたい。 ・余暇活動を探している。 ・本人に合った通所がなかなか見つからない。また、コロナ禍でなかなか見学に行けない状態。 ・視野狭窄が進行し、自宅での日常生活が困難になってきた。そのため、通訳・介助員制度も利用しづらい状況になっている。 ・将来のこと(親なきあと)。医療体制(こどもの病院(20歳までで終了)→大人の病院)。原因不明のおう吐。気分の落ち込み、精神の安定等。 ・単独で外出することができない。独力で他者と充分にコミュニケーションがとれない。独力で買い物など日常会話を営むことができない。 ・将来への不安。 ・昔オムツがとれていたが風邪と胃腸炎で長くオムツ生活になり現在もオムツをしている。毎月のオムツ代金が高額。 ・グループホームに入った事により、ヘルパーを利用するのが実費になってしまったため、2か月に1度の利用になってしまった。 ---35 ・コロナの事もあり、マスクが出来ず、外出する所を考えないといけない。マスクが出来ない息子であるし、よくつばを出したりするので、外出していて、視線を感じる事があります。また、外食をする時、30代の息子が食事をこぼしたり、ちらかしたりするので気を使います。ふりむいて見る人もおられます。コロナ禍の生活は、通所を禁止される事もあったり、日常が変わりました。 ・点字で普通の文章が分からない。 ・ここ1〜2年、コロナの影響で活動が限られてしまっている。四季折々に海水浴、旅行、スキー等を楽しんでいたがすべて出来なくなってしまった。始めは不満があり泣いたりしていたが、その生活も長くなり、慣れてしまいいろいろなことに意欲がなくなってしまった。 (7)将来の希望 (7)-1 将来の希望の有無 総数 33 ある 11 33.3% ない 5 15.2% その他 8 24.2% 無回答 27.3% ※その他の内訳 ・分からない 4名 ・本人に確認できないが、会話ができる(通じる)場所で生活したい。(親はその為の努力をしている。) ・よく分からないのが、一番の気持です。親も年をとる。お世話ができなくなったら…。息子は、どうなるのか、の不安はあります。 ・希望を持ちたいが不安が大きい。 (7)-2 将来の希望を叶えるためにしていること ・通所を希望している。親が探してくれている。 ・iPS細胞の研究が進み、網膜色素変性症という病気が完治する病となることを心から願っています。微力ながら財団の賛助会員となり応援しています。 ・正規の職につき、安定した生活をおくりたい。そのために、就活をしたいが、今はコロナ禍でむずかしい。 ・家族以外と生活する場(グループホームなど)を作る。盲ろう者が住める(生活する)場所が作れたらよいと思う。それを支援していただける方々を増やしたい。 ・自宅でマッサージの開業をしたい。そのためには、今、仕事をしている仲で腕を磨くこと、学ぶこと。結婚したい。そのためには、相手と話し合っていきたい。 ・結婚したい…男性の友人を作り、女性を紹介してもらう。仕事がしたい、技術を身につけるた ---36 め、練習をがんばっている。 ・仕事をいろいろやっていきたい。 ・盲ろう者が楽しめる趣味や特技をいろいろ見つけたい。色んなことにチャレンジしている。 ・大学で学んだ事をいかして就職する事が今は一番の希望、目標である。現実、苦戦しておりますが、あきらめず活動しています。 (8)今後学びたい内容(複数回答) 回答者総数 33 コミュニケーションの方法(点字・指点字・触手話・触指文字、その他) 14 42.4% パソコンなどの情報機器の活用 10 30.3% 日常生活動作の獲得 6 18.2% 買い物などの方法 2 6.1% 読書の楽しさを知る 4 12.1% レクリエーション 8 24.2% 趣味を作る 13 39.4% 社会的な情報を得る 9 27.3% 社会活動の経験を増やす 14 42.4% 基本的な学習の蓄積 9 27.3% わからない 3 9.1% 必要がない 0 0.0% その他 3 9.1% 無回答 3 9.1% ※その他の内訳 ・長い一人の時間をやり過ごす方法。 ・学ぶという事は難しいかもしれませんが、ここは嬉しい所、楽しい所、知っている人がいる所、そういったつながりみたいな学習がしたいです。 (9)意見・感想 ・行動(同行)援護のルールを変えてほしい。定期通院は医者の都合で曜日と予約の時間が変わる。行動援護は定期的に毎週曜日と時間を決めて最初から行うというので困った。例「毎週〇曜日〇時と〇曜日〇時」というふうに。これだと、定期通院は使えない。 ・私は、ろう学校に小学部から高等部まで在籍しました。中学生のとき、視覚障害がわかり盲ろうとなって、情報の少なさを実感しました。特別支援学校として、盲ろうという状態を理解してくれる支援はとても必要で大切だと思います。どんな障害に対してもその状態は多様であることを教職員の方々にはご理解いただき、多様なご支援がいただけることを切に願っています。 ・あっという間にもうすぐ20歳になります。小学生時代までにコミュニケーションをもっとていねいにとっていたらとの思いがあります。しかし今でも少しずつわずかですが成長している息子がいます。一生成長するだろうと思いますので少しでも長くサポートしたい。そして親以外のサポートできる方を増やし日々楽しく生活して欲しいと思っています。(親がいなくなった後も) ・子どもには知的障害があるので、他人のお世話になる生活しか望めません。自分が若い頃には、その事に気付かず、成長させることしか考えられなかったのですが、いざ親の体調等が不安になり、周りの受け入れ可能な施設を探しても努力して育てたコミュニケーションの通じる所は有り ---37 ませんでした。  身体や知的障害に対応した施設はあっても盲ろうに対応してくれる所はありませんでした。特に、見えないと危険だと受け入れを嫌がられます。そういう経験が何回も続くと、知的も有る盲ろう児に盲ろう教育なんて、コミュニケーション方法があるなんて、コミュニケーションをとりながら生きるなどという事を教えるべきではなかったのではないか?とさえ思いました。現在、保護者である私は何とか体調は持ち堪えているものの、そう長い年月はもたないし介護は出来なくなるであろう事が想像されます。  困難はあっても、やはり人らしくコミュニケーションをとりながら生きるという選択は変えられず、先に来るであろう問題を解決すべく身近にいる人達の協力を得ながら生活の場作りを目指しています。  私は、教育の初期段階で信頼できる先生方と出会うことが出来、あきらめずにくる事ができました。同じ障害の程度であっても、出会う先生によって人生が大きく変わるのだという事を実感しています。 ・今まで、自分が盲ろう児だと認識していなかったので、このアンケートを書いていると、改めて、そうだなと感じた。  盲ろうの障害の程度が4つに分けられていますが、光覚難聴、光覚ろうも加えたらどうかなと思います。私の場合は、弱視難聴といつも言ってますが、光しか見えないことから、光覚難聴に当たります。 ・将来盲ろうの子へ。学校の先生が盲ろうの子に虐待や体罰などない平和な学校になってほしい。生徒と生徒仲良く。盲ろうだからといって差別、いじめのない学校になってほしい。盲ろうの子が安心、安全に通学できる学校になってほしい。 ・ほぼ全介護のため介助者である親が高齢になった場合、親亡きあとのことが非常に不安である。 ・点字を勉強したい。手話ができるヘルパーさんと買物に行きたい。手書き文字も覚えたい。掃除がしたい。一人で歩きたい。運動をしたい。点字の本を読みたい。テレビを見たい。片づけをしたい。携帯電話もちたい。パソコンをしたい。友達に会いたい。 ・本人が今困っている事、生涯学習etcの問いにわからないと答えましたが、母としてはいっぱい困ってるし、パソコンもっと使いこなせるようになって欲しいです。 ・提出が遅くなりました。息子は自閉症を併せ持ったCHARGEですがCHARGEの情報が無い、不安な育児ではなく、現在、子育てしていたら、息子の能力をもっと引き出せたのではないか、と思う事があります。重複障がい児者の今後に役立つ事があるのでしたら幸いです。 ・盲ろう教育は時間を要し、生涯学習と考えておりますが、学校を卒業してしまうとなかなか学習を積み重ねていくことは現実には難しい。又、親亡き後のことを考えると課題は山積みで、安心して入所させる所がない。先のことを考えると不安しかない。 (10)学校教育に望むこと ・せめて盲ろう児の担当になった先生なら盲ろう教育についての研究会や講演会などでいろいろ勉強してもらいたいです。 ・「盲ろう児」と言うと、みなさん、どうかかわって良いのか分からず、手さぐりで色々と考えて、 ---38 指導してくださりました。本当に感謝です。卒業後、今お世話になっている障害者施設でも、いろいろ工夫してくださり毎日楽しそうに通っています。ただ、困っているのは、親が居なくなった時、預かってくれる施設が無い事です。 ・十分な配慮を受けながら学校生活を送れたように思います。ただ、盲ろうという状態になったとき、家族にも学校側にも専門的な知識がなかったことで、本人にとっても不安な思いをさせました。特別支援教育に、盲ろう児(者)に対する理解は、絶対に必要だと思います。大きく前進することを心から願っています。 ・盲ろうに理解ある…よりそっていただける先生との出会いで全てが決まってしまうと思いました。高校では残念ながらそのような出会いがなく中退しましたが、中学校時代のろう学校での2年間で手話を少しだけ覚え同級生がいつもあたたかく見守ってくれ充実した日々は学校だから得られたものでした。本人のコミュニケーションをともに楽しみながら学んでいただける教育を望みました。 ・盲ろうの子は、出会った先生方の考え方や教育によって、その後の生き方が大きく変わってくるのだと身をもって体験しました。現場の先生方はなるべく早い段階で…難しいですね。  息子は、幼少期に家族と学校の先生方(元担任、現担任、先の担任)のサポートを得ながら全国盲ろう者大会に参加しました。そこで各自に様々な体験や出会いが有り、それが基となり、先生方ともスムーズな話し合いができました。この最初の体験は、母はもとより先生にとってもカルチャーショックだったとの事です。貴重な体験となり、息子はろう重複でもなく盲ろうなんだという意識づけには大変役に立ちました。(当時は、盲ろう協会も柔軟に対応してくれて支援者の負担が軽くすんだのも救いでした。)  子どもの状態によりますが、先の受け入れ先がどのような人数態勢で、どのような活動をし、どこまでサポートが受けられるのか、何が困るのか等、保護者も先生も学校に早期にそれを知っておく必要があると思います。それに合わせた生き方をするのか、違った生き方を希望するのかは、本人や保護者が決定すべき事だと思いますが。  役所に行くと、文部科学省と厚生労働省は全く別物だと言われますが、本人たちとってはその繋ぎが大切だと思います。学校以外に関係機関と連携をとっていくのも判断材料になるかと。柔軟に一緒に前向きに考えてくれる先生・学校であってほしいと願っています。 ・学校での過ごした期間が一番教育できたのだと思います。すべてにおいて理想でした。今はできない事やゆるんだ事多くダメな親です。本人は、どう思っているか分かりませんが、用事で学校つれていった時、車からおりて入るのを嫌がって相当拒んで母が負けた事もあります。なぜ学校に入るのを嫌がったのか未だに分かりません。 ・学校の時のほうが、人手があり、手厚く、指導していただけていたと思う。学校じたい人数も少なかったので、盲ろうにたいしても「勉強して、知識をつけて、指導してあげたい」と思ってもらえた。  学校なので、「勉強」6時間しっかりかかわっていただけたのは大変良かったです。 作業所は、いろんな障害の方がおられ、職員さんも少なく、こちらの希望ばかりは、強く言えません。  盲ろう教育の研修など、先生や親子と一緒に参加できるものもあれば良いと思います。学校も ---39 先生を出張させる事がなかなか難しいらしく、盲ろう児が居る学校に出向いて、出張研修してほしいです。 ・今30代の息子の学校教育の事を振り返って考えてみて、盲ろうという障害の専門の先生がおられなかった事を思います。早いうちからの教育の大切さを痛感します。  今は支援学校ですが、先生方々の視点の中に盲ろう教育を取り入れてほしいと思います。  学校の先生は忙しい。色々な事々をこなさないといけないこの忙しさの中、先生の仕事が生徒とふれあう時間が少なくなってしまわないか、大丈夫かなぁ…と思ったりします。先生、御自愛して下さい。先生が疲れたら体調を崩したら大変です。  学校にいる時は、大丈夫の場合でも卒業してからの施設での通所や入所となった時のほうが大変です。個人個人の将来の事への不安などの気持がありますから、将来への不安の対応を出来たらと思います。大変な乱筆で申し訳ないです。アンケート、かわりに母が記入しました。雑になりましたが、すみません。 ・友の会が盲ろう児の勉強会をして下さっても、ふうわの集いにお誘いしても、親が声をかけても、学校の先生に業務外の活動に参加していただく事は難しかったです。  「盲ろう児教育」が学校教育の中にきちんと位置づけられてほしいと思います。手のかかる子をみていただいた感謝の思いはありますが、親の希望や努力がむくわれた思いはありません。  このような想いを聞いていただく機会をいただき、ありがとうございました。 ・これぐらいの声で話すと聞こえますか、見えてわかったら手を上げて下さいと市役所では言われたことがあります。学校ではそれはありませんでしたが、同じような障害だとあの人と同じにすれば良いという感じのことは言われたことがあります。話し方もありますが、見えない、聞こえないと言うと文句を言っているようにとられることがありました。 ・学校教育の残念な思いを時代のせいにしてあきらめようと努力してきました。親の私自身も何故、言語獲得に至る道すじに考えつかなかったのか悔しい思いを未だに捨てきれません。今できることに力を注ぎ、今できる学習を続けていきます。学校とは…望むこととは…いい先生にめぐり会うこと。幼稚部の年長時、ある盲学校に盲ろうの高校生が在学していたので、何か教育の力が蓄積しているのではと期待して転校しましたが、何も生かされなかったと感じています。 ・盲ろう児担当教員が自費で研修に参加するのではなく、公的費用で参加できたらと思う。 ・大学で教員を目指している学生(障害児教育)に対しても盲ろう児教育を必須科目に入れて欲しい。 ・教育の延長が出来たらと思った。卒業してしまうとなかなか学ぶ機会がなくなってしまう。 ・在籍校以外の学校でも学ぶ事が出来たらと思った。 4.分析・考察  今回の郵送調査は、「盲ろう児とその家族の会 ふうわ」の会員・当協会で把握している家族を対象にして、76名の盲ろう児・者に送付し、33名から有効回答を得た。男性22名、女性11名である。回答率は43.4%であった。調査内容は障害の状態やコミュニケーション方法などに関する基本情報と、学校教育に関してどのような指導を受けたかや用いられた教材などについて質問した。また、学校以外の学 ---40 習歴としてどのような機関で教育・指導を受けたか、さらに現在の生活の様子についての情報を収集し整理した。 以下、主な内容について整理して述べる。 T.基本的情報に関して (1)回答者について  盲ろう者本人が回答できないケースが多いと想定できることから、親や近親者による回答は致し方ないとしても、価値的な質問項目に対してどうしても本人ではない回答者の価値観や考え方が入ってしまうことや学校で受けた指導内容をどこまで正確に把握できているかなど調査結果の信頼性に係る問題がある。そこで今回の調査においては、できるだけ事実確認を中心に、評価的内容の質問は避けることとした。 (2)障害の状態について  対象者の視覚障害の状態、聴覚障害の状態は記載のとおりである。どちらも、80%以上が先天障害であった。視覚に関しては、白内障、先天性風疹症候群、CHARGE症候群、網膜色素変性症など、様々であった。聴覚に関しては、先天性風疹症候群、CHARGE症候群が多く、原因疾患不明も多かった。視覚と聴覚のそれぞれの状態に関して33名の中でも多様で、視覚については全盲、弱視、新聞の文字をみることができるなど様々であり、聴覚についても、ろう、難聴、補聴器を活用すると生活音が分かる程度と幅があった。回答者の中に人工内耳装用の例があり、盲ろうの状態でも人工内耳を活用して音の活用ができている人がいるということが示された。また、視覚・聴覚以外の他の障害の有無について聞いたところ、多くが他の障害を併せ有していた。そして、その併せ有する障害の種類は多岐にわたっていた。近年、急速に注目を集めるようになった「発達障害」を併せ有するケースも24%存在していた。また、医療的ケアを必要とするケースも少数存在していた。 (3)コミュニケーションについて  可能な発信コミュニケーションの割合としては表情やしぐさ、姿勢の変化がもっとも高かったが、全体として多様な手段が用いられており、発信にかかわるコミュニケーションの様相は一律ではない。つまり盲ろう児に特有の発信方法があるというのではなく、その障害の状態や教育の環境によって様々な方法が用いられていることが示された。例として、音声、手話、オブジェクトキュー、指文字、点字、写真などに加え、直接身体に触れる、相手の手を動かす、実物を使うなどである。また、可能な受信コミュニケーションについては、特徴は発信の場合と同じであるが、受信の場合は本人の感覚活用の状態がより大きく影響することから、障害されている視覚や聴覚に頼らない別の感覚として触覚を活用した方法が特に多く用いられていた。受信の方法として全体として40%前後の数値で触手話や指文字が用いられており、今回養育者の障害の有無や状態については調査していないが、家族会の構成員の状態から推察して日常的に手話を用いる聴覚障害のある養育者のもとで(すなわち手話環境で)育ったケースはほとんどないと思われることから、その育ちの過程で、特に教育環境の中でこれらのコミュニケーション方法を学習し身につけたものと思われる。 ---41 U.学校生活に関して  就学前に在籍した学校種としては、視覚支援学校か聴覚支援学校、そして地域の幼稚園・保育園が多かった。それ以外には、知的支援学校、肢体不自由支援学校、地域の通常学校・通常学級というケースもあった。幼稚部の設置率については聴覚支援学校が各種支援学校の中で最も高く、そのことが今回、聴覚支援学校への在籍率の高さに関係しているかもしれない。また地域によって制度の違いがあるが、近年は学校と幼稚園または保育園との二重在籍のケースがみられている。小学部以降、高等部までの在籍校は、視覚支援学校が筆頭で、その次が聴覚支援学校であった。また、大学進学を果たしたケースも存在していた。  在籍した学校をなぜ選択したかについての回答は多様であった。盲ろうに特化した学校がない以上、現存のなんらかの障害種の学校を選択するしかなく、通学距離が近いという理由以外にも各学校の特色や(盲ろう教育の)経験、子どもの障害特性などの理由から選択されていた。中学部以上になると、多くはそれまで在籍していた学校に進学している。また高校卒業以降については7名の回答があり、専攻科もしくは4年制大学への進学があった。回答者全員が転校を経験しており、その理由としては転居が一番多かったが、障害の程度が変わったという本人の状況変化と、異なる障害種の学校を希望したり、在籍した学校と合わないなどの理由が挙げられた。指導体制としては、半数以上が「個別と集団の両方による指導」を受けていた。個別指導だけ、集団指導だけのケースもみられた。  学齢期に獲得したコミュニケーション方法について、受信・発信ともに多岐にわたっていた。なかでもやはり触覚をベースとした方法の獲得が多かった。特に受信において点字を書くとしたケースが87%を越えており、かなりのケースに点字教育が施されていたことが分かった。指導に用いていた教材については、基本的に手作りだったり、個別に準備されたものが多数であった。特に活用した・印象に残る教材について、記述式回答をみると、ここでも手作りされたり個別に準備されたりしたものについての回答が多くあった。教材について個別に合わせて自作したり活用法を工夫するなどの技法求められていることが分かる。  学習の有用性と学びに関して、70%に近い回答が「役に立っている」としていた。その理由についての記述回答では、コミュニケーション力の成長、日常生活技能の獲得、教科学習の進展など多様な面での成長・変化が肯定的に捉えられている。特に個々の障害の状態や発達様相に合わせて、適合的な学習機会を提供されていることへの評価が高く、盲ろうに特化した指導というだけではなく、さらに個々の状態に合わせた指導がなされているかどうかが重要なポイントであることがうかがえた。個々の状態像が多様なだけに評価されている点には違いがあるが、総体として学校等での学びが現在の生活とつながってとても有用であるとの見方が多かった。学習が有用でないとした理由は、盲学校で点字を学習したが聴覚障害への対応が不十分で孤立していたという回答1件だけであった。また今後学びたい内容としては、コミュニケーションに関連することが最も多く、次いで日常生活の技術であった。 V.学校以外に関して  全体の60%が学校以外の指導を受けていた。その内容としては、「盲ろう者友の会」などの当事者団体、他校の教育相談、療育センターや公的・民間研究所、放課後等デイサービスなどであった。 ---42 W.現在の生活状況に関して  ほとんどのケースが自宅で家族と一緒に生活しており、半数近くが平日は福祉的就労をしていた。その生活に対して満足と回答しているのは約半数であった。休日の活動としては家族と一緒に過ごすか、友の会などの活動や通訳・介助員制度を利用しているケースが多く、「友人などと遊びに出かける」というケースは1人しかいなかった。平日、休日ともに外出できるかどうかが、重要なファクターとなっていることが分かる。また生活の中での困りごととして、現在のコロナ禍での活動制限の他に、経済的な不安などが挙げられた。今後については、回答者が親であるケースが多いためか、親としての希望が多く述べられていた。  以上の郵送調査の結果について、これまでの実践研究や支援活動の経験を踏まえての考察を述べることとする。  上記のように、この郵送調査の結果から、学習の有用性と、学習の内容としてコミュニケーションに関係するものが重要であったことが示された。今回の郵送調査から、学齢期の学習と教育の内容・方法が卒後の生活に有効な影響をもたらしており、その学習が盲ろう児に適したものであれば有益なものであることが明らかになった。ただし、その学習を有益なものとするためには、担当する指導者に盲ろう教育に対する専門性(知識・技法・教材作成と活用力、学習に長い時間を要することへの理解など)が必要であり、このような専門性ある指導者に出会えたことを幸運と捉え、その指導力を高く評価する回答が多かった。このような専門性ある教員として学校教員や学校以外の専門家(研究者、理解者、当事者団体のアドバイザーなど)が挙げられるが、すべての盲ろう児がこのような専門性ある指導者に出会うことが可能な状態ではないという現状も示された。  盲ろう児の学習と教育の内容・方法には、対象が盲ろうであることから派生する特別なアプローチがあり、この独自性に対する理解がこの教育を担当する指導者に必要な専門性と考えられる。さらに、その実践においては、独自性に対する理解に基づいて対象の子どもを適切に評価し、教育アプローチの内容・方法を編み出していかなければならない。その際に重要になるのが、この専門性に基づいたものであることに加えて、盲ろう児の多様性を理解することである。この調査結果からも分かるように、一人ひとりの盲ろう児はとても多様で、したがってそのニーズもまた多様である。一人ひとりの盲ろう児にとって最も適切で、適当かつ適時なアプローチを創り出すことがここでは求められている。ここで「創る」という字を使うのは、単に過去の実践記録を真似したり、教科書や講演内容をそのまま当てはめるだけでは効果がないからである。調査でも示されたように教材一つをとってみても、個々の盲ろう児に合わせた自作教材が多様されているように、何か特定のプログラムのようなものを、マニュアル通りに実施するのではニーズに応えることにはならない。学習を提供するものは、個々に対して適合的な学習を、その発達のプロセスに添って創造し、提供し続けていかなければならない。それが可能であったとき、その学習は卒後の生活によりよい影響を与えていくことが、この調査結果から推察される。 ---43 第3章 インタビューによる調査 1.調査方法  インタビュー期間は、令和3年9月9日〜令和4年1月30日、本人や家族、教員など15名の対象者に対面で行った。 2.調査内容  半構造化による面談調査を行った。基本事項は、資料2の通り。 3.調査結果  インタビュー調査は、インタビュアーをつとめた教員、大学院生、大学研究者等とのかかわりがある盲ろう者(2名)と母親を中心とした保護者をインタビュイーとして行われた。インタビューの対象となった盲ろう者は10代から40代までの14名である。性別は男性が6名、女性が8名である。  先に実施されたアンケート調査に沿いながら半構造化法で行われた。このインタビュー調査の対象も郵送調査と同様に、多くは盲ろう者本人ではなく保護者であったことから、ここでは保護者としての見解が多く収集されている。ここで得られた口述データの内容は、本研究のテーマである卒後の生活への影響について、学校等での学習に対する振り返りによって語られたものである。ここでは郵送調査では踏み込めなかった保護者なりの観点(評価的な内容)にも焦点をあてて整理した。  インタビュー対象者は以下の通り。 (対象者 年齢 性別 盲ろうの状態 併せ有する障害 学校の種別 インタビュイーの順) A 20代 男 盲難聴 知的障害 視覚支援学校 母親 B 20代 男 弱視ろう 知的障害 聴覚支援学校、視覚支援学校、知的支援学校 母親 C 30代 女 弱視難聴 無 公立の通常学校、視覚支援学校 本人 D 30代 女 盲ろう 知的障害 視覚支援学校 母親 E 20代 女 盲ろう 無 地域の保育園、視覚支援学校 母親 F 10代 男 盲ろう 知的障害、聴覚支援学校、視覚支援学校 母親 G 30代 男 盲ろう 知的障害、聴覚支援学校 母親 H 20代 女 弱視ろう 知的障害、聴覚支援学校 母親 I 30代 男 弱視難聴 知的障害、肢体不自由(尖足) 視覚支援学校、知的支援学校、肢体不自由支援学校 母親、父親 J 30代 女 盲ろう 心疾患、口唇口蓋裂 聴覚支援学校、視覚支援学校 母親 K 20代 女 盲難聴 肢体不自由、知的障害 視覚支援学校、聴覚支援学校 母親、元担任 L 20代 女 弱視難聴 知的障害 地域の幼稚園、知的支援学級、弱視学級、視覚支援学校 母親 M 30代 女 盲ろう 知的障害 視覚支援学校 母親 N 40代 男 盲ろう 肢体不自由 地域の幼稚園、聴覚支援学校、視覚支援学校 本人、母親、父親 ---44 T.盲ろう障害の程度  視覚障害の眼疾は屈折異常から小眼球、白内障、網膜剥離など様々である。さらに、視力は一定ではなく、視力低下をした者が4名、さらに失明に至った者が2名いる。聴覚障害は感音性難聴が多く、在学中には補聴器を装用していたが、卒業後に装用しなくなった者が4名いる。  盲ろうとなった原因については、先天性風疹症候群、CHARGE症候群、サイトメガロウィルス症候群、ヘルペス脳炎後遺症等のようなその原因疾患が明らかな場合と、視覚障害の原因疾患は分かっているが、聴覚障害については不明な場合が複数あった。 見え方や聞こえ方による盲ろうの状態については、全盲ろう、盲難聴、弱視難聴など、個人の多様性が認められる。さらに、1名を除いて他の障害(知的障害、肢体不自由、内部疾患等)を併せ有していた。  コミュニケーション方法は音声、手話を交えた簡単なサイン、タッチキュー、オブジェクトキュー、描画、ローマ字式指文字、日本語式指文字、手話、触手話、筆談さらにはUDトークの活用など、複数のコミュニケーション方法を用いて発信および受信を行っていた。 U.学校で受けた教育の内容 (1)学校選択とその理由  就学前には地域の保育園や幼稚園、視覚支援学校及び聴覚支援学校の早期教育を単独に、または一校を幼稚部在籍にもう一校を教育相談としていた。さらに、視覚支援学校及び聴覚支援学校の早期教育と療育センターとの並行通園をしていた。  視覚支援学校または聴覚支援学校に就学することが多く、小学部から高等部まで同一の視覚支援学校または聴覚支援学校に継続して在籍するケースが多い。視覚支援学校という同じ障害種の学校であっても、盲ろう児の在籍の実績やコミュニケーションの広がりを目的に他の視覚支援学校に転校をした2名がいる。  また、就学前には視覚支援学校と聴覚支援学校に通学していたが、学校生活での集団の確保、個別対応の時間があることを理由に小学部から高等部までは知的支援学校に在籍した1名や就学前は地域の幼稚園に通い、地域の子ども達との関わりの継続を考慮して別学区となってしまう特別支援学校には就学せずに学区内の小学校にある特別支援学級(知的)に在籍し、中学校では新設した弱視学級に、高等部から視覚支援学校に入学した1名もいる。小学校から高等学校まで地域の公立学校に在籍し、職業教育を受けるために視覚支援学校専攻科に入学したものも1名いる。  就学時の学校選択をする際には、相談機関や他の盲ろう児の保護者からの助言、視覚か聴覚のうちより重篤な障害種を選択基準としたり、当該学校での盲ろう児の在籍実績の有無、学校生活の活動に求められるスピードや設備面、運動機能や基礎体力の向上を目標とした「体力つくり」の保障を理由に挙げている。 (2)学校教育での指導形態や指導方法  14名全員が個別指導と集団指導を受けている。 通常学校に在籍をした盲ろう者は、定期考査や配布資料の拡大印刷以外には盲ろうに配慮された指導を受けることができなかったという。手指の巧緻性を高めたり、概念形成を目的とした自作教材での学 ---45 習や、コミュニケーションで用いる写真や絵カードを教員が自作していた。幼少期には玩具や大型遊具も学習に活用されていた。 (3)学校教育に対する評価  全般的には「評価している」としている。しかし、口述内容を踏まえると、学校教育に対しては「評価はしている」としながらも、充足感や達成感を感じえない状況だともいえる。 ・自分の子どものこともよく分かっていない幼児期や小学校低学年の時期に、指導者の言動に希望が打ち砕かれ、子育ての自信や意欲まで失ってしまうこともある。「大丈夫。お母さん、大変だけど一緒にがんばっていきましょうね」の言葉と意識がありがたい。 ・教育を継続したかった。在籍中にやっていたリベットでの点字構成の学習を、例えば点字の獲得まで進んでほしかった。途中でやめてしまったら、「今までやってきたことは何なのか」となってしまう。学校卒業が学習の終わりとなってしまうのではなく、行きつく先のところまで勉強し続けたい。 ・障害が重いという理由なのか、保育のような接し方をされてきた。教育ができる専門性のある教員に教育をしてほしい。「自分はたまたまよかった」という現状はおかしい。 ・盲ろうが法的に認められていないために、教員が学べる場がはっきりしていない。盲ろう障害を専門とする教員養成をしてほしい。 ・何が変わったかが分からないままの卒業になってしまった。 ・都会と地方の教育の地域差がある。 ・聴覚支援学校では、弱視への対応・配慮が難しいようだった。 ・視覚支援学校教員の専門性を保障する教員同士の連携ができていない。 ・本人が発する疑問や問いかけから学習が始まることの重要性を大切にしてほしい。 ・学校在学中は毎日の通学で精一杯だった。以前は今みたいなサービスもなかったし、必要性は感じていなかった。学校が自宅から遠かったので、地域の活動に参加をするように学校の先生からすすめられて、初めはその意味が分からなかったけれど、先のことまでを見通してのアドバイスだったのだと後になってから分かった。先生たちにはそういうアドバイスをしてほしい。 ・教員と子どもの関係作りも大切だが、その担当教員だけに任されていて、他の教員がサインを使うようなこともなく、コミュニケーションの広がりの可能性を感じることができなかった。「教師集団」というとらえ方も大切だと思う。 ・盲ろう児を担当した経験のある教員が、「過去に担当した盲ろう児」のイメージが強く、盲ろうの多様性に応じきれていないようだった。 ・担当する教員の存在が大きい。担当が変わることで引継ぎという状況よりも以前に子どもと教員が「慣れる」ために時間が多く費やされてしまう。学習が前に進まず、そのために繰り返されたり、停滞したりする。 ・担任が変わってしまうと結局今まで積み重ねてきたことを子どもがやらなくなってしまって、するとやらなくなるとできなくなって、そこからまたやっていく・・というように担任が代わるたびにそういうことが起きたりして、なかなか進まない。 ・小学校から高等学校までほとんど配慮されずにいた。他の人と比較することもできず、「分からなか ---46 ったら言いなさい」と言われても、見えにくく聞こえにくいために何が分からないのかさえも分からなかった。 V.学校外で受けた教育・指導の内容  13名が在籍する学校以外の教育等期間の指導を受けていた。  就学前の児童発達支援センターや学齢期以降に大学での教育相談、公益財団法人重複障害教育研究所(東京)の通所等で指導を受けている。大学や研究所では教材を用いた点字の習得に向けた学習を行っている。また、継続的な指導ではないが、盲ろう教育研究会の研究大会へ参加時に指導を受けていた(年に1回)。  教育機関ではないが、当事者組織である「盲ろう児と家族の会 ふうわ」を介して、相互に情報を交換することで、他の盲ろう児やその家族とのつながりを築き、保護者同士の心理的支えとなっている。各地域にある盲ろう者友の会への参加により、支援者とのつながりができ、新たなコミュニケーション方法の確立へとつながっていった盲ろう児もいる。ボランティアとして継続的に関わりを有する大学生の存在も大きいといえよう。 (1)学校外で受けた教育・指導に対する評価  在籍校での学習だけではなく、他の教育機関や盲ろう者が関わる団体とのつながりが、学齢時の盲ろう児やその家族にどのような影響をもたらしていたのかを述べてもらった。 ・盲ろうに関する情報が全くないなかで、重複障害教育研究所を知ることができた。具体的な教育方法や実際の教材を直接知ることができ、我が子の将来に希望が持てた。 ・視覚支援学校や聴覚支援学校での教育相談や他機関での相談内容などを在籍校に保護者が説明をしなければならず、うまく説明をすることができないときも多かった。保護者が伝令をするのではなく、直接機関同士の連携を図ってほしかった。 ・外部からのアドバイスをもらっても、担当する教員が「できない」「難しい」と言われ、それは求められることをしない我が子が悪いと思っていた。しかし、担任の教員が変わって少しの工夫でアドバイスを実現することはできるということも知った。考えることをあきらめないでほしい。 ・「ふうわ」に参加することによって、盲ろうの仲間につながったことが大きく、母親の心理的な安定となった。保護者同士でたわいない会話を楽しむこともできた。 ・友の会で新しいコミュニケーションの学習のきっかけを得ることができた。 ・友の会の活動のなかで、多くの人と知り合えた。 ・友の会等で年上の盲ろう者と出会うことで、親は将来像を描くことができ、本人の仲間意識が芽生えたように思う。 ・学生がチームとなって関わっていて、放課後の余暇活動や日常生活に大きな意味があった。 ・大学院生とのメールのやり取りを通して、文章表現を学んでいった。 ・大学生がボランティアとして継続的に関わっていて、その中で家族にはできない多くの体験をすることができた。 ・盲重複やろう重複の子ども達を持つ保護者と放課後の預かりを行うグループを設立し、運営していた。 ---47 ボランティアの協力を得ながら、長期休暇には遊びに出かけたり、プールにも行った。学校は人的・時間的な制約があり、個別的な対応が難しいこともある。そのため、学校外でも子ども達が社会に出て活動をしたり、様々な経験を積むことができるような場所や機会が必要である。 W.現在の生活状況 (1)生活の場所(家族と同居、一人暮らし、グループホーム、入所施設など)  12名が家族との同居、1名が施設入所、1名が平日はグループホームで生活をし、週末は家族と過ごしていた。 (2)日中の過ごし方  一般就労が1名、他は就労継続支援B型などの福祉的就労や、生活介護を利用していた。居宅介護を利用している者も1名いた。  1週間のルーティンを大切にし、「火曜日は半日の外出(以前はプール)、水曜日は全日ヘルパーとの外出(公園やスーパーに行き、昼食の弁当を購入する買い物学習)」のような定期的な流れを決めている者もいた。牛乳パックを裂いたり、ビーズ細工等の軽作業や散歩、余暇活動をしている。1名は生涯教育の一環とした訪問大学(重度障害者に対する訪問型生涯学習の場)での学習を行っている。 (3)生活の上での不満や将来の希望  将来への不安としては、「親亡き後」を挙げるものが多くいた。現在の盲ろう者の生活が、保護者の加齢に大きく関わっていることが伺える。 ・学校を卒業して社会に入ると、人と関わることが少なくなっている。現在は家族との関わりが主なため、もっといろいろな人と関わりたいだろうと思う。現在行っている定期的な通院先の病院が自宅から遠く、今は家族が付き添ってはいるが、将来が不安。 ・保護者の体調の変化と生活の場作り。 ・仕事などで本人にとって達成感のある生活をしてほしい。 ・保護者の高齢化に伴い、施設入所も考えるが、環境の変化への適応に時間がかかることへの配慮と、実現への準備。 ・筆談でコミュニケーションをとっているが、学校では丁寧に書いていたが、卒後はゆっくりとやり取りをする時間が持てずに、文字が崩れてしまった。 (4)就学中と卒後の生活  就学中の学習が卒業後の現在の生活にどのように息づいているのか、学校生活を振り返りながら語っていただいた。学校生活というルーティンの時間の流れが盲ろう児の生活のリズムを作り上げていったことが分かる。 ・排せつや着脱などのADLが身に付いたのは学校教育の成果だと思う。でも、学校卒業後に残念なことにできていたこともやらなくなってしまったら本当に退化して、あれもこれもできていたのに、しな ---48 くなってしまったと言うことがある。持続していくことも、進めていくことも大変だが、習得したものを維持することすらも大変。 ・学校生活によって生活のリズムができた。一日の流れをつかめるようになったことが、学校生活が今の生活の基盤となっている。 ・現在のマスク装用は学校時代の調理実習の経験からつながっていると思う。少しの積み重ねが何かに結びついていく。 ・学校で学んだ他者との「交渉」が、現在の生活に生きている。 ・点字や指文字のコミュニケーションを学び、日常生活のスキルを獲得し、基礎的な学力を得たことで読書、文通、メールの交換等の楽しみを増やすことができた。そのなかでも、不鮮明ながらも「アリガトウ」「コンニチハ」等の発声を獲得したことが、現在の生活の中での他者との関係性を保つことにつながっている。 ・小学部には筆談で会話をするときに文字を丁寧に書いていたが、卒業後には筆談の内容をゆっくりと見る機会が減り、雑になり、字が崩れてきた。 ・在学中には保護者と教員が密に情報交換をしていたが、卒業後の施設ではそのような関わりが持ちにくくなり、職員との関係性が希薄になってしまっている。 ・学校卒業と同時に学習が終わってしまうのではなく、引き続き卒業後も継続的に行えるように卒後の学習の場が大事だと思う。幸い大学で卒業後も学習の機会を定期的に造ってもらえており、本人の生活の大事な要素になっている。 ・盲ろうの子どもは時間がかかる。これだけやったけどダメならダメだねってあきらめた時点で、盲できない子になってしまう。でも、もしかしてずっと続けていたらもう少し進んでいたのかもしれないと思う。学校を卒業してからも通所先でも、あきらめないでやり続けてもらえると「どこまで行くだろう」という期待を持ちたい気持ちはあるけれど、現実は不可能。 ・卒業後に、訪問大学に入学した。4年間の大学生活のあとには生涯学習へと移行した。学習のピークは過ぎているかもしれないが、可能な限り学ぶことは続けたい。教育という学びを始める年齢が遅かったから。 ・本人・保護者・担任・専門家を含めたチームからなるサポート体制が充実している。支援者それぞれに情報を共有してもらい、支援者同士がつながることで、福祉・医療・教育それぞれの分野の専門性ある支援がばらばらではなく、統一的な支援の提供をしてもらえた。 ・学校在籍中から関わっている人と一緒に作ってきたサポートブックがあり、これが情報を共有する上でとても役立った。今も情報の更新は続けている。 ・子どもに色々なことをさせたいし、好きなことを経験させたいと思ってやってきたが、本当に楽しんでいたのか、好きだったのかは分からない。でも、子どもがリアクションを起こさないと好きかどうかも分からない。やったことがなかったら、触ったことがなかったら、いつまでも子どもにとって好きなのかどうかさえも分からない。 ・周囲が気が付かないと本人が分かっていることも、周囲には分からず、周囲が分からないと本人も分からないと思われてしまう。分かっていないと思うと途中であきらめたくなってしまう。本人が分かっているんだと周囲が分かるためには、やはり実際にやること、小さな発見を一緒に喜べる人間関係が大切。 ---49 ・以前からうまくしゃべれないことは多かったが、コミュニケーションの経験が少なく、20才ころまではあまりしゃべれない子だった。盲ろうの会などに関わり、コミュニケーション方法を覚え、通訳を受け、いろいろな話を聞くようになり、少しずつ「話す」ことができるようになったが、普段みんなはどんなことを話していて、なぜ楽しそうに笑っているのか分からないことがある。もっと、人と楽しくコミュニケーションがとれるようになりたいと思う。ただ、一般社会はやはり「口で話す」ことが当たり前で、これまで筆談でやってこれたが、普通の人たちの中ではなかなか難しいと感じることもある。社会に出る前にコミュニケーションの経験をたくさん積みたかった。 4.分析・考察  ここでは、インタビュー調査の結果について、これまでの実践研究や支援活動の経験を踏まえての考察を述べることとする。  視覚障害と聴覚障害以外にも様々な障害を有している盲ろう児の学校選択には、視覚障害や聴覚障害だけではなく、運動機能の発達や基礎体力等を含めたその子どもの全体的な発達をアセスメントする必要が明らかになった。在籍した学校種は通常の学校、視覚支援学校、聴覚支援学校、知的支援学校、肢体不自由支援学校、特別支援学級等、様々である。これは「盲ろう児」の多様性を示すものであり、盲ろう児に多くの選択肢が示されている可能性と、在籍をした学校での教育の質の担保という現実の双方を考えるべき示唆となっている。  学校教育に対して「評価できる」とする意見は多いが、「もっとできたのではないか」「特に年少期には教育よりも保育的な要素が多く、専門的な教育を受けたかった」「盲ろう障害を理解してほしかった」などの意見も聞かれた。発生率の低い盲ろう児を直接担当した経験を有する教員は限られており、その経験を学校として継承することも難しいなか、「盲ろうは分からない、経験がない」と受け止められていたとする保護者は少なくない。そのために、学校教育における盲ろう児の教育は、一個人の教員に委ねられることが多く、保護者も個々の教員の影響を強く受けている。用いた教材等に関する問いでは、「どのような学習で用いた教材」かという教材が意図する学習内容ではなく、むしろ「〇〇先生が作った教材」というように指導者との関連で記憶されている傾向が見られた。これらの自作教材は個々の盲ろう児にとって最も適切で、適当であり、かつ適時な教育的アプローチの具現化ともいえる。  学校教育を振り返った時に、「伸びる時期」という言葉が多く聞かれたが、その「伸びる時期」が生じた背景を改めてとらえる必要があると考える。特定の教員の力量や工夫によって「伸びる時期」がもたらされたとするのであれば、公教育としての課題を見出すことになるだろう。  指導形態は、少人数体制での個別の指導体制を求める盲ろう児と、集団の確保を優先する盲ろう児がおり、柔軟な指導体制の構築が重要である。小学部ではコミュニケーションの基礎の構築、点字や手話といった記号性の高いコミュニケーション方法の獲得につなげることができる概念形成をめざした学習、基礎学力の獲得、体力つくり、着替えや排せつなどのADL技術の獲得などが求められている。中学部以降では、複数の教員が関わる教科担当制となるが、教員間の連携も保護者から求められている。それらを支える体制として、教員の資質向上をめざし、具体的・実際的な指導方法を得るための継続的な研修の必要性が述べられている。研修の機会の確保や教員養成システムにも関連する課題といえるだろう。  研修については、盲ろう障害に関する概論やマニュアルの提示に留まらず、例えば、先に示した自作教材に焦点をあてて、個々の盲ろう児の状態に合わせた具体的で実際的な指導の実践を、発達のプロセ ---50 スに沿って考えていくことができるような内容の精査も必須であろう。  盲ろう児の学校教育のなかで、卒業後を見すえた授業つくりや学校卒業後に向けて子どもたちにつけたい力等を、同一学校内の教員が、さらには学校を越えて教員同士が語りあえるような横のつながりを築くことが求められる。卒業後を見すえる際には、盲ろう児の視覚障害や聴覚障害の状況に変化を含めた「変化」が生じるという可能性も含めることが必要だろう。  学校外の教育機関での教育相談や盲ろうに関する団体の活動に参加している盲ろう児がほとんどであった。当事者組織での同年齢の盲ろう児とのつながりは子ども同士のみならず、保護者の心理的な安定をもたらしている。各地域の盲ろう者友の会活動への参加は支援者とのつながりを持つことから、盲ろう者向け通訳・介助員派遣制度の利用が卒業後の社会参加へとつながっている場合も少なくない。また、卒業後にもできることが増えている盲ろう者は家族の力に依るところが大きいが、家族が施設や支援者を巻き込んでいくことで、支援者との関わりによってできることが増えている場合もあるとされている。そのため、盲ろう者向け通訳・介助員派遣制度や同行援護などの活用を進めるための多方面の準備が求められる。しかし、コミュニケーション方法が確立されている中途盲ろう者とは異なり、先天性盲ろう児に対しては、通訳・介助員が対象となる盲ろう児を知るための時間や、盲ろう児が通訳・介助員に慣れるための多くの時間を要することが想定される。そのような時間を在学中から作ることも大切であろう。それは、卒後の余暇活動やQOLの確保、社会参加の充実を図るための在学中からの学校内外の資源を活用した学習や体験の機会の保障にもつながる。  高等部から外部教育機関での点字の学習を始めた盲ろう者の保護者は「小学部時代から点字の学習に取り組んでほしかった。その当時には親も希望をしなかったが、先生からもそのような話はされなかった」としている。学習に多くの時間を要する盲ろう児が、より十分な学習時間を確保できるような教育システムの構築や「生涯学習」の枠組の中での学習の有効性が考えられる。  学校卒業がリスタートではなく、継続した流れのなかでの一つの区切りとみるべきだろう。学校在籍中の学習から得られた知識や技術が、学習の状況やパターンを越えた実生活の中で応用できることが教育の本質ともいえる。そのためには、教員が卒業後の盲ろう児の生活をリアルに想像できることが重要であり、教育・福祉、さらには医療などの多種機関の連携が求められる。同時に、盲ろう当事者を含む関連団体とのつながりが盲ろう児や家族の心理的安定をもたらしていることから、それらの情報を広く盲ろう児や家族に早期から伝えることができる学校を情報の発信源、または仲介役とする組織の構築が必要であろう。 ---51 第4章 文献調査結果の概要 1.概要と考察  本文献資料一覧は、現在、盲ろう児の教育等に関して文献資料やインターネットを通じてその存在が知られているものを整理した【資料A】と、公益財団法人重複障害教育研究所に関連する【資料B】とからなっている。後者は、これまで、存在が知られていなかったりインターネット等ではアクセスの困難であった資料を多数含んでいるため、【資料A】の作成作業で浮かび上がってきた文献の中には、ほとんど出てこないものである。  【資料A】については、最も古い文献は、山梨県立盲学校に2人の盲ろう児を受け入れた当時の堀江貞尚校長によって1953年に著されたものである。そして、その盲ろう児教育のその後の成果は、山梨県立盲学校の研究報告(1961)やこの教育に中心的に関わった梅津八三(1906〜1991)や中島昭美(1927〜2000)によってその成果が述べられた文献が続く(梅津、1967、1970、Umezu、1974;中島、1968)。『山梨県立盲学校における盲聾教育に関する研究―文部省指定実験学校報告書』(文部省初等中等教育局特殊教育課、1970)がまとめられた。こうして、この山梨の盲ろう児教育の成果は、当時の盲学校で始まった盲ろう児を含む盲重複障害児の教育に生かされていくことになった。なお、その頃の教育実践等に関する文献については【資料B】に関連して後述する。  また、1971年に創立された国立特殊教育総合研究所(現・特別支援教育総合研究所)では、当初、専門的な盲ろう教育やその研究が行われることが想定されていた(坂田道太、1973年)。残念ながら、こうした構想は、おそらく養護学校義務制へと向かう大きな潮流の影響のもと、順調に花開くことはなかったが、その後、特殊教育総合研究所は、盲ろう教育に大きな役割を果たしていくこととなる。その中心を担ったのは、重複障害教育研究部重複障害教育研究室で、盲ろう教育に取り組む教員たちとのネットワークが形成されていった。ただ、養護学校義務制の実施によって、多くの障害の重い子どもたちが教育の対象となる中で、盲ろう教育は、対象となる子どもの少なさもあって、細々と、しかし途絶えることなく続けられたものである。  1991年に、社会福祉法人全国盲ろう者協会が発足し、その中で行なわれた盲ろう教育についての取組みから『盲ろう教育研究紀要』(1993〜)が刊行され、さらに2003年には、全国盲ろう教育研究会の発足へとつながっている。なお、この『盲ろう教育研究紀要』に掲載された文章については、【資料A】の末尾にまとめて掲載した。また、中途盲ろう者である著者自身の体験を中心としつつ、一定程度盲ろう児教育にも触れているものとして、福島(1997、2011)もある。  一方、特殊教育総合研究所重複障害教育研究部が中心となったネットワーク作りの取り組みは、特殊教育総合研究所からは離れ、2008年から「盲ろう教育ネットワーク21」として継続されているが、こうしたネットワークを通して生まれた教育実践や研究も【資料A】では数多くたどることができる。  また、【資料A】では、2010年代になってから、山梨県立盲学校の盲ろう教育を対象とした歴史的研究も登場する(岡本:2012、飯塚他:2017、清水他:2017、菊池他:2018)。こうした動向が現在の盲ろう児の教育の発展につながることも期待される。  次に、【資料B】についてであるが、これは公益財団法人重複障害教育研究所に関わる盲ろう児の教育に関する文献の一覧を整理したものである。今回、あえて、【資料B】として別だてにしたのは、山梨県立盲学校の盲ろう教育の成果を受けて取り組まれた様々な教育実践や「日本盲ろう者を育てる会」の取 ---52 り組みは、半ば埋もれるかたちで、重複障害教育研究所の資料として残されていたからである。  公益財団法人重複障害教育研究所は、1975年に中島によって設立された(当初は財団法人)。発足時、中島が理事長を、梅津が所長を務めている通り、山梨県立盲学校における盲ろう教育と深く関わりを持っていた。上述した通り、梅津と中島は、1950年から1971年まで続けられた山梨県立盲学校の盲ろう教育に中心的に関わったが、山梨県立盲学校は盲ろう教育の成果を他の盲ろう児の教育だけでなく盲重複障害(当時は盲精薄と呼ばれていた)や盲乳幼児の領域に広げていった。梅津、中島が、実践の場としたのは、東京都立葛飾盲学校、社会福祉法人光道園、東京都心身障害者福祉センターなどであるが、一方で、その教育内容や方法に関する関心は、当時、盲重複障害の子どもに対する教育が徐々に始まっていた盲学校を中心に全国的な広がりを見せていった。  その中で、1973年より重複障害教育研究会全国大会(準備会)が始まり、1974年には日本盲ろう者を育てる会が設立されるにいたった。  重複障害教育研究所は、そのような時期に誕生し、通所指導を通した実践研究の拠点であるとともに、研究会の開催や実践研究の発表の拠点となったのである。重複障害教育研究所では、盲ろう児・者の通所指導を一貫して継続してきたが、しだいに、視覚障害の有無にかかわらず、きわめて障害の重い重度重複障害児・者が中心となり、今日にいたっている。  重複障害教育研究会は、現在もなお、開催され、盲ろう児の教育実践の報告も継続して行われてきたが、日本盲ろう者を育てる会は残念ながら、1983年の第5回全国大会を最後に、活動を停止した。  【資料B】は、このような重複障害教育全国大会に関わる資料、日本盲ろう者を育てる会に関わる資料、重複障害教育研究所における刊行物からなっている。重複障害教育研究所の刊行物には、「研究紀要」「研究報告書」「重複障害教育研究会全国大会発表論集」「岩魂(がんこん通信)」があるが、整理にあたっては、刊行物の種類ごとにまとめることとした。  以上、【資料A】【資料B】について、簡単な解説を加えたが、そこには、山梨県立盲学校に始まった盲ろう児の教育が、地道に継続されてきたことが分かる。だが、盲ろう児の教育は、決して容易いものではない。一人一人の関わり手が、先達の実践や様々な知見に学びつつ、目の前の子どもが示す事実をしっかりと見つめ、独自の工夫がなされなければ、前には進んでいかないものである。その意味で、こうして整理された文献を、更に精査し、それぞれの実践報告や理論的論考の相互の関連性などを明らかにして、今後の盲ろう教育への示唆を抽出していくべきであろう。まさに、それこそが、今後の課題である。 ---53 2.文献リスト 【資料A】盲ろう児の教育等に関して文献資料やインターネットを通じてその存在が知られているもの (No. 文献名 著者 発行年 掲載誌 サイトリンクの順) A1 ろう盲(二重障害)児 堀江貞尚 1953 東北大学教育学部研究年報、41、73ー81 A2 盲学校における重複障害教育の管理運営および盲ろう児の指導計画に関する研究 山梨県立盲学校 1961 A3 言語行動の系譜 梅津八三 1967 東京大学公開講座、言語III9、東京大学出版会、49−82 A4 226 概念行動の基礎学習:1重複障害者の教育:その1盲ろう二重障害者の教育目的(2.学習) 中島昭美 1968 日本教育心理学会総会発表論文集10(0)、94−95 CiNii論文ー226概念行動の基礎学習:1重複障害者の教育:その1盲ろう二重障害者の教育目的(2.学習) A5 227 概念行動の基礎学習:1重複障害者の教育:その2盲ろう二重障害者の教育方法(2.学習) 中島昭美 1968 日本教育心理学会総会発表論文集10(0)、96−97 CiNii論文ー227概念行動の基礎学習:1重複障害者の教育:その2盲ろう二重障害者の教育方法(2.学習) A6 重複障害教育の手びき一盲聾児・盲精薄児・聾精薄児 文部省 1970 東洋館出版社 A7 山梨県立盲学校における盲聾教育に関する研究ー文部省指定実験学校報告書ー 文部省初等中等教育局特殊教育課 1970 A8 盲ろう児の言語行動の形成 梅津八三 1970 言語の科学、2、90−123、東京言語研究所 A9 盲ろう二重障害児の言語行動に関する初期学習の試みについて 前東孝儀・高橋渉 1973 日本特殊教育学会第11回大会発表論文集、52−53 A10 Formation of verbal behavior of deafblind children Umezu,H. 1974 Proceeding of the 20th international congress of psychology Science council of japan、48−74 A11 心理学的行動図 梅津八三 1976 重複障害教育研究所研究紀要、創刊号、1−44 A12 弱視難聴児(S・I)の初期学習 大谷幸雄 1977 重複障害教育研究所研究報告書、創刊号、17−26 A13 視覚・聴覚二重障害児の5年間の記録ー算数の学習を中心として 後藤新平 1979 重複障害教育研究所研究報告書(3)、p117−167、1979−02 Cinii論文ー視覚・聴覚二重障害児の5年間の記録ー算数の学習を中心として A14 盲ろう二重障害児M.Fの初期学習 松木龍夫 1980 重複障害教育研究所研究報告書(4)、p49−57 A15 盲ろう児H君の初期学習 神尾裕治 1981 重複障害教育研究所研究報告書(5)、p77−94 A16 盲ろう二重障害児の指導のなかから:自傷行動を中心として 前東孝儀 1982 情緒障害教育研究紀要(1)、75−79、1982−03 北海道教育大学旭川分校障害児教育研究室 CiNii論文−盲ろう二重障害児の指導のなかから:自傷行動を中心として A17 盲聾唖児教育─三重苦に光を─ メシチェリャコフ著、坂本市郎訳 1984 ナウカ A18 各種障害事例における実践研究 中澤恵江 1985 国立特殊教育総合研究所研究紀要、12、99−106 A19 指点字とは 福島智 1988 小島純朗・塩谷治(編)、ゆびで聴く、松籟社、70−80 A20 重度重複障害教育の実態調査報告書 国立特殊教育総合研究所重複障害教育研究部 1989 A21 重度・重複障害児の教育―盲ろう児の指導実践に学ぶ 志村太喜彌 1989 コレール社 A22 宮城県立盲学校における盲聾児教育について 細目里美 1991 高杉弘之(編)盲襲重複障害児の教育的処遇の実態に関する調査研究一研究報告書一、心身障害教育財団 A23 盲ろう児教育の効果的な運営に関する基礎的研究 川村正也 1991 視覚障害教育論文集(3)筑波大学心身障害学系、103−113 A24 視覚と聴覚に障害を持つ重複障害児の指導ーその1 KW児の幼児期の指導を中心にして一 中川暮美 1991 視覚障害教育実践研究、6、12−28 A25 盲聾重複障害児の教育的処遇の実態に関する調査研究 高杉弘之・土谷良巳・中澤惠江 1991 研究報告書、心身障害児教育財団 A26 食べること学ぶこと話すことーYo君との3年間の係わり合いを通してー 荒木良子・松木健一 1992 科学研究費補助金研究成果報告書「多様な感覚障害を伴う重複障害児の日常生活の初期的行動調整の促進に関する実践的研究」一般研究B、60−113 A27 Yさんとの合宿における係わり合いから学んだこと 藤島省太 1992 科学研究費補助金研究成果報告書「多様な感覚障害を伴う重複障害児の日常生活の初期的行動調整の促進に関する実践的研究」一般研究B、15−26 A28 視覚・聴覚及び軽度精神発達遅滞の障害を持つY児との関わり合いー「養育と指導訓練について」一 堀内伸浩 1992 科学研究費補助金研究成果報告書「多様な感覚障害を伴う重複障害児の日常生活の初期的行動調整の促進に関する実践的研究」一般研究B、35−59 A29 盲難聴幼児の生活の広がりを促す方策を探る一集中指導を通してー 川住隆一 1992 科学研究費補助金(一般研究B)研究成果報告書「多様な感覚障害を伴う重複障害児の日常生活の初期的行動調整の促進に関する実践的研究」(研究代表者:土谷良巳)国立特殊教育総合研究所、114−124 A30 視聴覚二重障害を伴う子どもとの係わり合い一係わり合いの滞りに視点をおいて一 松田直 1992 科学研究費補助金研究成果報告書「多様な感覚障害を伴う重複障害児の日常生活の初期的行動調整の促進に関する実践的研究」一般研究125−136、341ー347 A31 盲聾であることと探索活動一不確定域における一人の盲聾児の行動調整の現れー 土谷良巳 1992 国立特殊教育総合研究所研究紀要、19、1−9 ---54 A32 ある盲聾児との教育的係わり合い一不登校への対処とその経過について 吉武清武・畠山重人 1992 科学研究費補助金研究成果報告書「多様な感覚障害を伴う重複障害児の日常生活の初期的行動調整の促進に関する実践的研究」一般研究B、27−34 A33 現代ロシアもう・ろう児教育の系譜 広瀬信雄 1992 『山梨大学教育学部研究報告第1分冊、人文社会科学系』通号43:193−201、山梨大学教育学部 A34 盲ろう児の言語発達と教育に関する文献的考察:「読み」の指導と想像力の形成を中心に 福島智 1994 特殊教育学研究32(1)、9−17、1994 CiNii論文ー盲ろう児の言語発達と教育に関する文献的考察:「読み」の指導と想像力の形成を中心に A35 視覚・聴覚二重障害を伴う重複障害児の指導に関する実践的研究(2) 狩野和哉 1994 日本特殊教育学会第32回大会発表論文集、692−693 A36 視覚障害と聴覚障害を併せもつ児童・生徒の実態調査 国立特殊教育総合研究所重複障害教育研究部 1994 A37 視覚と聴覚に障害を併せもつ弱視難聴の児童の環境整備に関する事例報告(2) 水谷みどり・宮下幸江・水谷厚彦・中野泰志 1994 弱視教育、32(3)、8−15 A38 視覚と聴覚に障害を併せもつ弱視難聴の児童の環境整備に関する事例報告(1)関みどり・宮下幸江・水谷厚彦・中野泰志 1994 弱視教育、32(1)、7−15 A39 点字リベットにおける触覚的異同の関係づけーある盲襲児の記号操作の基礎学習から一 柴田保之 1994 日本教育心理学会第36会総会発表論文集、553−554 A40 早期教育から始めた弱視・難聴のN児の発達について 鈴木修子 1994 国立特殊教育総合研究所重複障害教育研究部(編)重度・重複障害児の事例研究、17、7−12 A41 盲聾であることと探索活動(その2)ー拠点形成と確定域拡大における秩序一 土谷良巳 1994 国立特殊教育総合研究所研究紀要、21、77−84 A42 盲ろう児の言語・コミュニケーション能力の発達と教育に関する研究一情報保障に焦点をあてて一 三科聡子 1995 日本特殊教育学会第33回大会発表論文集、830−831 A43 視覚障害と聴覚障害を併せ有しているA児に対する言葉の指導について 中村國男 1995 横盲教育、41、28 A44 ある先天性盲ろう児の「閉じこもり」からの立ち直り 菅井裕行・畠山重人・細目里美 1995 障害児教育学研究、2(2)、45−52 A45 視覚・聴覚二重障害児の自主的・能動的な活動を促す取り組み 菅井裕行・鈴木信博・緒方圭子・羽生宏義・細目里美 1995 障害児教育学研究、2(2)、61−76 A46 弱視難聴幼児の発達過程 立石博章・神波修・吉武清實 1995 日本特殊教育学会第33会大会発表論文集、844−845 A47 盲ろう者実態調査報告書 全国盲ろう者協会 1996 社会福祉法人全国盲ろう者協会 A48 盲ろう者とノーマライゼーション 癒しと共生の社会をもとめて 福島智 1997 一般社団法人日本特殊教育学会 A49 未奈ちゃんがおしえてくれたこと 岩崎和美・木村幸子 1997 石川県親子通所センター「子ども達とのかかわりを求めて」、1、1−14 A50 重複視聴覚障害児のための手話教育システム構築の試み 中澤達夫 1997 信州大学教育学部教育実践研究指導センター紀要5、181−189、1997−06 CiNii論文−重複視聴覚障害児のための手話教育システム構築の試み A51 進行性の視覚障害と聴覚障害のある生徒の理解と支援に関する事例研究 中澤惠江・中野泰志・佐藤正幸・佐島毅 1997 国立特殊教育総合 研究所研究紀要、24、89−100 A52 探索活動とコミュニケーションにみられる「さぐりとたしかめ」一視覚聴覚二重障害と肢体不自由を伴う事例の外界との係わりから一 土谷良巳 1997 国立特殊教育総合研究所研究紀要、24、101−110 A53 サカリャンスキー先生と子どもたちーもう・ろう重複障害児教育の記録 サカリャンスキー著、広瀬信雄編訳著 1997 湘南出版社 A54 難聴を併せもつ言重複児に設定した学習の場とそこでの取り組みと係わり 塙忠蔵 1998 重度・重複障害児の事例研究、21、9−14 A55 盲ろう二重障害における初期的なひととの係わり合い 土谷良巳・菅井裕行 1998 国立特殊教育総合研究所研究紀要、25、83−98 A56 ありちゃんのは・な・しーある弱視ろう児における通じ合いの形成ー 阿部真由美 1999 障害児教育学研究、6(1)、51−54 A57 先天性盲聾二重障害を背負うゆかりさんとの十五年間の係わりから学ぶこと 木村允彦 1999 金沢大学教育学部紀要教育科学編、48、213−236 A58 盲ろう障害がもたらす課題の整理とこれからの支援の展望一日本各地から寄せられた相談と問い合わせの分析を通してー 中澤惠江 1999 国立特殊教育総合研究所研究紀要、26、23−36 A59 「分かりあう」過程としての学習 重度・重複障害児の事例研究 菅井裕行 1999 国立特殊教育総合研究所研究紀要22、29−38 A60 視覚聴覚二重障害事例における点字信号系活動の形成・促進に関する学習 菅井裕行・土谷良巳 1999 国立特殊教育総合研究所研究紀要、26、85−96 A61 ある弱視ろう児の「視る力」を促す係わりについて 阿尾有朋・立石博章・吉武清寛 2000 重度・重複障害児の事例研究、23、23−27 A62 視覚聴覚二重障害を有する児童・生徒の実態調査報告書 国立特殊教育総合研究所重複障害教育研究部 2000 A63 視覚・聴覚に障害のあるKちゃんとのかかわり合い 大内洋一 2000 聴覚障害、594、31−35 A64 1999Survey−the educational situation of deafblind students in Japan Sugai,H.&Tsuchiya,Y. 2000 DBI Review、25、16−21 A65 久里浜だより(289)視覚聴覚二重障害児の実態に関する調査研究から 土谷良巳 2000 教育と医学48(1)、83−85、2000ー01 CiNii論文ー久里浜だより(289)視覚聴覚二重障害児の実態に関する調査研究から A66 ネゴシエーションの視点からみた初期的コミュニケーションー先天的な盲ろう二重障害におけるコミュニケーションをめぐってー 土谷良巳・菅井裕行 2000 国立特殊教育総合研究所研究紀要、27、77−88 ---55 A67 視覚、聴覚の障害が伝達行為の発達に及ぼす影響一母子の相互作用に関する研究の展望一 阿尾有朋・上埜高志・吉武滑實 2001 東北大学大学院教育学研究科研究年報、49、333ー341 A68 視覚聴覚二重障害児の視機能評価と教育的支援についての事例報告一文字処理有効視野の評価を中心にー 林尚美・中野泰志・中澤惠江 2001 一般研究報告書 重複障害児の視機能評価と教育支援についての研究一特殊教育諸学校と通園施設での取り組みを通してー(平成11年度〜平成13年度)、独立行政法人国立特殊教育総合研究所重複障害 教育研究部、14−23 A69 盲ろう児のコミュニケーション方法一分類と体系化の試みー 中澤惠江 2001 国立特殊教育総合研究所研究紀要、28、43−55 A70 英国における特殊教育の現状と展望一盲ろう教育の独自性と専門研修に焦点をあてて 菅井裕行 2001 国立特殊教育総合研究所研究紀要、28、131−145 A71 欧米における盲ろう教育の動向一イギリス・デンマーク・ノルウェー・アメリカにおける取り組みー 菅井裕行 2001 国立特殊教育総合研究所世界の特殊教育、15、33−48 A72 聾の両親をもつ視覚聴覚二重障害・脳梁形成不全児1例の乳幼児期言語・コミュニケーション発達と母子指導の経緯 黒田生子・今村清志・伊藤泉・瀧本勲 2002 音声言語医学、43、375−385 A73 手で食べるー盲聾肢体不自由児の摂食行動拡大の経過ー 中村保和 2002 障害児教育学研究、第7巻第1号、45−52 A74 障害の重度・重複化 中澤惠江 2002 聴覚障害、57、9−12 A75 盲ろう教育とネゴシエーション研究ーその背景「先天性盲ろう児の語・意味生成としてのネゴシエーションに関する研究 菅井裕行 2002 科学研究費補助金研究報告書、基盤研究c−2、研究代表者土谷良巳」、22−28 A76 係わり合うなかでの子どもの理解一盲難聴二重障害であるNとの係わり合い一 土谷良巳 2002 国立特殊教育総合研究所重複障害教育研究部(編)重度・重複障害児の事例研究、25、31−45 A77 先天性盲ろうの子どもの語・意味生成としてのネゴシエーション 土谷良巳他 2002 日本教育心理学会総会発表論文集44(0)、S24−S25 CiNii論文ー先天性盲ろうの子どもの語・意味生成としてのネゴシエーション A78 盲ろう教育研究についての最新情報 独立行政法人国立特殊教育総合研究所 2003 教育と医学、51(4)、89−91 A79 東京都の盲ろう教育事情 後藤新平 2003 埼玉大学教育学部障害児教育講座細淵研究室「東京の障害者教育史研究会」編誌1−17.393 A80 視覚聴覚二重障害児の視機能評価と教育的支援についての事例報告:文字処理有効視野の評価を中心に 林尚美 2003 日本眼科紀要=Folia ophthalmologica Japonica54(8)659−663、2003−08−28 CiNii論文ー視覚聴覚二重障害児の視機能評価と教育的支援についての事例報告:文字処理有効視野の評価を中心に A81 Jくんとの係わり合い(その2) 中田誠・峯敦子 2003 科学研究費補助金研究成果報告書「先天性盲ろう児の語・意味生成としてのネゴシェーションに関する研究」基盤研究c−2、39−54 A82 『横浜訓盲学院の盲ろう教育』〜盲ろう教育部の取り組み〜 鈴木弘子 2004 横浜訓盲学院 A83 盲ろう児の余暇活動に関する基礎的考察 中村保和・川住隆一 2004 東北大学大学院教育学研究科研究年報、52、319ー336 A84 学校コンサルテーションによる重複障害教育担当教員の専門研修支援に関する研究 菅井裕行 2004 平成13−15年度科学研究費補助金(基盤研究c2)研究成果報告書、研究代表者:菅井裕行 A85 感覚障害を伴う重複障害児教育をめぐる研究動向:視覚聴覚二重障害を中心に 菅井裕行 2004 特殊教育学研究41(5)、521−526 CiNii論文−感覚障害を伴う重複障害児教育をめぐる研究動向:視覚聴覚二重障害を中心に A86 視覚聴覚二重障害教育を担当する教師の専門性一視覚聴覚二重障害が初期発達に及ぼす影響について一 菅井裕行・吉武清実 2004 日本教育心理学会総会発表論文集44(0)、S24−S25 A87 カレンダーボックス 土谷良巳 2004 上越教育大学障害児教育実践センター紀要、10、63−66 A88 感覚障害を伴う重複障害児(盲ろう児を含む)への教育的支援 後上鐵夫 2005 世界の特殊教育19、1−5、2005−03、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 CiNii論文−感覚障害を伴う重複障害児(盲ろう児を含む)への教育的支援 A89 日本における盲ろう教育の展開と重複障害教育への貢献 中澤惠江 2005 世界の特殊教育19、7−12、2005−03、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 CiNii論文−日本における盲ろう教育の展開と重複障害教育への貢献 A90 弱視ろうの子どもとの相互的・共同的活動における「注意の共有」ー事例研究ー 土谷良巳 2005 日本特殊教育学会第43回大会発表論文集、738 A91 盲難聴の子どもとの「イメージを共有する」活動ー事例研究ー 土谷良巳 2005 日本教育心理学会第47回総会発表論文集、527 A92 弱視ろう児への組織的な働きかけにおける会話状況の展開過程:話し相手による情報保障に視点をおいて 中村保和・川住隆一 2006 特殊教育学研究44巻、1号p.35−46 弱視ろう児への組織的な働きかけにおける会話状況の展開過程:話し相手による情報保障に視点をおいて(jst.go.jp) A93 学校コンサルテーションによる特殊教育教師の専門性支援ー視覚聴覚二重障害教育を担当する教師を支援した事例ー 菅井裕行 2006 コミュニティ心理学研究9(2)、134−148 CiNii論文−学校コンサルテーションによる特殊教育教師の専門性支援―視覚聴覚二重障害教育を担当する教師を支援した事例― A94 重症心身障害児・者とのコミュニケーション 土谷良巳 2006 発達障害研究、28、238−247 A95 弱視ろう児における「過去の出来事」に関する会話の特徴と維持 中村保和・川住隆一 2007 東北大学大学院教育学研究科研究年報、56、229−245 A96 盲ろう児のかかわり手との共同的活動の展開過程ー触覚的共同注意の操作的定義を用いてー 中村保和・川住隆一 2007 特殊教育学研究、45、179−193 CiNii論文−盲ろう児のかかわり手との共同的活動の展開過程:触覚的共同注意の操作的定義を用いて A97 盲ろう児の余暇の過ごし方ー保護者に対する質問紙調査を通してー 中村保和・川住隆一 2007 特殊教育学研究、44(5)、301−313東北大学大学院教育学研究科教育ネットワークセンター年報(7)、59−68、2007−03 A98 弱視ろう児に対するコミュニケーション支援ー大学における教育相談でのかかわりを通して 中村保和 2007 東北大学大学院教育学研究科教育ネットワークセンター年報(7)、59−68、2007ー03 CiNii論文ー弱視ろう児に対するコミュニケーション支援--大学における教育相談でのかかわりを通して A99 学校コンサルテーションによる盲ろう児担当教員支援の試み 菅井裕行2007 宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀要(2)、1−14、2007−03 CiNii論文−学校コンサルテーションによる盲ろう児担当教員支援の試み ---56 A100 盲ろうに加えて重度障害を有する子どもへの教育的支援に関する実践研究 菅井裕行 2007 東北大学博士学位論文 P1H190091(1).pdf A101 身体接触を拒む盲ろう児とのやりとり形成の試み 菅井裕行 2008 障害児教育学研究、12(1・2)、50ー63 A102 先天性盲ろう児の初期コミュニケーション(自主シンポジウム29、日本特殊教育学会第45回大会シンポジウム報告) 菅井裕行 2008 特殊教育学研究45(5)、327−328、2008−01−31 CiNii論文ー先天性盲ろう児の初期コミュニケーション(自主シンポジウム29、日本特殊教育学会第45回大会シンポジウム報告) A103 視覚・聴覚二重障害生徒の教育(特集 障害の重複化・多様化に対応した教育) 武井洋子他 2008 特別支援教育(29)、16−19 CiNii論文ー視覚・聴覚二重障害生徒の教育(特集 障害の重複化・多様化に対応した教育) A104 盲ろう教育における教員の専門性向上のための研究 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(平成21年) 2009 専門研究B研究成果報告書(平成19年度〜20年度) A105 実践研究論集等ー退職を迎えてー 後藤新平 2009 東京都立八王子盲学校(平成21年3月) A106 視覚・聴覚二重障害児の5年間の記録 後藤新平 2009 東京都立八王子盲学校(平成21年3月) A107 先天性盲ろうの子どものコミュニケーションにおける係わり手との関係性ー接近・回避の文脈に視点をおいた弱視難聴二事例による考察ー 土谷良巳 2009 上越教育大学特別支援教育実践研究センター紀要、15、15−21 A108 弱視難聴児との会話の質的変容を目指した実践研究ー繰り返される発言に対する係わり手の働きかけに視点をおいてー 藤原結香・菅井裕行 2010 日本特殊教育学会第48回大会発表論文集、403 A109 先天性盲ろう児へのコミュニケーション支援(自主シンポジウム31、日本特殊教育学会第47回大会シンポジウム報告) 菅井裕行 2010 特殊教育学研究47(5)、378−379、2010−01−31 CiNii論文ー先天性盲ろう児へのコミュニケーション支援(自主シンポジウム31、日本特殊教育学会第47回大会シンポジウム報告) A110 盲ろう児への支援事例 堀内恭子 2011 視覚リハビリテーション研究=Japanese journal of vision rehabilitation1(2)、115−119 CiNii論文ー盲ろう児への支援事例 A111 盲ろう(弱視難聴)障害のある生徒の通学開始に向けての歩行指導の試み:大学・学校の連携(コラボレーション)による支援 菅井裕行 2011 感覚代行シンポジウム37、77−80、2011−12−05 CiNii論文ー盲ろう(弱視難聴)障害のある生徒の通学開始に向けての歩行指導の試み:大学・学校の連携(コラボレーション)による支援 A112 欧州における先天性盲ろうの子どもとの共創コミュニケーションアプローチ 土谷良巳 2011 上越教育大学特別支援教育実践研究センター紀要、17、1−11 A113 盲ろう者として生きて−指点字によるコミュニケーションの復活と再生 福島智 2011 明石書店 A114 先天盲ろう児教育の夜明け:山梨県立盲学校における実践記録(特集 戦後の障害者史(1945〜1975):ゼロからのスタートを省みる) 岡本明 2012 ノーマライゼーション:障害者の福祉32(8)、36−38、2012−08、日本障害者リハビリテーション協会 CiNii論文ー先天盲ろう児教育の夜明け:山梨県立盲学校における実践記録(特集 戦後の障害者史(1945〜1975):ゼロからのスタートを省みる) A115 もう一人の奇跡の人「オリガ・I・スコロホードワ」の生涯 広瀬信雄・千明弘美・宮井清香 2012 新読書社 A116 先天性盲ろう乳幼児のコミュニケーション方法の形成過程 熊田華恵・中川辰雄 2013 横浜国立大学教育人間科学部紀要T、教育科学15、49−64 A117 先天性盲ろう乳幼児の保護者が養育時に抱える困難に関する研究 熊田華恵・土井幸輝・杉中拓央・中澤恵江・畠山拓朗・中川辰雄 2013 日本感性工学会論文誌、12、537−543 A118 盲ろうあ児教育のパイオニア・サカリャンスキーの記録 サカリャンスキー・スカロホードワ・メシチェリャコフ著、広瀬信雄編訳著 A119 盲ろう児の指導 菅井裕行 2015 玉村公二彦・清水貞夫・黒田学・向井啓二(編)、キーワードブック特別支援教育―インクルーシブ教育時代の障害児教育― クリエイツかもがわ、126−127 A120 重複障害教育Vー盲ろう(盲ろう二重障害)教育ー 柘植雅義・木船憲幸(編)、改訂新版特別支援教育総論土谷良巳 2015 放送大学出版、122−139 A121 山梨盲・盲ろう教育資料群からの問いかけ今につながる研究と実践の記録 星野敏康 2016 視覚障害:その研究と情報(341)、1−7、2016−10 CiNii論文−山梨盲・盲ろう教育資料群からの問いかけ 今につながる研究と実践の記録 A122 先天盲ろう児教育資料の分析および資料電子化の試み(福祉情報工学) 岡本明 2016 電子情報通信学会技術研究報告=IEICE technical report:信学技報116(139)、31−36、2016ー07−15 CiNii論文ー先天盲ろう児教育資料の分析および資料電子化の試み (福祉情報工学) A123 盲ろう児教育の歴史と現代:その開始と現代的サービスの支援機器 小野佐保子・仙宅元記・広瀬信雄 2016 山梨障害児教育学研究紀要=山梨障害児教育学研究紀要(10)、96−110、2016ー02−01 CiNii論文ー盲ろう児教育の歴史と現代:その開始と現代的サービスの支援機器 A124 先天盲ろう児のコミュニケーション発達 菅井裕行 2016 手話学研究25(0)、17−29 CiNii論文ー先天盲ろう児のコミュニケーション発達 A125 障害の重い子どもとの共同活動における共同性と相互性ー行動体制間(相互)調整の観点からの考察ー 土谷良巳 2016 上越教育大学特別支援教育実践研究センター紀要、22、9−18 A126 山梨県立盲学校における先天盲ろう児教育実践の概要と資料の現状 飯塚潤一・宮城愛美・天野和彦 2017 筑波技術大学テクノレポート25巻1号 CiNii論文ー山梨県立盲学校における先天盲ろう児教育実践の概要と資料の現状 筑波技術大学機関リポジトリ(nii.ac.jp) A127 先天盲ろうの子どもとかかわり手とのコミュニケーションに関する研究動向 中村保和 2017 特殊教育学研究、55、171−181 A128 重症心身障害を有する子どもとのコミュニケーションと環境についてー子どもにとって分かりやすい予告の受信は、主体的な発信につながることー 中澤惠江 2017 日本重症心身障害学会誌42巻、19−25 A129 最初の重複障害教育としての山梨盲学校での盲ろう児指導:映画『盲ろう児:その教育』をより深く理解するために(人文・社会科学) 清水貞夫他 2017 奈良教育大学紀要.人文・社会科学=Bulletinof Nara University of Education.奈良教育大学編66(1・2)、39−51、2017−11 CiNii論文ー最初の重複障害教育としての山梨盲学校での盲ろう児指導:映画『盲ろう児:その教育』をより深く理解するために(人文・社会科学) A130 先天性全盲ろう児の音声言語訓練長期記録の分析状況及び保存活動 菊池英明ら 2018 言語資源活用ワークショップ発表論文集(3)、236−240、国立国語研究所 CiNii論文ー先天性全盲ろう児の音声言語訓練長期記録の分析状況及び保存活動 ---57 A131 視覚聴覚二重障害児(盲ろう児)の療育の実態に関する検討:児童発達支援施設等全国調査 前田晃秀・廣田栄子 2018 筑波技術大学テクノレポート26(1)、11−17、2018−12、筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会 CiNii論文−視覚聴覚二重障害児(盲ろう児)の療育の実態に関する検討:児童発達支援施設等全国調査 A132 高等教育機関における盲ろう学生の研究生活支援(福祉情報工学) 佐藤正幸他 2018 電子情報通信学会技術研究報告=IEICE technical report:信学技報117(502)197−200、2018−03−09 CiNii論文ー高等教育機関における盲ろう学生の研究生活支援(福祉情報工学) A133 先天性の盲聾児に対する点字や指文字による言語教育の可能性 柴田保之 2018 國學院大學人間開発学研究、9、57−71 A134 本学における先天性全盲ろう学生への授業支援 白澤麻弓ら 2018 筑波技術大学テクノレポート26(1)、11−17、2018−12 CiNii論文ー本学における先天性全盲ろう学生への授業支援 A135 先天性盲ろう児におけるコミュニケーション機能の発達過程とチームアプローチ 阿尾有朋 2019 現代児童学研究、第2巻第2号、13−25 A136 大学院で学ぶ先天性全盲ろう学生への授業支援ー登録通訳者への研修会実施ー 磯田恭子ら 2019 筑波技術大学テクノレポート26(2)、11−16、2019−03 CiNii論文ー大学院で学ぶ先天性全盲ろう学生への授業支援─登録通訳者への研修会実施─ A137 盲ろう児に対する教育的支援ー外部講師による定期的・継続的な介入の活用ー 三科聡子・岡澤治樹 2019 日本特殊教育学会第57回大会(発表論文は電子媒体) A138 重度の知的障害と肢体不自由がある先天盲難聴児の身体接触を基盤としたやりとりにおける内的活動の諸相 岡澤慎一 2020 宇都宮大学教育学部研究紀要第1部、70、97−108 A139 多人数クラス環境での盲ろう学生への授業支援システムの構築と評価 大西淳児 2020 筑波技術大学テクノレポートVol.28(1)Dec.2020 筑波技術大学機関リポジトリ(nii.qc.jp) A140 本学院の盲ろう幼児・児童・生徒の教育実践研究〜パーキンス盲学校国際部門との連携を通して〜 中川・安田・西濱・後藤 2020 横浜訓盲学院 A141 最初に夜を手ばなした 椿冬華 2020 マガジンハウス A142 中島昭美著作集第1集 中島昭美 2021 公益財団法人重複障害教育研究所、1−92 A143 中島昭美著作集第2集 中島昭美 2022 公益財団法人重複障害教育研究所、1−116 A144 『盲ろう教育研究紀要1』(1993年3月) 1993 A145 はじめに 福島智 1993 A146 私の手とおはなししてください バルブロ・イェロス(教育専門委員会訳) 1993 A147 盲ろう児ワークショップ 教育専門委員会小島純郎 1993 A148 ノルウェーにおける盲ろう教育と支援体制 中澤恵江 1993 A149 盲ろうに関するビデオ資料 中澤恵江 1993 A150 『盲ろう教育研究紀要ー2』(1994年3月) 1994 A151 はじめに 福島智 1994 A152 盲ろう児ワークショップ(盲ろう幼児に関する研究と交流)教育専門委員会 1994 A153 盲ろう児教育研修会(盲ろう幼児の見えと聞こえについて) 菅原廣一・中野泰志 1994 A154 インタビュー「盲ろう児と共にー田辺浩一さんと母久美子さんを訪ねてー」 福島智 1994 A155 国際盲ろう教育協会の概要 三科聡子 1994 A156 『盲ろう教育研究紀要ー3』(1995年3月) 1995 A157 はじめに 高杉弘之 1995 A158 アッシャー症候群の子どもたちの教育プログラム(スェーデンの一眼科医の視点から) イングボリ・ステンストルム(三科聡子訳) 1995 A159 アッシャー症候群をもつ青少年と係わるときの配慮 ロビン・D・フィルマン、L・E・レグワイア、マーサ・シェリダン(中澤恵江訳) 1995 A160 1993年度の視覚障害と聴覚障害を併せもつ児童・生徒の実態調査の概要(網膜色素変性を併せもつ児童・生徒の実態と課題に焦点を当てて) 中澤恵江・高杉弘之 1995 A161 視覚と聴覚に進行性の障害がある児童の見え方ときこえ方を考慮した環境整備の取り組み 水谷みどり・宮下幸江・水谷厚彦・中野泰志 1995 A162 アッシャー症候群をもつ少年との合宿から学んだこと 盲ろう児教育委員会・中野泰志・福島智 1995 A163 網膜色素変性を併せもつ聴覚障害者へのインタビュー(新米ママがんばれ 金政かおりさん) 矢部健三・三科聡子 1995 A164 『盲ろう教育研究紀要ー4』(1998年3月) 1998 A165 新担任の先生へ、Nさんをよろしく(盲ろうの他いくつかの障害を併せもった子どもとの3年間の学校生活を振り返って) 小林克彦 1998 A166 Nさんの新しい担任より、この原稿を読んで 三宅優子 1998 A167 Kさんと共に 星野勉 1998 A168 地域に根ざす-阪田広揮さんと阪田美千代さんに聞く 矢部健三・三科聡子 1998 A169 「盲ろう」に関するインターネット上の資源について 中澤恵江 1998 A170 『盲ろう教育研究紀要ー5』(2000年5月) 2000 A171 目と耳の両方が不自由な子ども達の移行期に関する保護者の意識調査 星野勉・三科聡子・中澤恵江 2000 A172 7名の盲ろう児と共に 伊藤泉 2000 A173 3人の盲ろう児の入学−難聴幼児通園施設から聾学校小学部へ、そしてもうすぐ中学生− 太田恵津子 2000 ---58 A174 特殊教育国際フォーラム「盲ろう児のための教育」 マイケル・T・コリンズ(中澤恵江訳) 2000 A175 『盲ろう教育研究紀要-6』(2002年7月) 2002 A176 はじめに 2002 A177 「CHARGE症候群ー両親のための管理手引書」の部分翻訳 中澤恵江・三科聡子翻訳 2002 A178 CHARGEの会について 松村久美子 2002 A179 CHARGEの会 夏の集いの報告 杉山寿章 2002 A180 CHARGEの会 夏の集いに参加して 寺崎勉 2002 A181 CHARGEの会 夏の集いに参加して 古田恵美子 2002 A182 ちょっと変わった病気を抱えた子どもの物語ーCHARGE連合のS子、誕生から3歳までのあゆみ 2002 A183 歩み 鈴木祐子 2002 A184 Kさんとの思い出 長谷部和子 2002 A185 CHARGE連合に関する情報のリソースーインターネットのホームページ検索結果からー 小林克彦 2002 A186 『盲ろう教育研究紀要ー7』(2005年6月) 2005 A187 はじめに 中澤恵江 2005 A188 児童の興味・関心から始める教育活動 星祐子 2005 A189 盲ろう児と支援機関をつなぐ、保護者が管理する情報ポートフォリオ 中澤惠江 2005 A190 盲ろう児の音楽〜点字楽譜の工夫〜 西村晴美・石田良子 2005 A191 ヘリコプター(共にある会) 石田良子 2005 A192 メーリングリストと盲ろう児 尾崎伊佐子 2005 A193 盲ろう児の放課後支援としての銭湯サポート 河野恵美・小田浩一 2005 A194 盲ろう児に対する図画工作科実践報告〜盲学校における触覚を重視した表現・鑑賞活動〜 増岡直子 2005 A195 盲学校における盲ろう児の体育 佐藤知洋 2005 A196 盲ろう生徒の「話す」ことと「書く」こと〜コミュニケーション手段の獲得への取り組みと作文指導を通して〜 田中貴美・三浦憲一 2005 A197 横浜訓盲学院の盲ろう教育 鈴木弘子 2005 A198 盲ろう児の教室環境 大西文代 2005 A199 盲ろう海外事情1〜スウェーデンより〜 藤井明美 2005 A200 目的指向性を持った盲ろう疑似体験の手法の構築ー問題解決思考を育む盲ろう疑似体験を通してー 前田晃秀 2005 A201 盲ろう者向け支援機器の開発ー指点字支援と点字を使用しない人の支援ー 坂尻正次・岡田伸一・伊藤知幸・富田英雄・伊福部達 2005 A202 光が丘ワークセンターにおける盲ろう者 渡辺智恵子 2005 A203 光道園さくら館での生活の様子について 田中律子・寺山佳代子 2005 A204 高知県盲ろう者ニーズ調査から見えてきたこと 吉野由美子・別府あかね・濱田美和子 2005 A205 成人盲ろう者の立場からー学校生活を振り返って思うことー 柴崎美穂・田幸勇二 2005 A206 ろう弱視者の生活を支えている支援・サービスの分析 島田仁美・小川喜道 2005 A207 高等教育機関に在籍する盲ろう学生の教育・日常生活支援方法の構築 佐藤正幸・岡本明・渡部安雄・佐々木健・中澤惠江 2005 A208 盲ろう者の手引き方法について 鶴見朝子・別府あかね 2005 A209 『盲ろう教育研究紀要ー8』(2007年8月)「視覚及び聴覚に併せて障害を有する子どもを考える」 2007 A210 はじめに 中澤恵江 2007 A211 盲ろう者とQOLー柔道を通してー 三浦憲一・田中貴美 2007 A212 メールから広がる社会ー3年間2000回のやりとりの中でー 西村晴美 2007 A213 乗馬を楽しむ自然・馬・人の会にて 山本真理 2007 A214 盲ろう児と本 石田良子 2007 A215 盲ろう者と時計・旅行 岩原秀子 2007 A216 点字ニュース500km 離れた連係プレイ 石田良子・岩原秀子 2007 A217 好きなこと、できること、人と交わることで生活を組み立てる 中澤恵江 2007 A218 陶芸という光り『盲ろう教育研究紀要ー9「視覚及び聴覚に併せて障害を有する子どもを考える」』(2009年12月) 円谷正利 2007 A219 はじめに 星野勉 2009 A220 子どもと、教材と、教師と〜塙忠蔵先生に聞く〜 塙忠蔵・三科聡子 2009 A221 光道園における盲ろうの利用者への支援について 高田涼子・松ヶ谷容子 2009 A222 地域作業所わくわくわーく活動報告 岡田恭子・山本真理・貝嶋敦子・星野勉 2009 ---59 A223 Y君の学校生活とコミュニケーション 今村光宏 2009 A224 感覚障害(視覚障害・聴覚障害)を重複している肢体不自由児童がコミュニケーション手段としての文字を獲得していくための初期学習指導実践報告 〜自作教材教具でのやりとりを中心にして〜 中山喜崇 2009 A225 ろう学校幼稚部での取り組み〜A君の成長から〜 西野陽子 2009 A226 「盲ろう」であるDくんのやりとりの素地づくりを目指して 星視文 2009 A227 『盲ろう教育研究紀要ー10(2012年8月) 2012 A228 盲ろう教育の過去、現在、未来そして日本、世界 中澤惠江 2012 A229 盲ろう児D君の中学部におけるかかわりの拡がりについて 加藤敦 2012 A230 盲ろう生の日本語習得の取り組み〜ろう学校における国語指導を通して〜 中村淑子 2012 A231 肢体不自由のある盲ろうの子どもたちの教育 三國勝司 2012 A232 肢体不自由のある盲ろう重複児の支援の始まり〜Hさんが豊かな学校生活を送るために〜 金子亜子 2012 A233 肢体不自由のある盲ろうの子どもたちの教育〜H君との関わりあいの中で見えてきたこと〜 宮崎広子 2012 A234 『盲ろう教育研究紀要ー11』(2015年2月) 2015 A235 盲ろう児・者の今と豊かな未来のために〜前全国盲ろう教会事務局長 塩谷治氏に伺う〜 2015 A236 高等部卒業から社会生活への移行〜知的障がい特別支援学校における盲ろう児教育〜12年間の学校教育からの卒業と地域社会への移行に向けた取り組み 丹野文人 2015 A237 「盲ろう」教育教材・資料の概要と今日的課題 白倉明美 2015 A238 「我が国の盲ろう教育に関する要望」について 森貞子 2015 A239 一人旅体験記 森敦史 2015 A240 『盲ろう教育研究紀要ー12』(2017年7月) 2017 A241 Sさんの学校生活紹介〜新潟盲学校の取組〜 上田淳一 2017 A242 盲ろう幼児の「わかる力」を支える保育〜視覚特別支援学校幼稚部での取組〜 高見節子 2017 A243 心に寄り添い、心を育て、ことばを育てる 田中麻友 2017 A244 盲ろうの子どもは生涯教育 貝嶋敦子 2017 A245 現在までを振り返って、今とこれから 広重真佐子 2017 A246 盲ろう児コミュニケーション教育・支援ガイド―豊かな「会話」の力を育むために バーバラ・マイルズ、マリアンヌ・リジオ(岡本明、山下志保、亀井笑訳) 2021 ---60 【資料B】公益財団法人重複障害教育研究所に関連するもの (No. 文献名 著者 発行年 掲載誌の順) B1 Hさんとの出会い 佐藤光義 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、145−150 B2 盲ろう児指導の感想 後藤新平 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、151−167 B3 弱視ろう児の算数指導の実践例 高橋渉 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、168−211 B4 盲ろう児の初期学習NM(11才2か月男)の例 長谷川順子 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、212−223 B5 盲聾二重障害者の教育記録概要 高橋寛 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、224−243 B6 盲ろう重複障害の指導に参加して 菅田光子 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、244−248 B7 盲ろう二重障害者の教育内容と方法 ー後天的盲ろう者K君の例ー 松岡敏彦 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、249−263 B8 私たちの心 福岡和子 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、264−267 B9 盲ろう児・精薄を伴う盲児の学習法の研究ー主として感覚・運動的学習を中心としてー 前東孝儀・大関克己・森宏・安藤節夫・宮川千枝子 1972 重複障害教育研究会全国大会準備会発表論集、268−269 B10 ある盲ろう幼児の指導例 高橋渉・香川すみ子・薮内秀敏 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.1盲乳幼児編、32−56 B11 三重障害をもつK子の学習の可能性を探る 佐藤光義・金城善子 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.4視覚の初期学習編、13−16 B12 盲ろう二重障害者の言語行動に関する初期学習についてーS・Hの事例ー 前東孝儀 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、1−7 B13 盲ろう児N.Mの学習過程 井上早苗・山田麗子・長谷川順子 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、8−11 B14 盲ろう二重障害児の教育方法について 塙忠蔵 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、12−19 B15 不完全盲ろう児の学習について 大谷幸雄 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、20−27 B16 盲ろう児の指導ー今学期を振り返ってー 後藤新平 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、28−36 B17 盲ろう二重障害児の初期学習 松岡敏彦 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、37−44 B18 盲ろう児M子ちゃんについて 二階堂裕子 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、45−48 B19 中村邦雄のコミュニケーションについて 松井悦子 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、49−51 B20 盲ろう児の身振りサインと言語のつながり 佐藤公明 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、52−58 B21 古宮晴夫君のこと 中島知子 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、59−63 B22 沖縄の盲ろう者仲井間英子さんのこと 井上早苗 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、64−69 B23 盲ろう教育の充実のために 随想 加藤安雄 1973 重複障害教育研究会全国大会第1回発表論集No.3盲ろう二重障害編、70−77 B24 盲ろう二重障害児の初期学習その2<昭49.9〜昭49.7> 松岡敏彦 1974 重複障害教育研究会第2回全国大会発表論集その3盲ろう二重障害児編、1−24 B25 盲ろう者の保健理療課程の指導をどのようにしたらよいか 窪田清和 1974 重複障害教育研究会第2回全国大会発表論集その3盲ろう二重障害児編、25−26 B26 盲ろう児NM(13才男児)の触覚による位置の学習過程(73.1〜74.7) 井上早苗・鹿取広人・長谷川順子・山田麗子 1974 重複障害教育研究会第2回全国大会発表論集その3盲ろう二重障害児編、27−30 B27 視覚の初期学習ー群馬盲サユリの学習ー 薮内秀敏 1974 重複障害教育研究会第2回全国大会発表論集その3盲ろう二重障害児編、31−40 B28 弱視ろう児(S.I)のその後の報告その2 大谷幸雄 1974 重複障害教育研究会第2回全国大会発表論集その3盲ろう二重障害児編、41−56 B29 目の学習 佐藤公明 1974 重複障害教育研究会第2回全国大会発表論集その3盲ろう二重障害児編、57−60 B30 H子の昨今ー近況報告ー 後藤新平 1974 重複障害教育研究会第2回全国大会発表論集その3盲ろう二重障害児編、61−74 B31 盲ろう二重障害児S.Hの学習について 前東孝儀 1974 重複障害教育研究会第2回全国大会発表論集その3盲ろう二重障害児編、75−85 B32 S.H児の学習経過について 前東孝儀 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、1−4 B33 小百合ちゃん(弱視ろう)の初期学習ーその3ー 大谷幸雄 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、5−16 B34 ひろみ君の訪問指導の記録 神尾裕治・水口浚 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、17−31 B35 盲ろう者T.S君の通学における教育の課題 柏原孝子 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、32−39 B36 WATASI WA KIKOE NAIー仲間との交流からー 後藤新平 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、40−51 B37 英樹君との2年間の歩み 塙忠蔵 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、52−96 B38 盲ろう二重障害児教育とY.T児の指導例 西村哲三 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、97−102 B39 盲ろう二重障害児ヨシ君の教育例 松岡敏彦 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、103−112 B40 盲ろう児の初期学習ーコミュニケーションを主としてー 運天恒子 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、113−128 B41 行動の自発を促す刺激の工夫について 重複研究グループ 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、129−159 B42 盲ろう二重障害者に対する点字の導入法 淵辺信俊 1975 重複障害教育研究会第3回全国大会発表論集盲ろう編、160−167 B43 岩手盲における重複障害教育の現況 細川敏男 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集,18−23 B44 重度重複障害児に対する音声を利用した生活訓練についての実施報告 菅原武威 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、24−29 B45 5年目を迎えたH子との学習 後藤新平 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集,85−91 B46 名地弘巳の音楽指導 千葉久子 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、92−98 B47 英樹君の教育目標1971.4.8〜1972.3.20 塙忠蔵 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、116−122 B48 H.Sの文字学習について 志村太喜彌 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、123−128 B49 勝利君・純一君の初期学習 山本モト 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、129−134 B50 盲ろう者の保健理療科における職業教育について 窪田清和 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、142−144 B51 盲聾二重障害児教育の初期体育指導について 上田まつ・加藤治・北野与一 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、145−154 B52 盲ろう二重障害児 義行くん、義彦くんの学習経過(S50.9〜51.6) 松岡敏彦 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、161−171 B53 ちえみさんの学習 重複障害研究グループ 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、180−184 B54 N.M(盲ろう児)君の発達を促す 中野正一 1976 重複障害教育研究会第4回全国大会発表論集、185−190 B55 勝利君・純一君の現況と交信学習について 山本モト 1977 重複障害教育研究会第5回全国大会発表論集、1−7 B56 名地弘巳の数学指導 阿部邦幸 1977 重複障害教育研究会第5回全国大会発表論集、8−14 B57 盲ろう児指導の感想ー今学期をふり返って 吉田一 1977 重複障害教育研究会第5回全国大会発表論集、15−20 B58 盲聾児とともに一年余 飯野常雄 1978 重複障害教育研究会第6回全国大会発表論集、26−35 B59 視覚聴覚障害のT児を指導して 薗部光子・尾川尚子 1978 重複障害教育研究会第6回全国大会発表論集、36−43 B60 H君の通所指導について 神尾裕治 1979 重複障害教育研究会第7回全国大会発表論集、6−9 B61 盲ろう二重障害児(弱視)の初歩的な文字の記号操作学習 松岡敏彦 1980 重複障害教育研究会第8回全国大会発表論集、58−68 B62 盲ろう二重障害児(弱視)の初歩的な文字の記号操作学習PART2 松岡敏彦 1981 重複障害教育研究会第9回全国大会発表論集、34−41 ---61 B63 自発行動の変容を目差しての学習法の工夫 より確かな触感覚としての手の捜査活動ができるために 宮脇和 1981 重複障害教育研究会第9回全国大会発表論集、31−35 B64 K児の初期学習 宮脇和 1982 重複障害教育研究会第10回全国大会発表論集、41−48 B65 たぬき寝のKちゃん 福本康子 1982 重複障害教育研究会第10回全国大会発表論集、23−27 B66 盲ろう児FM君の2年間の歩み 松沢章子 1982 重複障害教育研究会第10回全国大会発表論集、46−52 B67 盲ろう児Y.Nの数の学習PART1 松岡敏彦 1983 重複障害教育研究会第11回全国大会発表論集その1、58−66 B68 小2のK君ついに歩く 宮脇和 1983 重複障害教育研究会第11回全国大会発表論集その2、1−5 B69 あられちゃんのラムネチョウダイ 福本康子 1983 重複障害教育研究会第11回全国大会発表論集その2、23−28 B70 K・K児の初期学習 盲聾発達遅滞児の六年間の記録 有村美恵子 1988 重複障害教育研究会第16回全国大会発表論集その2、13−18 B71 視覚・聴覚二重障害児の指導ー4年間の学習を振り返ってー 後藤新平 1988 重複障害教育研究会第16回全国大会発表論集その2、19−34 B72 正規のこと 藤井珠美 1988 重複障害教育研究会第16回全国大会発表論集その2、35−37 B73 社会人として歩き始めて3年 名地弘巳 1988 重複障害教育研究会第16回全国大会発表論集その2、38−42 B74 1988年8月4日発表に向けてのメモ 福島智 1988 重複障害教育研究会第16回全国大会発表論集その2、43−44 B75 正規に感謝 藤井珠美 1989 重複障害教育研究会第17回全国大会発表論集その1、25−26 B76 重度・重複障害幼児Y・Kの学習 中村由哉・安田和年 1989 重複障害教育研究会第17回全国大会発表論集その3、11−13 B77 過去から現在へ・現在から未来へー盲・聾・精神薄弱児K・Hのあしあとー 松岡敏彦 1993 重複障害教育研究会第21回全国大会発表論集その2、7−24 B78 息子と明日に生きる 田辺良男 1993 重複障害教育研究会第21回全国大会発表論集その2、36−37 B79 「子供の輝きに感動して」 藤井仁規 1993 重複障害教育研究会第21回全国大会発表論集その2、38−39 B80 真央ちゃんとの出会い〜その姿勢と外界への働きかけから考えたこと〜 鈴木弘子 1994 重複障害教育研究会第22回全国大会発表論集その2、18−25 B81 真央ちゃんの食事と空間 鈴木弘子 1995 重複障害教育研究会第23回全国大会発表論集その2、2−9 B82 「言葉の獲得によって、変化した正規の世界」 藤井珠美 1995 重複障害教育研究会第23回全国大会発表論集その2、40−43 B83 真央ちゃんの触覚的な世界〜触覚をもとに空間を組み立てる〜 鈴木弘子 1996 重複障害教育研究会第24回全国大会発表論集その2、17−22 B84 正規さんの生活と学習 中島知子 1996 重複障害教育研究会第24回全国大会発表論集その2、23−30 B85 真央ちゃんのこの1年〜新たなものと出会うこと〜 鈴木弘子 1997 重複障害教育研究会第25回全国大会発表論集その2、16−19 B86 盲ろう(視覚聴覚障害)児の教育ー初期学習、言語形成から精神活動の高次化への道筋ー盲ろう児との出合いを通して 後藤新平 1998 重複障害教育研究会第26回全国大会発表論集その2、23−42 B87 中島先生のこと 増田一則 2000 重複障害教育研究会第28回全国大会発表論集第1日目、5−5 B88 中島先生と沖縄のかかわり 運天恒子 2001 重複障害教育研究会第29回全国大会発表論集第1日目、41−44 B89 真央さんとの生活と学習 鈴木弘子 2002 重複障害教育研究会第30回全国大会発表論集第1日目、3−12 B90 中途盲ろう者の生活支援について 岩原秀子 2002 重複障害教育研究会第30回全国大会発表論集第1日目、36−43 B91 点字の入り口に立った真央さん 鈴木弘子 2003 重複障害教育研究会第31回全国大会発表論集第1日目、10−17 B92 真央さんの点字学習と「コトバ」 鈴木弘子 2004 重複障害教育研究会第32回全国大会発表論集第2日目、10−16 B93 位置の弁別に関する学習についての一考察 前東孝儀 2004 重複障害教育研究会第32回全国大会発表論集第2日目、30−36 B94 Nさんの学習 山本衡 2006 重複障害教育研究会第34回全国大会発表論集第2日目、9−15 B95 「礼さんとの学習について」 宮田守 2006 重複障害教育研究会第34回全国大会発表論集第2日目、16−21 B96 Nさんの学習(その2) 山本衡 2007 重複障害教育研究会第35回全国大会発表論集第2日目、9−16 B97 盲ろう生徒Aさんとの学習〜工夫する学習の大切さを教えてもらった2年間〜 渡邉富士子 2007 重複障害教育研究会第35回全国大会発表論集第2日目、17−25 B98 視覚・聴覚障害児Iさんの学習から学ぶー笑顔を教えてくれるものー 石沢直子 2008 重複障害教育研究会第36回全国大会発表論集第1日目その1、3−11 B99 障害の重い子らに学んで45年 松岡敏彦 2008 重複障害教育研究会第36回全国大会発表論集第1日目その2、1−54 B100 点字の習得をめざしてーIさんの笑顔から学んだことー 石沢直子 2011 重複障害教育研究会第39回全国大会発表論集第1日目、3−11 B101 Nさんの学習(その3) 山本衡 2011 重複障害教育研究会第39回全国大会発表論集第1日目、12−19 B102 Yさんとの関わり〜3年間の点字学習を振り返って〜 寺山佳代子・上山順子 2011 重複障害教育研究会第39回全国大会発表論集第1日目、20−27 B103 Nさんの数学学習 山田智生 2012 重複障害教育研究会第40回全国大会発表論集第2日目、1−8 B104 Sくんの学習 山本衡 2013 重複障害教育研究会第41回全国大会発表論集第2日目、19−26 B105 Nさんの数学学習 山田智生 2013 重複障害教育研究会第41回全国大会発表論集第2日目、27−34 B106 歩み〜視覚・聴覚二重障害のある生徒との3年間 山中日出谷 2018 重複障害教育研究会第46回全国大会発表論集第1日目、11−22 B107 八王子盲学校の重複障害教育について 石沢直子 2018 重複障害教育研究会第46回全国大会発表論集第1日目、34−48 B108 盲聾の高校生、井上祐希君との学習の始まり 柴田保之 2019 重複障害教育研究会第47回全国大会発表論集、7−21 B109 Rさんとの点字と指文字の学習ー言葉の世界へー 石沢直子 2021 重複障害教育研究会第48回全国大会発表論集、47−59 B110 K児との関わりから 石川恵・三木秀・望月公 1990 がんこん通信第3号、69−77 B111 私の体験 名地弘巳 1990 がんこん通信第3号、85−87 B112 「かなちゃんとの学習」その1ーことば・かずの基礎的な学習ー 山梨重複障害教育研究会 1990 がんこん通信第4号、59−71 B113 「かなちゃんとの学習」その3ーことば・かずの基礎的な学習ー 山梨重複障害教育研究会 1990 がんこん通信第5号、71−73 B114 「かなちゃんとの学習」ーことば・かずの基礎的な学習ー 山梨重複障害教育研究会 1991 がんこん通信第6号、92−102 B115 憲ちゃんの新たな歩み 柴田保之 1991 がんこん通信第7号、33−43 B116 「かなちゃんとの学習」その5ーことば・かずの基礎的な学習ー 山梨重複障害教育研究会 1991 がんこん通信第8号、66−69 B117 「かなちゃんとの学習」その6ーことば・かずの基礎的な学習ー 山梨重複障害教育研究会 1992 がんこん通信第10号、83−90 B118 「かなちゃんとの学習」その7ーことば・かずの基礎的な学習ー 三木秀 1993 がんこん通信第14号、182ー187 B119 点字の世界への扉をたたく 柴田保之 1994 がんこん通信第15号、41−62 B120 中込(旧姓宇野)君香さんとの対談 中島昭美 1996 岩魂第19号、38−71 B121 重複障害児の事例研究ー視覚・聴覚重複障害幼児の初期発達における姿勢と外界の構成を中心にー 大内洋一 1996 岩魂第19号、72−109 B122 講演『成子さん、忠男との40年』 中島昭美 1998 岩魂第25号、67−85 B123 座談会「三重苦教育の原点にふれて」 中島昭美他 2002 岩魂第27号、11−34 B124 人間行動の成りたち 重複障害教育の基本的立場から 中島昭美 1977 重複障害教育研究所研究紀要第1巻第2号、1−58 B125 盲ろう二重障害者の数行動ーK.M.とS.Y.の数操作学習過程 井上早苗 1978 重複障害教育研究所研究紀要第2巻第3号、1−32 ---62 B126 位置の弁別に関する学習についての一考察 前東孝儀 1977 重複障害教育研究所研究報告書創刊号、10−16 B127 弱視難聴児(S.I.)の初期学習 大谷幸雄 1977 重複障害教育研究所研究報告書創刊号、17−26 B128 盲ろう二重障害児英樹君の学習指導 塙忠蔵 1977 重複障害教育研究報告書創刊号、41−49 B129 弱視ろう児の学習ーY.T.の実践をとおしてー 松岡敏彦 1977 重複障害教育研究報告書創刊号、55−66 B130 視覚・聴覚二重障害児の5年間の記録 ことばの学習を中心として 後藤新平 1977 重複障害教育研究報告書創刊号、67−95 B131 盲聾児K.H.、J.H.の学習指導実践記録 山本モト 1978 重複障害教育研究報告書第2号、24−30 B132 盲聾児T・Sの指導に当たって 高木理代 1978 重複障害教育研究報告書第2号、31−39 B133 盲ろう者の職業教育から社会的自立に至るまでの一事例 窪田清和 1978 重複障害教育研究報告書第2号、40−45 B134 盲ろう児のコミュニケーション指導 畑山民江 1979 重複障害教育研究報告書第3号、78−91 B135 視覚・聴覚二重障害児の5年間の記録ー算数の学習を中心として 後藤新平 1979 重複障害教育研究報告書第3号、117−167 B136 盲ろう二重障害児M・Fの初期学習 松木龍夫 1980 重複障害教育研究報告書第4号、49−57 B137 盲ろう児H君の初期学習 神尾裕治 1981 重複障害教育研究報告書第5号、77−94 B138 盲ろう児の文字指導 導入と実践 新城哲夫 1981 重複障害教育研究報告書第5号、95−99 B139 「見える」と「見る」 福本康子 1984 重複障害教育研究報告書第6号、99−106 B140 佳奈江さんとの学習 深山茜 2012 重複障害教育研究報告書第7号、79−84 B141 視覚・聴覚重複障害者Iさんとの学習ー点字の習得をめざしてー 石沢直子 2012 重複障害教育研究報告書第7号、85−92 B142 光も音もない人々に喜びと生きがいを 鈴木義孝 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第1号、1−1 B143 弘巳と共に歩んだ七年間 名地きのえ 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第1号、2−4 B144 教育の場を求めて忘れえぬ宏美との歩み 佐藤和恵 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第1号、4−6 B145 宏美ちゃんのこと 前東孝儀 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第1号、6−8 B146 アカトン上田登美子 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第1号、8−13 B147 光道園 岩崎清作さんとの出合い 真家徹 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第2号、1−3 B148 宏美ちゃんとの学習を振り返って 前東孝儀 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、4−7 B149 アメリカにおける盲ろう児教育森宏 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、7−9 B150 飯塚さゆりちゃんのこと 宝来克子 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、10−11 B151 さゆりちゃんを家庭訪問して 登坂美智子 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、12−13 B152 小百合ちゃんへの働きかけ 薮内秀敏 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、14−16 B153 重複障害児教育の問題点(円環的下り坂理論のもとに) 中島昭美 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、17−22 B154 八王子盲学校の盲ろう教育 伊藤真三郎 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、23−25 B155 盲ろう二重障害児の言語指導 後藤新平 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、26−57 B156 永井光夫君のこと 井上早苗 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、58−59 B157 立った!浩ちゃん 高橋渉 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、60−71 B158 英樹くんと五月を歩んで 輿水陽子 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、72−76 B159 創造する太陽 中道益平 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、77−78 B160 盲ろう二重障害者と私 松岡敏彦 1972 日本盲ろう者を育てる会会報第3号、79−86 B161 盲ろう教育に生命を 中島昭美 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、1−1 B162 宏美との歩み 佐藤和江 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、2−3 B163 最近の宏美ちゃんと私 前東孝儀 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、4−4 B164 微笑と言うものではないけれど・・・ 薮内秀敏 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、5−5 B165 ゆっくりと歩む洋子 桑田律子 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、6−7 B166 弘巳とともに歩んだ八年間 名地きのえ 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、7−8 B167 浩君 オイッチニー オイッチニー 薮内秀敏 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、8−10 B168 最近の英樹 越猪勝弘 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、10−11 B169 晴夫君を訪問指導して思う 中島知子 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、12−12 B170 田辺敏宏君の近況 荒木邦子 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、13−13 B171 中木屋スミヱさんと田上義彦君 松岡敏彦 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、14−16 B172 沖縄から今日わ! 中村文 1973 日本盲ろう者を育てる会会報第1回全国大会記念号、17−17 B173 第1回全国大会会長挨拶 坂田道太 1973 日本盲ろう者を育てる会第1回全国大会別冊、1−10 B174 飛躍への昭和五十年 中島昭美 1975 日本盲ろう者を育てる会会報第5号、1−1 B175 小百合ちゃんとの出会い 大谷幸雄 1975 日本盲ろう者を育てる会会報第5号、2−3 B176 洋子の学校問題 桑田律子 1975 日本盲ろう者を育てる会会報第5号、4−6 B177 永井光夫君と学校 永井みこ 1975 日本盲ろう者を育てる会会報第5号、6−9 B178 盲ろう児の入学をめぐって 越猪政栄 1975 日本盲ろう者を育てる会会報第5号、14−15 B179 中途盲ろう者に対しての再教育の実践とその理由 古宮理一 1975 日本盲ろう者を育てる会会報第5号、16−17 B180 夏休みを迎えて 田上孝子 1975 日本盲ろう者を育てる会会報第5号、32−34 ---63 おわりに  以上、本研究においては、第2章の郵送調査研究の分析・考察、第3章の対面調査研究の分析・考察、さらに、第4章の盲ろう児・者教育関連文献の調査・研究を行った。これらの研究をとおして、盲ろう児・者の教育をめぐっては、さまざまな課題や論点が存在することが明らかとなった。それらは、医療・福祉・教育等の分野にまたがる広範囲な問題群であり、単純な総括は困難である。そこで、ここでは本研究報告を終えるに当たり、こうした多様な論点の中から、盲ろう児・者教育に直結する四つの課題について、政策提言として、総括的な見解を述べたい。すなわち、今回の本調査研究をとおして、今後の盲ろう児・者教育に求められている政策的課題として、少なくとも次の4点が指摘できると私たちは考えるのである。  提言の第1は、「盲ろう」という障害がきわめて独自のものであり、独特の複雑さを有する障害だという点に関してである。同時に、このことに関わって、盲ろう児・者の教育も、一方では高度に専門的な対応を必要としつつ、他方で、個別の事例に即した個性的で創造的な取り組みが求められるという、たいへん複雑な構造と性格を兼ね備えている、という点である。  まず、盲ろう児・者の教育に求められる専門性の一つは、この障害自体についての理解である。我が国では教育、福祉等の領域で、「盲ろう」という枠組みが法令上独立して成立していないため、盲ろうを一つの障害種別として認めている欧米等、海外の国々と比較して、さまざまな公的施策の面で立ち後れている状況にある。それゆえ、まずは「盲ろう」という障害種別が独自の領域として認識されることが重要である。  本研究において、学習歴を調査する中でも、「たまたま」熱心な指導者に出会ったことで、学習が進んだ、と語る事例が多く見られた。逆に言えば、そのような「たまたま」の出会いを経験できなかったケースも、少なくなかったに違いない。そして、そうした人たちが学習の「渋滞」を抱えて、厳しい状況にあった(ある)可能性は否定できない。  その点、学習や教育において「盲ろう」が一つの領域として位置づけられ、社会的にもそのように理解されるようになれば、制度的なインフラの整備が進み、専門家集団のいっそうの成長も見込まれる。他方、盲ろう児・者の発達や学習には家族の存在が大変重要である。家族と教員(指導者)、専門家、関係者らが協力しあっていくためにも、この障害を一つの障害種別として認識していくことが重要である。  なお、ここで、「盲ろう」という障害について、先進的な支援システムを整備してきた北欧諸国が1980年に発表した「盲ろう」の定義を示すことで、そもそも「盲ろう」とはなんであるかという、基本的で重要な共通認識を確かめておきたい。 (引用開始) 「盲ろう者とは、重度の視覚および聴覚の障害を併せ有する場合をいい、その視力や聴力の程度は両方がほぼ活用できない状態から、どちらかをある程度保有している状態まで多様である。視覚と聴覚が二重に障害された場合、視覚障害の人へのサービスや、聴覚障害の人へのサービスをそのまま利用できない状態となる。盲ろう者は、教育、訓練、職業生活、社会生活、文化活動や情報獲得について ---64 大きな困難を抱えている。先天的に、あるいは生後早い時期に盲ろうになった場合、その個性や行動に影響を与える付加的な問題を有することが多く、状態はとても複雑である。したがって盲ろうという障害は独自の障害としてみなされるべきであり、コミュニケーションのために特別な方法や日常生活の機能をはたすために特別な方法を必要とする。」  出典:John M.Mcinnes(1999)Deafblindness:a unique disability. Mcinnes, J.(ed) A guide to planning and support for individuals who are deafblind. University of Toronto press.  日本語訳:菅井裕行 (引用終了)  提言の第2は、盲ろう児・者の教育内容、学習方法、教材づくりなど、実践的で具体的なノウハウの蓄積と、普及、さらなる進化を目指すという点についてである。  一般に、インクルーシブ教育の流れの中で、しばしば指摘される危惧として、障害のある子どもとない子どもが共に学ぶことが強調されるあまり、それぞれの障害の独自性が軽んじられてしまう、という問題がある。この点に関わって、本調査研究では、たとえば、自作教材を用いた指導に対する高い評価が見られた。また、個別的な指導を中心に学習が進んでいたという報告も多くあった。そこから見えてくるのは、やはり盲ろうという障害に特化した独自の学習が求められているという点である。  より具体的には、ほとんどの事例に共通することとして、例えば、コミュニケーションの方法について、受信の場合も発信の場合も、触覚をベースとした方法が用いられ、しかもそれぞれのケースが抱える複雑な事情に応じて創意工夫がなされており、さらにその創意工夫が育まれて行ったという状況がうかがえる。  これまでに開発されてきた知識や技法の蓄積があり、盲ろう児・者の教育においては、この障害に特化したものが応用化される形で活用されてきたようである。これは、盲ろうという障害の独自性に対する理解に基づいた学習方法や教材活用が、指導者の実践的取り組みにおいて重要であることを意味する。さらに、個別の事例への具体的な対応力も求められる。ともすると、独自性のみが強調されると、すぐに対応のディテイルを細分化しパターン化した、マニュアルの類が求められる危険性があるが、調査結果からは一人ひとりの状態像は非常に多様であり、個々に対して適合的な学習を、創り出していくことの必要性が窺える。したがって、盲ろうという障害への理解に基づく独自の指導法と同時に、個々の子どもへの適応を考え創意工夫する力量が必要である。  提言の第3は、「盲ろう児・者教育を担当する教員」、さらには、「担当する可能性のある(特別支援学校等の)教員」に対して、良質な研修の機会が制度的に保証されるべきだという点である。第2章の末尾において、「単に過去の実践記録を真似したり、教科書や講演内容をそのまま当てはめるだけ」ではなく、個々の教員の創造的な教育力こそが、優れた盲ろう児・者教育にとって重要なファクターであるという趣旨の見解を、私たちは述べた。しかし、そうした創造的取り組みを、まったくの「白紙状態」から各教員に求めることは、きわめて困難である。教員の創造性や総意工夫の力を喚起し、より豊かに育むためにも、質の高い研修の機会が業務の一環として提供されることが必須であると考える。  この研修実施にあたっては、さしあたり次の三つのポイントに注目すべきである。その一つは、盲ろう児・者が「稀少障害者」であるために、公的施策の展開においても、ややもすると優先度が低く見積 ---65 もられてしまう傾向がある、という点である。すなわち、盲ろう児・者は全国各地に散在しており、それぞれの地域においては絶対数が少ないことから、種々の施策実施における優先度が低くなってしまう現状が見られるという問題である。  こうした状況を打開するためには、研修などの施策の実施主体を地方自治体にゆだねるだけではなく、国レベルの全国をカバーした包括的な研修の実施が構想・実施されるべきである。なお、海外の取り組みをみても、盲ろう者施策は、地方政府レベルというよりは国レベルでの取り組み、さらには、欧州ではいくつかの国が共同してサービスや研修を展開している事例もあり、参考にすべきである。  研修実施における二つ目のポイントは、各地のそれぞれのケースに対して、外部の専門的資源などがそのケースの教育指導を支援する体制の構築である。すなわち、その支援活動(コンサルテーションやワークショップなど)を通して、直接担当する指導者の実践的知見を充実させ、さらにその地域に密着した支援ネットワークを創っていくことである。いわば学校の現場で生の実践そのものを対象とした「オンサイト研修」を行うことによって、教員が抱えているニーズへの対応を行っていくと共に、関係者それぞれの力量の研鑽、連携体制の強化をあわせてめざしていく取り組みである。  さらに研修実施における三つ目のポイントは、盲ろう児・者教育に関する資料提供、相談・支援サービスの提供などを行うナショナルセンター的な機関を発足させることである。すなわち、これまでに実践された取り組みの記録を収集・蓄積するとともに、常に最新の取り組みについての情報をアップデートしつつ、全国の関係者への情報(資料)提供を行うと共に、必要に応じて、相談への対応や適切な相談機関の紹介などをとおして、盲ろう児・者教育の展開を側面的に支援する「盲ろう児・者教育ナショナルセンター」の機能を持った機関が切望されるという点である。そして、ゆくゆくは、情報とノウハウ、人材のネットワークを駆使して、同センターが全国的な研修の組み立てと実施を受け持つようになることも展望される。  わが国では成人盲ろう者に対しては、社会福祉法人全国盲ろう者協会が、ナショナル支援センター的な役割を果たす立場にあると言えるが、盲ろう児・者の学習や教育、子育て等に関しても、このような相談・支援センターの機能を有する機関の設置が今後望まれる。  提言の第4は、盲ろう児・者への「生涯教育」の場と機会の提供を保障することについてである。多くの盲ろう児・者は、その障害の多様性や併せ持つファクターの複雑さなどの理由で、学習の進度がゆっくりになる傾向がある。すなわち、学齢期に各種学校等で学ぶだけでは、時間的にも、量・質の面でも、十分な発達を遂げることが難しいケースが多いということである。逆に言えば、学校卒業語、成人後も続く広義の生涯学習が重要な意味を持って来る。  しかしながら現状では、このような特性を持つ盲ろう児・者へ多様で充実した生涯学習を提供する取り組みは、公的制度において整備されているとは言いがたい。盲ろう児・者は学習にゆったりとした豊富な時間と機会が必要であるだけでなく、視覚・聴覚からの感覚情報の欠落という状態に置かれているために、学校卒業後に学習を怠っていれば、かつて獲得していた技能や能力が失われてしまうという危険性すらある。  その反面、卒業後も多様な機会を利用して学習が継続されれば、たとえ緩やかな歩みであっても、盲ろう児・者は生涯「前進」する。およそ盲ろう児・者ほど、生涯学習、すなわち、「一生をとおしての学び」を切実に必要としている人たちは、他にいないであろう。 ---66  人は本来、生涯をとおしての学びが必要であり、そうした不断の多様な学びの積み重ねによって、自らの生活を豊かにしていく。そして、そうした各人の学びの継続と総和こそが、私たちの社会の発展と豊かさをもたらす原動力になるのである。 こうした「人間にとっての学びの意味」を象徴的に示しているのが、盲ろう児・者の姿である。ぜひとも、盲ろう児・者の生涯学習の場と機会をしっかりと確保できるよう、公的施策の充実と展開を期待する。 【資料編】 ---69 資料1.郵送調査質問票 『学齢盲ろう児の学習と教育の内容と方法が卒後の盲ろう児の生活に与える影響に関する研究』調査 【ご協力のお願い】 この調査は、文部科学省「令和3年度特別支援教育に関する実践研究充実事業」の一環として、特定非営利活動法人全国盲ろう児教育・支援協会が、文部科学省からの委託を受けて行うものです。 盲ろう児に対する学校などでの教育が、卒後の盲ろう児の幸せな生活を実現するために真に役立つものとなるよう、教育内容を改善するための資料を得るために実施いたします。 お答えいただいた内容については、個人情報の保護に万全を期すとともに、本調査の目的以外には使用しません。また、ご回答の内容は統計的に処理し、お名前などが特定される形で公表されることは絶対にありません。 特別支援学校などにおける今後の盲ろう児教育の充実を図るために、是非とも本調査へのご協力をお願いいたします。 2021年12月1日 特定非営利活動法人 全国盲ろう児教育・支援協会 理事長 福島 智 ◆ご記入にあたってのお願い◆ 1.調査の対象となる方について 1盲ろう当事者であるご本人もしくは盲ろうのお子さん(成人を含む)のご家族の方などがご回答ください。 2盲ろう当事者の方、お一人につき一通ずつご回答ください。 3視覚と聴覚の両方に障害がある「盲ろう」の状態にあり、高等学校・高等部までの学校教育を受け、既に卒業されている方が本調査の対象です。ただし、入学時には「盲ろう」ではなかったが、在学中に障害が進行して卒業時には「盲ろう」となっていた方は含めます。また、現在、大学等に在学中の方も、高等部を卒業していますので含めます。 2.記入の方法や留意事項について 1回答は全てこのテキストに記入してください。 2回答は番号を選ぶ選択方式と、具体的に記入または記述するものとがあります。選択方式の場合は該当する番号に○をつけてください(該当項目だけ選択肢を残してください。)。記入または記述の場合は、設問の下の部分に書きこんでください。※本人が分からない場合は保護者の方等にお聞きして、ご回答ください。 3氏名など、あなた自身を特定し得る情報を記入する必要はありません。回収した調査用紙は無記名のまま統計的に処理されます。 4回答したくない項目がありましたら、無理にご回答いただく必要はありません。 52021年12月1日現在の状況をご記入ください。 3.返送について 調査票は2022年1月11日(火)までにメールにてご返信ください。 4.調査に対する問い合わせ先 特定非営利活動法人 全国盲ろう児教育・支援協会 事務局(山下正知・橋間・佐藤・山下志保) 〒162−0042 東京都新宿区早稲田町67番地 早稲田クローバービル3階 電話 03−5287−1140 FAX 03−5287−1141 Eメール jdbcy-info@jdba.or.jp はじめに この調査は、盲ろう当事者であるご本人に回答していただくことを基本としています。しかしながら、ご本人が回答することが難しい場合には、ご家族等ができるだけご本人のお考えやお気持ちを汲んで回答していただけますようお願い申し上げます。 以下の設問において「あなた」と表記しているのは、この調査の対象としている「盲ろう児」ご本人のことです。 この調査票に実際に記入してくださっている方を次のいずれかの中から、あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1本人 2父 3母 4兄弟姉妹 5親族 6施設職員 7その他(     ) ※ご家族自身のお気持ちをお書きになりたい場合には、本調査票の最後に本調査の内容に関して自由に記述していただける欄を設けておりますので、そちらにご記入ください。 ---70 T基礎的情報(フェイスシート) 問1あなたの生年月日を記してください。 (    )年(  )月(  )日 問2あなたの性別を記してください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1男 2女 問3あなたが用いているコミュニケーション方法を教えてください。 問3−1あなたが話をする方法(相手に対して)を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1表情やしぐさ、姿勢の変化 2実物を示す 3オブジェクト・キューやマーク 4話し相手の手を動かす(クレーン動作) 5身振り(身振りサイン 6手話 7指文字(日本語式指文字・ローマ字式指文字) 8文字(墨字) 9点字 10指点字 11音声(話ことば) 12キュード・スピーチ 13写真や絵 14その他(     ) 問3−2あなたが話を聞く方法(相手から)を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1直接体に触れられる 2実物を示される 3オブジェクト・キューやマーク 4身振り(身振りサイン) 5指文字(日本語式指文字・ローマ字式指文字) 6手話 7音声 8点字 9指点字 10文字(墨字) 11拡大文字 12キュード・スピーチ 13写真や絵 14その他(     ) 問4あなたの視覚障害の状態を教えてください。 問4−1視覚障害の原因を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1CHARGE症候群 2アッシャー症候群 3ダウン症候群 4サイトメガロウィルス感染症 5先天性風疹症候群 6未熟児網膜症 7中枢性視覚障害 8網膜色素変性症 9無眼球症・小眼球症 10緑内障 11白内障 12事故 13わからない 14その他(     ) 問4−2あなたが視覚障害を有したのはいつですか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1誕生時(   )歳 2わからない 3その他(     ) 問4−3あなたの見え方を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1全盲 2弱視 3明るい光がわかる 4大きな文字を見ることができる 5新聞の文字を見ることができる 6視野障害がある 7まぶしさがある 8色覚多様性(色の判別に支障がある)である 9眼鏡やコンタクトレンズをかけると日常生活には困らない 10測定不能 11わからない 12その他(     ) 問5あなたの聴覚障害の状態を教えてください。 問5−1聴覚障害の原因を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1CHARGE症候群 2アッシャー症候群 3ダウン症候群 4サイトメガロウィルス感染症 5先天性風疹症候群 6中枢性障害 7中耳炎 8遺伝性難聴 9事故 10わからない 11その他(     ) ---71 問5−2あなたが聴覚障害を有したのはいつですか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1誕生時(   )歳 2わからない 3その他(     ) 問5−3あなたの聞こえ方を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1ろう 2難聴 3耳元での大きな声を聞きとることができる 4少し離れていても大きなはっきりとした声を聞きとることができる 5少し離れていても普通の話し声を聞きとることができる 6補聴器を装用すると、生活音を活用することができる 7補聴器を装用すると、日常会話には困らない 8人工内耳を装用すると、生活音を活用することができる 9人工内耳を装用すると、日常会話には困らない 10測定不能 11わからない 12その他(     ) 問6視覚障害、聴覚障害以外の障害についてお聞きします。 問6−1あなたは視覚障害と聴覚障害の他に障害を有していますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1はい 2いいえ 3その他(     ) 問6−2「はい」と答えた方、視覚障害と聴覚障害の他に有している障害を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1知的障害 2肢体不自由 3病弱 4発達障害 5内部障害 6精神障害(発達障害を除く) 7わからない 8その他(     ) 問7医療的ケアについてお聞きします。 問7−1あなたは医療的ケアが必要ですか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1はい 2いいえ 3その他(     ) 問7−2「はい」と答えた方、医療的ケアの内容を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1経管栄養 2口腔・鼻腔内吸引 3気管切開部の管理 4人工呼吸器 5酸素療法 6導尿 7胃ろう・腸ろう 8定期的・継続的な服薬(抗痙攣剤等) 9その他(     ) ---72 Uあなたの学校生活についてお聞きします。 問8あなたが在籍した学校種を教えてください。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 問8−1幼稚部・幼稚園・保育園 1視覚支援学校 2聴覚支援学校 3地域の幼稚園または保育園 4障害児通園施設 5その他(     ) 問8−2小学部・小学校 1視覚支援学校 2聴覚支援学校 3知的支援学校 4肢体不自由支援学校 5病弱支援学校 6地域の小学校の特別支援学級 7地域の小学校の通常学級 8その他(     ) 問8−3中学部・中学校 1視覚支援学校 2聴覚支援学校 3知的支援学校 4肢体不自由支援学校 5病弱支援学校 6地域の中学校の特別支援学級 7地域の中学校の通常学級 8その他(     ) 問8−4高等部・高等学校 1視覚支援学校 2聴覚支援学校 3知的支援学校 4肢体不自由支援学校 5病弱支援学校 6地域の高等学校 7その他(     ) 問8−5その他の学校 ※高等学校・高等部を卒業後に「その他の学校」に進学された方のみ記入してください。 1特別支援学校専攻科 24年制大学 3短期大学 4その他(     ) 問9あなたが在籍した学校を選んだ理由を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 問9−1幼稚部・幼稚園・保育園 1自宅の近くだったから 2盲ろうの子どもが在籍をしていたから 3保護者が仕事をしていたから 4わからない 5その他(     ) 問9−2小学部・小学校 1自宅の近くだったから 2盲ろうの子どもが在籍をしていたから 3教育委員会等の指導を受けたから 4わからない 5その他(     ) 問9−3中学部・中学校 1小学部に在籍をしていたから 2自宅の近くだったから 3盲ろうの子どもが在籍をしていたから 4教育委員会等の指導を受けたから 5わからない 6その他(     ) 問9−4高等部・高等学校 1中学部に在籍をしていたから 2自宅の近くだったから 3盲ろうの子どもが在籍をしていたから 4わからない 5その他(     ) 問9−5その他の学校 ※高等学校・高等部を卒業後に「その他の学校」に進学された方のみ記入してください。 1特別支援学校専攻科 24年制大学 3短期大学 4その他(     ) 上記の学校を選んだ理由をこちらにご記入ください。 ---73 問10あなたは学齢期に在籍した学校から別の学校へ転校をしたことがありますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1はい 2いいえ 3その他(     ) 問10−1「はい」と答えた方、転校の理由を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1転居をしたから 2通学を考慮したから 3障害の程度が変わったから 4異なる障害種の学校での教育を希望したから 5在籍していた学校とあわなかったから 6その他(     ) 問11あなたが在籍した学校ではどのような指導体制でしたか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 問11−1小学部・小学校 1個別 2集団 3個別と集団の両方 4わからない 5その他(     ) 問11−2中学部・中学校 1個別 2集団 3個別と集団の両方 4わからない 5その他(     ) 問11−3高等部・高等学校 1個別 2集団 3個別と集団の両方 4わからない 5その他(     ) 問11−4その他の学校 ※高等学校・高等部を卒業後に「その他の学校」に進学された方のみ記入してください。 1個別 2集団 3個別と集団の両方 4わからない 5その他(     ) 問12あなたが学齢期に獲得したコミュニケーション方法について教えてください。 問12−1あなたが話をしていた方法(相手に対して)を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1表情やしぐさ、姿勢の変化 2実物を示す 3オブジェクト・キューやマーク 4話し相手の手を動かす(クレーン動作) 5身振り(身振りサイン) 6手話 7指文字(日本語式指文字・ローマ字式指文字) 8文字(墨字) 9点字 10指点字 11音声(話ことば) 12キュード・スピーチ 13写真や絵 14その他(     ) 問12−2あなたが話を聞いていた方法(相手から)を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1直接体に触れられる 2実物を示される 3オブジェクト・キューやマーク 4身振り(身振りサイン) 5指文字(日本語式指文字・ローマ字式指文字) 6手話 7音声 8点字 9指点字 10文字(墨字) 11拡大文字 12キュード・スピーチ 13写真や絵 14その他(     ) ---74 問13あなたが在籍した学校では、どのような教材を用いて学習をしていましたか。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 問13−1小学部・小学校 1実物 2玩具や大型遊具 3教員の手作り教材 4個別に準備された市販の教材 5教科書(拡大教科書・点字教科書を含む) 6絵本 7ワークシートなどの印刷された教材 8ICT教材 9特になし 10わからない 11その他(     ) 問13−2中学部・中学校 1実物 2玩具や大型遊具 3教員の手作り教材 4個別に準備された市販の教材 5教科書(拡大教科書・点字教科書を含む) 6絵本 7ワークシートなどの印刷された教材 8ICT教材 9特になし 10わからない 11その他(     ) 問13−3高等部・高等学校 1実物 2玩具や大型遊具 3教員の手作り教材 4個別に準備された市販の教材 5教科書(拡大教科書・点字教科書を含む) 6絵本 7ワークシートなどの印刷された教材 8ICT教材 9特になし 10わからない 11その他(     ) 問13−4その他の学校 ※高等学校・高等部を卒業後に「その他の学校」に進学された方のみ記入してください。 1実物 2玩具や大型遊具 3教員の手作り教材 4個別に準備された市販の教材 5教科書(拡大教科書・点字教科書を含む) 6絵本 7ワークシートなどの印刷された教材 8ICT教材 9特になし 10わからない 11その他(     ) 問14「教員の手作り教材」や「個別に準備された市販の教材」等のなかで、特に活用した教材や印象に残る教材等はありますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1ある 2ない 3わからない 問14−1「ある」と答えた方、具体的に教えてください。 問15現在のあなたの生活を考えて、学校での学習は役に立っていますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1役に立っている 2役に立っていない 3わからない 4その他(     ) 問15−1「役に立っている」と答えた方、その理由を教えてください。 ---75 問15−2「役に立っていない」と答えた方、その理由を教えてください。 問16もしも、現在のあなたがもう一度学校生活に戻ることができるとしたら、その学校でどのような学習をしたいですか。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1毎日学校に通いたい 2生活のリズムを整えたい 3いろいろな勉強がしたい 4友だちを作りたい 5コミュニケーション方法を獲得したい 6コミュニケーションの方法を増やしたい 7多くの人とコミュニケーションをとることができるようになりたい 8日常生活の様々な技術を身につけたい 9社会生活で活用できる技術や知識を得たい 10文字や点字の学習をしたい 11ICTの機器操作方法の知識や技術を得たい 12余暇活動の楽しみを作りたい 13わからない 14その他(     ) V在籍をした学校以外での教育・支援について教えてください。 問17あなたは学校に在籍中に、学校以外の場所(施設・機関など)で教育や指導を受けた経験がありますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1はい 2いいえ 3その他(     ) 問17−1「はい」と答えた方、どのような機関で教育・指導を受けましたか。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1療育センター 2在籍していた学校以外の学校(教育相談など) 3公的な研究所 4民間の研究所 5塾などの私的な教育機関 6訓練会など 7放課後等デイサービスなど 8盲ろう者友の会など 9家庭教師などの個人 10わからない 11その他(     ) ---76 Wあなたの現在の生活状況を教えてください。 問18あなたは毎日どこで生活をしていますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1自宅で家族と一緒に生活をしている 2自宅で一人暮らしをしている 3グループホームで生活をしている 4入所施設で生活をしている 5長期入院中である 6その他(     ) 問19あなたは平日の日中をどのように過ごしていますか。あてはまる番号すべてに○をしてください(該当項目だけ選択肢を残してください。)。 1一般就労をしている 2福祉的就労をしている 3主に自宅で過ごしている 4学校等に通っている 5通訳・介助員制度を利用して外出をしている 6その他(     ) 問19−1あなたは現在の平日の生活に満足をしていますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1はい 2いいえ 3わからない 4その他(     ) 問19−2「はい」と答えた方、その理由を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1仕事や活動が楽しい 2外にでかけることができる 3ゆっくりと自分のペースで生活をすることができる 4多くの人と関わることができる 5特定の友人との関わりができる 6趣味や特技を生かすことができる 7わからない 8その他(     ) 問19−3「いいえ」と答えた方、その理由を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1仕事や活動が楽しくない 2仕事や活動ができない 3外にでかけることができない 4ゆっくりと自分のペースで生活をすることができない 5多くの人と関わることができない 6特定の友人との関わりができない 7趣味や特技を生かすことができない 8わからない 9その他(     ) 問20あなたは休日の日中をどのように過ごしていますか。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1主に自宅で過ごしている 2グループホームや施設などから自宅に帰っている 3友人などと遊びに出かけている 4家族などと遊びに出かけている 5通訳・介助員制度を利用している 6盲ろう者友の会の活動に参加している 7その他(     ) 問20−1あなたは現在の休日の生活に満足をしていますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1はい 2いいえ 3わからない 4その他(     ) 問20−2「はい」と答えた方、その理由を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1活動が楽しい 2外にでかけることができる 3ゆっくりと自分のペースで時間を過ごすことができる 4多くの人と関わることができる 5特定の友人との関わりができる 6趣味や特技を生かすことができる 7わからない 8その他(     ) ---77 問20−3「いいえ」と答えた方、その理由を教えてください。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1活動が楽しくない 2外にでかけることができない 3ゆっくりと自分のペースで時間を過ごすことができない 4多くの人と関わることができない 5特定の友人との関わりができない 6趣味や特技を生かすことができない 7わからない 8その他(     ) 問21現在のあなたの生活の中で困っていることはありますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1ある 2ない 3わからない 4その他(     ) 問21−1「ある」と答えた方、具体的に教えてください。 問22現在のあなたの将来の希望はありますか。あてはまる番号1つに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1ある 2ない 3その他(     ) 問22−1「ある」と答えた方、具体的に教えてください。また、その希望をかなえるために、どのようなことをしていますか。 問22−2学校での学習に限らず、「生涯学習」を考えた場合、どのようなことを学びたいですか。あてはまる番号すべてに○をしてください。(該当項目だけ選択肢を残してください。) 1コミュニケーションの方法(点字・指点字・触手話・触指文字・その他) 2パソコンなどの情報機器の活用 3日常生活動作の獲得 4買い物などの方法 5読書の楽しさを知る 6レクリエーション 7趣味を作る 8社会的な情報を得る 9社会活動の経験を増やす 10基本的な学習の蓄積 11わからない 12必要がない 13その他(     ) 問23その他、ご意見・ご感想がありましたらご自由にお書きください。 ---78 問24ご家族の方へ 本調査の対象の方が受けられた学校教育を振り返ってみて、学校教育に望みたいことがありましたらご自由にお書きください。 質問は以上です。ご協力いただきありがとうございました。 ---79 資料2.インタビュー調査票 T.基礎的情報(フェイスシート) ○年齢 ○性別 ○盲ろうの状態 ○視覚障害の程度 ○聴覚障害の程度 ○併せ有する障害 ○受障時期 ○原因疾患 U.学校で受けた教育の内容 ○学校の種別と選択した理由(転校等の経過を含む) ○教育指導の体制(授業形態など) ○教育課程(準ずる教育課程・下学年対応・知的障害代替・自立活動主など) ○指導方法・使用した教材など ○学校教育に対する評価 V.学校外で受けた教育・指導の内容 ○教育・指導を受けた機関の有無、種別、受けた(選択した)理由 ○教育・指導を受けた時期(就学前、幼稚部、小学部、中学部、高等部など) ○教育・指導の内容や体制 ○学校外で受けた教育・指導に対する評価 W.現在の生活状況 ○生活の場(家族と同居、一人暮らし、グループホーム、入所施設など) ○日中の過ごし方(一般就労、福祉的就労、その他の日中活動の場、主として居宅内など) ○周囲とのかかわり方(特にコミュニケーションに関して、方法(受信・発信)、相手方、頻度、内容、本人の満足度など) ○生活の上での不満や将来の希望 ○就学中に本人が身につけたスキルや意欲が、卒後どのように変化しているかなど、就学中と卒後から現在に至るまでの間における本人の変化、環境の変化で特筆すべき事項 ---81 資料3.研究経過 (実施時期 実施内容の順) 令和3年9月〜令和4年1月 インタビュー調査 令和3年10月〜令和4年2月 文献調査 令和3年10月28日 第1回研究委員会 令和3年12月1日 郵送調査発送 令和4年1月11日 郵送調査回答締切日 令和4年3月23日 第2回研究委員会 ---83 資料4.研究委員会 (氏名 所属・役職等の順) 委員長 福島智 東京大学先端科学技術研究センター 教授(NPO法人全国盲ろう児教育・支援協会 理事長) 委員 井本千香子 盲ろうの子とその家族の会 ふうわ 会長 委員 柴田保之 國學院大學人間開発学部初等教育学科 教授 委員 菅井裕行 宮城教育大学大学院 教育学研究科・教職大学院 教授 委員 田畑真由美 盲ろうの子とその家族の会 ふうわ(NPO法人全国盲ろう児教育・支援協会 理事) 委員 津布工浩 横浜訓盲学院 学院長 委員 長尾公美子 徳島県立徳島聴覚支援学校 教員 オブザーバー 加藤敦 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 主任研究員 河原麻子 独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 研究員 郵送調査のワーキンググループ 菅井裕行 宮城教育大学大学院 教育学研究科・教職大学院 教授 三科聡子 宮城教育大学 特別支援教育専攻 准教授 インタビュー調査のワーキンググループ 菅井裕行 宮城教育大学大学院 教育学研究科・教職大学院 教授 長尾公美子 徳島県立徳島聴覚支援学校 教員 岡澤慎一 宇都宮大学大学院教育学研究科 准教授 中村保和 群馬大学共同教育学部特別支援教育講座 准教授 ---84 文献調査のワーキンググループ 柴田保之 國學院大學人間開発学部初等教育学科 教授 津布久浩 横浜訓盲学院 学院長 インタビュー調査実施者 柴田保之 國學院大學人間開発学部初等教育学科 教授 長尾公美子 徳島県立徳島聴覚支援学校 教員 三科聡子 宮城教育大学 特別支援教育専攻 准教授 岡澤慎一 宇都宮大学大学院教育学研究科 准教授 笹原未来 福井大学・奈良女子大学・岐阜聖徳学園大学連合教職開発研究科 准教授 阿部綸 宮城教育大学大学院教育学研究科 特別支援教育専修 文部科学省委託 令和3年度特別支援教育に関する実践研究充実事業(その他政策上の課題の改善のための調査研究) 「学齢盲ろう児の学習と教育の内容と方法が卒後の盲ろう児の生活に与える影響に関する研究」成果報告書 発行責任者 特定非営利活動法人全国盲ろう児教育・支援協会 〒162−0042 東京都新宿区早稲田町67番地 早稲田クローバービル3階 電話 03−5287ー1140 FAX 03−5287ー1141 E−mail jdbcyーinfo@jdba.or.jp 発行日 2022年3月31日